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69話:「便所飯と計画倒れ」
結局大平下は人生で初めての便所飯を体験することとなった。臭気を少しでも抑えようと窓を開けて換気を行うも、焼け石に水でしかなかった。幸い食事中に他の生徒が訪れることはなかったが、それはこれまで生きてきた中で最も不味いランチであった。浅はかな計画では図書準備室に逃げ込んで食事を取ろうと思っていたが、昼休みだというのに図書室は開いてすらいなかった。
これも自分の責任だと大平下は諦めて教室に戻ろうとしたが、ふと冷静になった彼は足を教室とは真逆の方向へと向けた。今戻ったらクラスメイトに何をされるか分からない。どうせ悲惨な目に遭うのならば、いっそのことその確率を少しでも低下させるべき選択をすることの方が賢明である。生き恥はとっくに晒しているのでこれ以上晒したって何も問題ないからと、大平下は校舎内をウロウロし始める。いつも何気なく過ごしているこの場所もしっかりと観察すれば色々なものがあるものだ。そういえばそろそろ進路についても考えなくてはならない。少なくとも推薦はもう無理だな。
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久々に少し触らせてもらいました。1週間弱寝込んでいたので少し新鮮です。




