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驚愕の真実

【書籍化・8月30日1巻発売予定】


 結局あの後俺は、六時間ほどボスを周回してようやく湿地のダンジョンから出てそのままの足で家まで帰った。


 ちなみに六時間、誰もボス部屋に来ることはなかったからひたすらメガスライムを狩りまくってたりする。


 だけどその結果。



「やっとレベルが100を超えたな」


 ------


 天宮楓

 レベル112

 HP:1140/1140 MP:580/580

 攻撃力:184(+52)

 防御力:134(+12)

 俊 敏:184(+57)

 器 用:284(+147)

 精神力:409(+292)

 幸 運:50

 BP:0

 SP:170

 スキル:【魔法矢Lv.10】【弓術Lv.5】【鷹の目Lv.2】【アイテムボックスLv.1】【捕捉Lv.1】


 ------


「う~ん……精神力だけ片寄りがひどいな」


 まあ、それも俺がレベルが上がったら【魔法矢】の攻撃力を上げるためにBPは全部精神力に注ぎ込んだからなんだけどさ。


 でもそのお陰でメガスライムはどこに矢を当てても一撃で倒せるようになったし魔石も回収できるようになったしで万々歳だ。


「でもこれからは他のステータスにもちゃんとBP振るか~……」


 このままだとこれまでは良かったけどもっと上のランクのダンジョンに行ったら俺が矢を射つ前にやられそうだ。

 後普通に魔法使いのステータスになっちゃうからそれは勘弁してもらいたい。


「ま、それは今度考えるとして。SPも大分貯まってきたな」


 ステータスのSPをじっと見つめる。

 俺の視界に見えているのは170という数字。


「ここまで貯めたんだからそろそろ使うか。どうするかな」


 そう言いながら俺は少しの間考える。

 まあ、今は欲しいスキルがあるんだよな。

 あ、でもスキルレベルも上げたいし……


「……よし! 決めた!」


 ------

【鑑定Lv.1】:10SP

【アイテムボックスLv.2】:10SP

【MP増加Lv.5】:80SP

【捕捉Lv.5】:70SP

 ------


「やっぱりこの四つだな」


 俺はそう呟きながらステータス画面を操作してスキルを取ったりスキルレベルを上げていく。

 とりあえずこれでSPはすっからかんだけどそれに見合うものはあると思う。


【捕捉】スキルを除いた三つのスキルはどれも俺が必要だと思ったスキルだ。


【鑑定】スキルはLv.1だけどモンスターのHPを確認するために取ったスキルだ。

 Lv.1だとモンスターの名前、HP、MPまでしかみれないけど元からHPだけを確認するために取ったからこれで問題なし。


 次の【MP増加】は文字通りMPを増やす効果があってその効果はスキルレベル1ごとに100増える。だから今のスキルレベルは5だから500増えてるってわけだ。

 それだけで【魔法矢】が使える回数が25回も増えてる。

 そう考えると結構とんでもないな……

 でもその分ボスの倒せる回数も増えてくれるし取った瞬間スキルレベルを5にしたのは間違えてないと思う。


 後は【アイテムボックス】と【捕捉】スキルだけど【アイテムボックス】はただ単に容量を増やしたかったから。

 そして【捕捉】スキルは……。


「特に変わったことはなしと……いや何でだよ!」


 せっかく70SPも使ったのに効果がなにも変わらないって……


「だけどなにも変わらないなんて流石におかしいな……。ちょっと調べてみるか。え~っと捕捉スキルっと」


 とりあえずスマホを取り出して捕捉スキルと検索をかける。

 偉大なBooble(ボーブル)先生ならきっと詳細を教えてくれるはず。


「……あれ? 見つからないな?」


 おかしい、確かに捕捉を調べたぞ?

 なのに出てこない?


「……まさか……」


 俺は嫌な予感を感じながらもう一度捕捉という文字をタップして検索する。

 今度は検索する言葉の中にどこにも間違いが無いかをしっかりと確認してからだから大丈夫なはずだ。


 これで出てこなかったら……というか覚えがあるなこの行動。

 具体的に言えば去年の俺の誕生日の日に。


「ないな……」


 スマホの画面をスクロールして一つ一つ丁寧に探していくが結果は同じだった。

 いくら検索しても【捕捉】スキルに関する情報はどこにもなかった。


「嘘だろおい……」


 俺は現実が信じられず呆然としてしまう。


「やっぱりユニークスキルかよ……」


 右手で顔を覆い隠しながら天を仰ぐ。


 やばいなこれ、マジでヤバい。


 てか道理でさっきの行動に覚えがあるわけだよ。

 去年の俺の誕生日にも同じような行動をしてたし。


「てかこればれたら不味いよな。ユニークスキルを二つ持っている人なんて聞いたこともないし……」


 今の世界の経済はダンジョンが根幹を担っているといっても過言ではない。


 エネルギーになる魔石、様々な用途に使われるモンスター達の素材などを産出しているのがダンジョンなのだ。

 それらを取りに行くのは探索者。つまり各国は優秀な人材を確保するために必死になっている。


 その優秀の代名詞がユニークスキルという強力なスキル。

 俺みたいな一部のユニークスキルを除いてユニークスキルって言うのは強力なスキルばっかりだ。


 今だってユニークスキルを持ってると言うだけで税金が免除されてたりとかなり優遇されているし、他の国だったらユニークスキル持ちを増やすためという理由で一夫多妻、一妻多夫が許されてるんだ。


 そんな状況で二つ目のユニークスキルを持っている人間が現れたら……。


「実験体、モルモット。よくてずっと監視生活」


 大袈裟だと思うかもしれないけど、それだけユニークスキルというのは重要視されているってことでもあるんでユニークスキルを二つ持っているなんて事がばれたら今の自由な生活なんて絶対に許されないだろう。


「……どうしよう」


 これは本当に困ったことになった。


 まあ幸いにも【捕捉】スキルは見ている人にばれにくいスキルだし、誤魔化しやすいからこれからこの事は全力で隠すことにしよう。


 そうしよう。

【書籍化・8月30日1巻発売予定】


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― 新着の感想 ―
[一言] 雑魚放ったらかしにし過ぎてるので、ボス部屋の外に出て攻撃中に不意撃ちくらうとか囲まれるとか場合によっては起こらないだろうか?
[一言] メガスライムにしろハイオークにしろ、一撃で殺せる人がレベリングに使用しない理由ちょっとわかんないっすね。ショットガンと威力変わらないって言ってましたよね>魔力矢
[気になる点] >  そんな状況で二つ目のユニークスキルを持っている人間が現れたら…… 「実験体、モルモット。よくてずっと監視生活」 > ダンジョンから入手できるアイテムが高価だから、強力な力があ…
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