-第51話-
安芸さんとの約束を交わした後、安心した俺は家に着き自分の部屋でゴロゴロと時間を無駄に潰していた。やはり安芸さんを幸せにするために考えてないと暇である。
昨日あんなことがあったが、結奈とはいつものように楽しく会話をしながら夕食を取った。
昔から喧嘩をしてこなかった俺たち兄妹が気まずい雰囲気になるというのは初めてだったので、拒絶されてしまっていたらどうしようとか食事中1回も話しかけてもシカトされたりしたらどうしようなどと思っていたが、そんな心配は杞憂に終わった。
『おーい山口くん。なんで無視するの......かな?』
ついに俺はスマートフォンの振動に合わせて反射的に画面を開くようになってしまっていた。
今回は誰からだろうと思い、RINEを開いて確認してみるとそこには姫芽さんの名前があった。
そういえば帰宅中安芸さんを誘うことに夢中になっていてすっかり姫芽さんからのメッセージに返信することを忘れていた。
まあ彼女からのメッセージの内容はしっかり遂行したのできちんと報告さえすれば許してもらえると思う。
『もしかして......ほかの女......?』
姫芽さんが追加してメッセージを送ってくる。
なんだかわからないけれど、ものすごく圧を感じる気がする。ただの文章のはずだし、理解不能な内容なのだが本当に恐い。
『ごめん。返信忘れてた。安芸さんからはOK貰えたから土曜日よろしくな』
あまりRINEをした経験がなかったので実際に体験したことはなかったが、「既読スルー」というのはやはりマナー違反だったようだな。
姫芽さんも学校終わってフリーの時間にわざわざ俺に対してRINEをくれたのにも関わらず、いつまで経っても返信が帰ってこなかったら不快だよな。
そう考えると姫芽さんに悪いことをした気がしてきたので、咄嗟に俺は謝った。
『そっかー。良かった。いきなり山口くんに無視されるから嫌われちゃったかと思ったよ』
RINE越しということもあって表情が見えないのでなんとも言えないが、おそらく冗談めかして言っているのだろう。
『そんなわけないだろ。まだ関係は浅いけど感謝してるよ』
第一話したことが出かけた2回しかないので好きとも嫌いとも言えないというのが本音であるが、まあこの状況の手前そこを言ってはいけないというのは対人経験の薄い俺でもわかる。
『良かったよ』
姫芽さんは安心したようなメッセージを送ってきてしばらく間が空いて俺がスマートフォンの画面を閉じまたゴロゴロと時間を無駄にしていたらその後、もう1件メッセージが送られてきた。
『これ土曜までに見ておいてよ』
そんな文言に合わせて1つリンクが添えられていた。
それをクリックして見ると大手動画投稿サイトにアップロードされているアイドルたちの自己紹介動画だった。
おそらく今度見に行く姫芽さんの好きなグループのものだと思うので、勉強の意味も込めて俺もちゃんと見ておくとするか。
姫芽さんにすぐに『了解』と返信するか悩んだが、そんな意味の無い言葉を送られるより、俺が動画を見終わってから感想を送った方が彼女も嬉しいだろうし、会話にも花が咲くだろう。
そう思ってそれは30分ほどの長めの動画に目を通した。
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