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雨の日の星

作者: 極月 終


最近は 悩むこと 考えることが 多すぎる


そうだ 頭を空っぽにするために


散歩をしに 外へ出よう


今日は雨が降るって


天気予報でいっていたっけ


明日風邪をひくくらい


ずぶ濡れになったら


少しは スッキリできるだろうか


今日の気温は 確か5度


寒いだろうから ダウンを着込んで でかけよう


扉を開けて 外に出た


空は曇って 風は湿って


道路は少し濡れている


雨は降っているけれど


なんだ小雨か がっかりだ


しばらく歩いていれば


そのうち雨足が 強くなるだろうから



さてと どこへ向かって 歩こうか


目的地はない


ただずぶ濡れになれれば それでいい


それさえできれば どこでもいい


とりあえず この先に見える


あの山まで 歩こう


山にぶつかるまで 真っ直ぐ歩こう


それまでにずぶ濡れになれるといいな



歩く 歩け 止まるな 進め


頭を空っぽに 悩みも 考えも 忘れたい


雨がやんだ そんなはずはと


今日の降水確率は100%


雨はこれから


ひどくなるはずなのに


ひどくなって ずぶ濡れになるはずなのに


何故だろうと考えて


僕は そうだ晴れ男


濡れたくない時に 雨が降って


濡れたい時に 空が晴れて


なんて嫌な 体質だろうと


晴れ男は いいものであると


周りの人はいうけれど


僕は晴れよりも 雨が好きだから


できることなら 晴れないでほしい



なんて考えてるうちに


曇り空が 裂けてきた


灰色の空が 紺色の空に


紺色の空に ひとつの星



ずぶ濡れになろうと 外に出たのに


逆に晴れて 疲れただけだ


ああもういいや うちに帰ろう


明日の天気こそ


雨がいい


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