表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オタク同士なら、仲がいいと思ったか!?  作者: 岩戸 勇太
サブカルチャー部にいらっしゃいませ
5/51

鳥と、古本屋巡り

「このリストに載ってる、他のマンガだって見てみたいし……」

 部長から、リストのコピーをもらっていた鳥は、そのリストを読みながら道を歩いていた。俺はその鳥の後ろにつきながら歩いている。

「おい。危ないぞ」

 リストを見ながら、フラフラと歩く鳥の肩を掴んだ。

 車道に飛び出していきそうだった鳥の事を、歩道に引き寄せる。

「えへへ……サンキュ」

 俺の方を見ながらそう言う鳥。

 リストを見るのをやめて、俺の隣を歩き始める鳥。

「これからどこに行くんだ?」

 鳥に向けて言う俺。顔をムッ……とさせた鳥はリストを丸めて俺の頭を叩きながら言う。

「『開拓』に行くに決まってんでしょ! 何だと思ってたのよ!」

 縁石の上を歩き始める鳥。鳥のすぐ横をダンプカーが通る。

 ダンプの発する風圧で、体をよろめかせる

「だから、危ないだろ!」

 また、俺は鳥の肩を掴んで歩道に引き寄せた。

 そうすると、鳥はニヤッ……と笑って俺の方を見る。

「どうしたんだ?」

 鳥の笑顔の理由がわからない俺は、疑問に思いながらも鳥についていった。


 近くの古本屋に行くが、マンガ探しは難航を極めた。

 店員に話を聞いてみても、そんな古いマンガの事なんて、全く知らないようである。

 そして、『あいうえお』順に並んでいる本のなかを漁って無いかを確認する。処分品の、一冊百円のカートに入っているものを探しても、やっぱり見つからない。

「ちゃんと探してるの! 岩城って使えないわねー」

「あの部長が探しまくっても見つからない難物なんだぞ。俺達に見つけられるかよ!」

「探す前から諦めるんじゃない!」

 今は、鳥もそう言っているが、これから先にはどう言い出す事だろうか? 俺だってたまに『開拓』に行ったりする。だが、目当てのものが見つかる事なんて、希である。

「これだけ探しても無いって事は、この店にはないのかも……」

 鳥が言い出す。ここでのマンガ探しは、これで終了のようだ。

「んじゃ、次の店に行くよ!」

 何件も回れば諦めもつくだろう。そう思い、俺は鳥の後をついていった。


 その後、何件も古本屋をまわった。

 今は七時をまわり、辺りが暗くなってきた頃になる。

 その時間になっても、鳥は古本屋めぐりをやめなかった。

「そろそろ俺は帰るぞ」

 鳥に向けて言うと、鳥は顔をむくれさせた。

「まだまだこれからじゃん! まだ日だって暮れてないし!」

「日が暮れてからじゃ、遅いだろ!」

「遅くない! そのために二十四時間営業の場所は後回しにしてるんだから!」

 鳥の言葉を聞くに、このまま深夜まで古本屋めぐりを続けるつもりらしい。

「部長じゃあるまいに、そんなに本気になって探さなくてもいいだろう! それに、家の人も心配するんじゃないか?」

 俺がそう言うと、鳥は明らかに不機嫌そうな顔をした。

「私はいいの」

 小さくため息を吐きながら言う鳥。

「それとも、岩城も私の家に来る? うち、両親は今日帰らないんだ」

 いきなりそう言う鳥。

「いーや! 俺は帰る。お前も帰ったほうがいいぞ」

 そう言い、俺は帰路についていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ