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-第6話-放課後

今日は3ヶ月分くらい学校で話した気がする。


帰りの電車に座りながらずっと安芸さんとの何もやり取りしていないRINEの画面を眺めていた。


学校から家までは3駅しかないから時間としては全く経っていないが、来る確証もないメッセージを期待して今か今かと待っているととても長く感じられた。実際メッセージが来ることはなかったが。


RINEを気にしながらも今日も昨日と変わらず駅をおりてから真っ直ぐ家に帰り、ベッドで寝転びながら彼女のことを考えていた。


困っているわけではないということは、単純に今よりも幸せになりたいということなのか?


確かに人は今の現状よりもさらに良くなろう良くなろうとする生き物だ。

だからみんなそれを改善するために努力し続けている。


例えば友達が欲しいと思っても願い続けるだけでは何も変わらない。


そんな願っているだけで友達が出来るというのは夢物語であり現実は世知辛い。


俺はそれに疲れてしまって今のような誰とも関わらず何にも打ち込んでいない生活を送っているわけだが。


もし仮に彼女が今よりもさらに幸せになりたいから俺に頼んできたとしても彼女は日本随一令嬢で学園1の美少女で下手したら全国レベルでも通ずる可愛さを持っている。


それに加えて勉強も運動もこなし生徒からも教師からも信頼されている。


そんな彼女に足りないものなんてあるのだろうか。


あったとしてもそれは俳優と結婚するとか石油王になるとかそんな俺1人ではどうしようも無い程のもののはずだ。


そう考えているとスマートフォンの通知が鳴った。


画面を確認してみると安芸さんからのメッセージだった。


ロックを慣れた手つきで解除してRINEの画面を開くと、そこには『こんばんは』というメッセージとともに可愛らしいスタンプが押されていた。


こんな風に世の中の中高生は連絡を取っているのだろうな。


俺が友達と仲良く遊んでいたのは小学校まででその頃はみんなスマートフォンなんて持っていなかったからRINEの勝手なんて全く分からない。


だからどんな風に返信するか考えてしまう。


開いてから返信するまでの時間が長いと「既読スルー」と呼ばれるマナー違反になってしまうから早めに返さなければならないとネットで見たことがある。


だから俺もしばらく考えて『こんばんは』とオウム返しをすることにした。


あまり芸がない気がするがこれが一番無難でいいだろう。


10秒ほどするとすぐに返信が返ってきた。


またスタンプだ。クマが変な踊りをしているスタンプなのだが、妙に可愛い。


あの安芸さんが無駄にスタンプを押して来るはずないので、きっと何かこの後に本題の用事のメッセージが来るのだろう。


1度メッセージが送られてくるのを待って彼女の用事を終わらせて、それが終わってから話を切り出してみようと思った。


しかしさっきは10秒ほどで返信が返ってきたのに待てど暮らせど返信は来ない。


これは「待ち」というやつか......?


恋愛では「待ち」や「引き」が準備や心を整理する時間として重要だと言うし多分俺からの何かのアクションを待っているのだろう。


ならば俺からの話を切り出してみるか。


『ねえ、安芸さん。何かやりたいこととかある?』


『やりたいこと......そうだなぁ。特にない、かな』


『そっか。分かった。ありがとう』


うーん、やはり今日知り合った野郎が突然こんなことを聞くのはおかしかっただろうか。


昼の彼女からの言葉の真意も結局分からなかったし、彼女がどうしたら幸せになれるのかわからない。


でも幸せにすると約束したのだから絶対に幸せにしたい。


そう思いベッドで寝転びながら、幸せとは何かを考えているうちに夢の世界へと向かっていくのだった。

執筆時でプロローグを投稿してから丸2日経ちましたがPVが700を超えました!このPV数がどのくらいの数字か分からないですが、より多くの方に読んでもらえるようにこれからも投稿頑張りたいと思います!


「面白かった」「好き!続き読みたい!ねっ、いいでしょ」という方がいらっしゃいましたら、是非ブックマーク登録をお願いします!


また、少しでも面白いと思ってくれた方は少ししたのところにある『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』にしてください!創作活動の原動力になります。


お前の作品まだまだだなと言う方も『★☆☆☆☆』としていただいても構わないので、是非評価お願いします!!


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