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おじいちゃんの初対談

魔物が目の前にどうする。外には出れない。この場で戦うか。

思考を巡らせているとディアーノが笑みを浮かべた。


「失敬、あなた達を襲いませんよ。どうやら訳ありな様だ。」


振り返り暖炉にちかずくディアーノ。


「お茶を出します。そちらにおかげになってお待ちください。」


春さんと一緒に暖炉の前にある椅子に腰掛けた。

前には小さなテーブルがあり、お茶を並べてくれた。


「変なものは入っていません。クッキーもどうぞ。」


春さんと僕は安堵していた。気づけば村人の声も聞こえなくなっていた。


「名前を伺っても?」


ディアーノが向かいの席に座りながら問いかけてきた。


「僕が壱でこちらは春さんだ。」


「イチとハルか。何がありました?」


転生民であることを説明し村で起こったことを話した。すると彼はまた笑みを浮かべる。


「何がおかしいんだ。訳の分からない世界でたかが水晶が割れてこんな騒ぎになると思うか」


「転生民であるならば仕方ない。神も説明を怠り現世界に居るものに丸投げだ。」


「確かに説明がざっくりとしていたわ。」


「あの村は転生民を魔物と偽って殺し村人が食べるんだよ。」


手口としては説明を手短に終わらせ役職を水晶で見るといい水晶を割る。あの水晶は2度触れると買ってに割れる魔法をかけているそうだ。あとは捕え殺し宴が始まる。


話を聞いただけで同じ人間かと疑ってしまう。

春さんは少し気分が悪くなったみたいだ。


「ハルとやら2階に客間があります。今日はゆっくりと休むといい。イチも今日はうちに泊まるといい」


「ありがとうございます。ディアーノ。私はまだ話すことがあるから春さんは先に寝てて」


「でも不安だわ。」


「大丈夫。僕が絶対守るよ。」


「ありがとう壱さん、おやすみ」


「おやすみ春さん」


春さんはハシゴを上がり布団に着いたのを確認しまた椅子に腰掛けた。


「もう少し話を聞きたい。いいか?」


「えぇもちろん、フクロウは夜行性ですからね。」


世界の現状について簡潔に聞いてみた。


「この世界には魔王と勇者が存在し、その2人は転生を繰り返し今も尚、決着はついていない。

いつしか1部の魔物は争いを拒み密かに暮らすようになった。私のようにね。」


「ディアーノのも魔王軍に居たのか。」


「これでも魔王幹部だったんですよ。今は常に魔力不足状態にし力を抑えています。」


魔力とは魔法を使うために必要なエネルギー誰しもが持っているとされる。なくても死には至らないが空腹感に似た者を覚える。


魔法は魔力を詠唱により火、水、風、雷、光、闇といった属性に変換。魔法陣により形を変えていく。例えば魔力から詠唱にて火に、その火で魔法陣を描き発動する。


さらに魔物と人間について聞いた。


魔物は魔王の領地にて生まれた生命であり魔力は人間の10倍。ハーフも存在しており1番多い種族は獣人、いちばん少ない種族はエルフだそうだ。


人間については王国がいくつかあり魔王誕生以来国の戦争は1時中断しているとこ。魔力は人それぞれだが貴族は魔力が高いという。


だが魔法は極めて高度な技術のため扱えるものが少ないらしい。


「丁寧な説明だ。ありがとう。」


「この程度いくらでも話しますよ。」


「ちなみに神とは知り合いか?」


「いやそれが1度たりともあったことがありません。ただ先程の村に転生民として来た方々は大抵同じ目にあっています。」


「分かってて助けないのか。」


「私は森の管理者。森の状況は動物や虫を伝いすぐに入って来ますが私が人間の前に現れたら騎士団を呼ばれ襲撃を受けるでしょう。」


悲しいような悔しいような表情を浮かべ口を開く。


「転生民には申し訳ないと思っている。だがもう争いは起こしたくないのさ。」


魔物にも気持ちがあることを知った。だがあの村は放っておけない。ディアーノに1つの提案を持ちかけた。



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