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新世代魔法少女オレガ・マギカ〜魔法師になれなかった俺ですが、何故か魔法少女になって幼馴染の魔法少女達とイチャイチャしちゃってます〜  作者: 藤本零二
第一章〜“魔法少女”になった少年〜

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プロローグ

 

 そこは人間達が住む世界。


 およそ1000年前に起きた核戦争の結果、地球人類のおよそ半数が滅び、世界の約7割が人や動物の住めない土地となった。

 人々は、二度とこのような戦争を起こさないために、大量殺戮兵器の使用及び所持の全面的禁止を国際法で定めた。


 そんな核で汚染された大地に、“マナ”と呼ばれる未知のエネルギー物質が発生し、そのマナが集合し、一つの生命体となり、“魔術”という特殊能力を扱う“魔獣”と呼ばれる生命体が誕生した。

 魔獣は、マナが集まることで発生するため、いつ何処で発生するか分からず、人々は突如発生する魔獣災害に苦しんでいた。


 また同時期に、核汚染された大地で生き延びていた生物が、マナを取り込んだことで突然変異を起こし、魔術を扱う“魔生物”と呼ばれる人型の生命体と、魔術の扱えない地球上に存在した既存生物の姿を模した“魔物”と呼ばれる生命体が誕生した。



 魔生物と呼ばれる生命体は、何故かオスの個体しか存在せず、繁殖においては人間のメスを母体とするしかない。

 そのため、人間の集落に住む女性達が魔生物達に襲われる事件が多発した。


 先の核戦争により、大量殺戮兵器を持たない軍や警察の武器では魔生物の完全駆逐は難しく、武力を持たない小さな集落の村などでは、女性を生贄に捧げることで助かろうとする村もあった。

 また、魔生物の侵略だけでなく、突如発生する魔獣災害への対応も同じ理由から難航しており、核戦争を生き延びてなお、人々は滅びへの危機感を抱いていた。


 そんな中、自然界でマナの結晶化した“魔石”を用いた“魔法”技術が発明され、その“魔石”を用いて魔法を扱うことの可能な人間のことを“魔法師”と呼んだ。

 “魔法師”は、自然界のマナを使って魔法を行使するため、環境に影響を与えること無く、それでいて魔生物だけでなく、魔獣や魔物とも戦えるクリーンな武力として、大量殺戮兵器に代わる新たな兵器として重宝されることとなった。


 また、魔法は武力としてだけでなく、循環可能なクリーンエネルギーとしても利用可能であることが分かり、魔法を用いた新たな産業革命が起こり、魔法は核戦争を生き延びた人類の新たな文明として必要不可欠な存在となっていった。

 これ以降、主に魔獣や魔生物などの主に戦闘を担当をする“魔法師”を“戦闘魔法師”、産業分野に従事する非戦闘員の“魔法師”を、“職業魔法師”と呼んで区別するようになった。



 そうして、今からおよそ300年前、より進んだ高度な魔法技術によって、世界各地の生き残った土地を中心に、“魔法都市”と呼ばれる都市が作られていき、人々は再び平和な世界を取り戻しつつあった。



 そんな平和な世界に、およそ200年前、突如現れた【魔女】と呼ばれる少女が、人類の救済と称して、世界各地の“魔法都市”を襲い、たった一人でいくつもの“魔法都市”を破壊していった。

 人々は、生き残った世界各地の“魔法都市”に所属する精鋭の“戦闘魔法師”達を一同に集め、【魔女】討伐部隊を組織し、日本の九州にあるかつて北九州市と呼ばれていた都市“第12魔法都市”に【魔女】を追い詰め、討伐することに成功した。


 【魔女】は何故、どのようにして誕生したのか、そして彼女の詳細な目的も不明のままだったが、死ぬ直前に、人々にとある“呪い”を残していった。



 それは、人類滅亡の“呪い”。

 具体的には、人間の男子が産まれる際に起こる致死遺伝子の発現という遺伝子レベルで施された“呪い”で、これにより、男子の出生率は極端に下がり、現在では、女性と男性の比率が9対1という状況になってしまった…



 この物語は、そんな世界で生を受けた“魔法師”になれなかった男子が、何故か“魔法少女”に変身し、同じく“魔法少女”の幼馴染達とイチャイチャする、ハートフル魔法少女ラブコメディである。

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