会話
「剣聖」との勝負を終えたアグリス、、
しかし、アグリスが目を覚ましたのは救護室であった、、
そうして、「剣聖」から告げられる勝負の内容、、
「剣聖」は「陽炎」に、、
アグレスは「黒鯨」に、、
アグレスは救護室で目を覚ました、、
しかし、アグレスの意識は朦朧としていた、、
「ここは、、」
「起きましたか。体調はどうですか?アグレス君。」
「、、気分は、、あまり良いとは言えません、、」
「そうですか。やはり、少々強くし過ぎたかもしれませんね。それと、アグレス君。どこまで覚えていますか?」
「、、「剣聖」様と剣の押し合いをしていくところまでは、、それ以降の記憶は、、」
「そうですか。わしは「黒鯨」と名乗るものと戦っていました。あなたの体、声、足さばきではあったものの”何か”が違う存在と戦っていました。アグレス君。「黒鯨」という名前に覚えはありますか?」
アグレスは「剣聖」からの問いに嘘で答えた、、
「いいえ。聞いたこともありません。」
「そうですか、、わしも聞いたことがないので、こちらでも調べてみましょう。では、わしはこれで。数日は安静にしていてくださいね?アグレス君。」
「剣聖」はそう言いながら、軽く会釈をし救護室を後にした、、
しかし、「剣聖」はアグレスの嘘を見抜いていた。
「、、「陽炎」。いるか?」
「はい。ここにおります。わが師よ。」
「アグレス・ガスレットを監視しろ。」
「、、っ!?し、、しかし、それでは学園長との契約に違反をしてしまいます。」
「いいや?アグレス・ガスレットの監視はあくまで「保護」がすぐにできるようにするためのこと。学園長と契約したのは「殺害、脅迫など敵意ある監視」の禁止だ。故に「保護を目的とした監視」ならば何の問題もない。分かったか?「陽炎」。」
「かしこまりました。では、アグレス・ガスレットがさらに怪我をしないように監視いたします。」
「剣聖」は「陽炎」をアグレスの監視役とした。
それは、「剣聖」がアグレスを「自身の敵になりうる存在」として認識したことを意味していた、、
そのころ、アグレスは救護室の天井を眺めながら、自身の中にいる「黒鯨」と会話をしていた。
「お前、、「剣聖」様にたして「黒鯨」と名乗ったのか?」
「あぁ!!名乗ったぜ!!まぁ困るようなことでもないしな!!」
「お前が困らなくても、僕が困るんだよ。」
「そうか!?まぁそうだとしてもいざとなりゃ!!俺のことを売ればいいさ!!」
「はぁ、、そういう問題では、、まぁいい、それで「剣聖」様はどうだった?」
「そうだな、、”悪くはない”ってとこだな!!可もなく不可もなく、、まさに「剣聖」って感じだな!!」
「どんな感じだよ、、それで、、僕が「剣聖」様を超えるのにかかる年数は?」
「あ!?何言ってんだ?俺が「剣聖」と戦っている時に使っていたのは、お前の体が知っている技術とお前の筋力だけだ。というか、それ以外使えんな。」
「は?つまり、俺の体はもう「剣聖」様に勝てるって言うのかよ?」
「何言ってんだ?当たり前だろ?お前は「無情」アイエリス・ガスレットを姉に持つんだぞ?大体、お前が生まれた「王国」は元々騎士であったものが王として建てた国だ。ならば、その子孫である王族が剣を得意とするのは、おかしいことではないだろ?」
「そ、、そうだったのか、、ん?なら、なんで姉は剣をあまり使わなかったんだ?」
「あぁ、それはな。お前の姉が「魔女」の方を強く引っ張ったからだ。」
「は?「魔女」?」
「あぁ、お前の祖母は「氷塊の魔女」と呼ばれているだろ?王国は代々二人ほど妻を娶っているんだ。それが「人としての妻」と「魔女としての妻」だ。そして、お前さんは「人としての妻」つまり「騎士の血統」を引き継ぎ、お前の姉は「魔女としての妻」つまり「呪いの血統」を引き継いだ。だが、父親は同じだから、どちらとも剣を扱える。だが、お前の方が姉より剣が上手いってだけの話だ。」
「、、そうか、、じゃあ、もし、僕が先に生まれていた場合。どうなっていたんだ?」
「そうだな、、お前は女として生まれ、「呪いの子」として迫害を受けていただろうな。お前はそんな中で狂わないと言えるか?」
「、、無理だろうね、、僕がもし、姉と同じであったのならば、国を出るか、自決しているかのどちらだろうな。それなのに、、姉は、、」
「まぁ、子としては間違っていたかもしれないが、人としては少しでも合っていたかもな。まぁそんな話はどうでもいい。今は、とりあえず鍛えろ。まずはそれから。なんでもな。」
「そうか、、なら、最後にもう一つ。」
「なんだ?」
「お前は一体なんだんだ?」
「、、それはどういう意味だ?」
「お前は、生物なのか?それとも意思なのか?」
「そのどちらでもない。俺は、、」
「黒鯨」から告げられる真実、、
その真実はアグレスを驚かせる、、
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