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45話:「真意と民意」


「それだと……」


 割り込んで意見を述べようとした吉水に対して、大平下は右手を水平に伸ばす仕草を見せる。彼には反対意見のいくつかを先取りする力があった。


「言いたいことなら分かる。トラウマを抱えている生徒はどうするかだよな。それに関しては心配ない。出来る限り過激な部分を抑えた脚本にするから」


 大平下の構想は単純だった。教師も国定に同情しているのならば、いっそのこと全校生徒が集結している劇で彼の名誉を保証してやればいい。場を支配すれば国定の復帰も容易くなる。そしてクラスも彼に合わせて騒動以前の落ち着きを取り戻す算段だ。


「でも」


「確かにこれでは何も変わってないな。停学明けの状況が良くなる、所詮はその程度だ。だがしかし、そんなことは主題じゃない」


 口を挟む間もなく大平下は答える。彼には他に確かな目的があった。


「色々述べているけれど、要するにクラスメイトを団結させればいい訳で、そうすれば劇だけはどうにかなる」


「これが本当の狙い?」


「勿論」


 吉水は溜息をついた。相変わらず彼は全く配慮が足りていない。ここにいる人々が彼に注目している場面で人を駒扱いするような言い回しを選ぶなんてどうかしている。


 しかし、大平下の思惑は予想以上に好感度が高かった。


「いいんじゃないか。このアイデアは」


「やってみる価値はあると思う」


 あっけらかんとした態度で協調する氏家を筆頭に、ギャラリーの中からも賞賛の声が続々と聞こえてくる。それは冷静になれば当たり前のことだった。


「大平下君がここまで物事を考えていたなんて知らなかったよ」


「何としても国定を再びリーダーへ」


 なぜなら彼らの最優先事項は国定の復帰と復帰後における名誉の保証である。大平下はその願望を確実に汲み取っていた。


お久しぶりです。色々とリアルが忙しくなり、いつの間にかこんなに経ってました。

とりあえず短いですが挙げておきます。

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