「第3の能力(チカラ)」
『3つ目の能力』
「わたし、以前あなたに会った事があるの。
幼稚園に行っている時」
「幼稚園の時の記憶なら私かどうか分からないだろう?」
「そうよね。
だから私、過去に戻って確認したの。
やっぱりあなただったわ。」
「えっ、過去に。!!!」
「ひょっとして未来にも??」
「いいえ、行けるのは過去にだけ。
わたしは、私の思い出とあえるというわけ。」
「もちろん過去を変えるような事は出来ないわ。
過去に行くのはわたしの思考だけで実体が無いの。
でも見たり、聞いたり出来るわ。
過去の私は、あなたと仲がよかったみたい
あなたにキスもしたのよ。」
まさか小学生とのキスでもドキドキなのに
幼稚園でとは
なんと羨ましいやつ。
って俺なのか。
今の私からは想像も出来ない。
「そっか、ゴメン、全然覚えてない。」
「いいのよ。お互いに幼稚園の時だもの
お芝居も一緒にしたわよね。
『ルルとキキ』ペンギンさんが冒険するお話
最初はあなたが、私の役で
私があなたの役だったのよ。」
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そういえば実家に
(私の実家は甲子園球場のある兵庫県西宮市だ。
球場にも歩いていける所にある。)
お芝居の時の写真があるのは記憶にある
あの写真まだあるのかな?。
・・・
えっ、ちょと待って
同じ幼稚園ということは
俺と同い年ってこと?
キミはこんなにかわいいのに。
「そうあの時の私は、小学3年生の時の
病気で亡くなったの
でも過去の記憶持ったまま私が生まれたの。」
・・・
驚く事ばかりでちょっと頭が混乱している。
「ゴメンきょうはもう帰ろうか
また、会えるよね。」
「うん。」
また、2人で手をつないで
最初に会った
喫茶トーキョーの前に戻った。
「さようなら、またね。」
・・・
家に戻る途中
彼女の言葉を思い出していた。
別れ際に彼女が口にしたことを。
「私は過去だけだけど
あなたは未来にも行けるわ。
ただし、もっと先で
新しい出会いがあなたに新しい能力を
もたらすわ。






