第十三話 西門防衛線開戦
書き溜めが終わったので、ここからは投稿が途切れ途切れになります。悪しからず(汗)
人混みを掻き分けようやく到着した西門も、やはり騒然としていた。
「冒険者!冒険者の方はこちらです!」
「魔法士協会員はこちらで指示を受けて下さい!」
「勇気ある市民はここへ集え!」
「医療士ギルドは後方待機です!門の外には出ないように!」
えーっと、どこに行けば良いのかな?やっぱり魔法士協会かな。ナタリアさんが来ているか聞いてみるか。
協会員らしき男性に話しかけてみる。
「すみません」
「はい。協会員の方…ではないですよね?ご用件は?」
「ナタリアという人の知り合いなんですが、こちらに来ているか解りますか?」
「ナタリアさんという方は協会員ですね?でしたら防衛参加者はあちらで受付してますので、手が空いていれば確認出来ると思いますが…今は混み合ってますので…」
「ありがとうございます。行ってみます」
協会員の教えてくれた方へ向かうと、長机が並び、人の列が出来ていた。かなり大変そうである。参ったな。あんまり迷惑かけるのも良くないし。門の方へ行ってみるか。
門は人でごった返していて、多分本来は身分証か何かがないと出れないのだろうが、人の流れに押されていると、いつの間にか外へ出てしまっていた。
門の外では魔法士や重装備の冒険者らしき人々がいくつかのグループに別れて固まり、各々打ち合わせしたり魔物が来るであろう方向を睨んだりしている。
かなり門から離れた位置にも幾つかのグループがいるようだ。自分も剣を背負っているせいか、誰かに咎められる事も無さそうだ。遠くに土煙が立っているようだが、魔物の姿はまだ見えない。門の中へ戻るのは難しそうなので、周りを観察しながらナタリアさんを探してみる事にした。
暫くウロウロしたり、魔法士らしき人物に話しかけるが、なかなか見つからない。もう門からは大分離れてしまった。
剣は持っているが、付与がなければ大して戦えないだろうし、前線は危ないだろうな、街に戻るのはさっきの人の流れだと難しいし、これ、マズいんじゃないだろうか等と今更ながら危機感を覚えていると、辺りにボォーという笛?のような音が響いた。人々に緊張が走るのが解る。
…マズイ。どうしよう。他の門へ回って街に戻れないかな。あたふたしていると、門の人集りが割れて、一つの集団が門から出てきた。リーダーらしき白髪の男性が大声で叫ぶ。
「魔法士協会支部長、ゴドール・アークである‼︎敵影を視認した後、魔法士による砲撃を行う‼︎それまでは前に出るな‼︎砲撃後は各パーティーごとに遊撃‼︎断じて街に入れるな‼︎敵の親玉はアルパインスパイドだ‼︎我々精鋭で対処する‼︎皆に武運を‼︎」
どうやら指揮官のようだ。と、その集団の中にナタリアさんらしき人を見つけた。
「ナタリ…」
「総員前進!」
指揮官に続き、集団は門から離れていく。けっこうな人数がいるのに、動きが速い。俺は慌てて後を追いかける。
ようやく集団に追いついて声をかけようとするが
「ナタリアさ…」
「来るぞ‼︎全員構え‼︎」
声は届かなかった。魔法士達は数人ずつで杖の先を重ね合わせるように構える。杖の先に様々な色の光が混ざった球体が発生した。大小様々だが、ナタリアさんのグループは特に大きく、大人が1人丸々入れそうなサイズだ。周囲の冒険者達からも「おお…」とか「凄い…」といった声が上がっている。
その球体の狙う先に目を向けると、土煙がもうすぐそこまで来てきた。ゾロゾロと中型犬ほどの大きさの何かが向かってきている。その姿を見て、俺はここに来たことを後悔した。
魔物は、俺が大嫌いな蜘蛛の化け物だったのだ。
うん。とりあえず砲撃とやらが済んだらナタリアさんに…
「放てっっ‼︎」
—ィイイインンン—
周囲の音を奪うような奇妙な音を立てて、球体が前方へ放たれる。
一瞬のち、凄まじい爆音が響き渡る。
蜘蛛の化け物はかなりの数が吹き飛ばされたようだが、そもそもの数が尋常ではないようで、直ぐに土煙の奥からこちらへ向かってきた。
俺背負った剣を抜き放ち、そして…
一目散に逃げ出した。
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