-第23話-独占
区切り的に今回めちゃくちゃ短いです!すみません
そのまま何事もなく公園に着いた。
恐らく俺たちが向かうであろう芝の広場の方を見てみると、平日の昼間なのにも関わらず大勢人がいた。
公園で元気よく遊ぶ小学生や未就学児らは遊具が置いてある砂利地面の方にいるので、芝の方にいるのは犬を飼ってる人らや老人ばかりだ。
周りを見渡してみるとあちこちで犬が走り回ったいたり、レジャーシートを引いてのんびり喋っている。
俺らは人があまりいない木が沢山生えた場所の近くの地面に荷物を置くとポテまるは威勢よくお座りをした。
今までの経験則で人間はこうしたら喜ぶとまるで理解しているかのようだ。
「公園ついたんですし姫芽も触ってもいいですよね?」
「えー、まぁ触るくらいならいいよ」
安芸さんからの許可を待ち構えていたかのように、すかさず姫芽さんがポテまるを撫でる。
くううんとその見た目からは想像できないほどかわいく鳴き、彼自身も満更でもない様子だった。
「梨花さんは撫でなくて大丈夫?安芸さんが解放してくれたよ」
「いや、私は大丈夫です。お構いなく」
「ちょっと山口君ひどくない?まるで私が独占しているみたいじゃん」
「いやいや。お嬢様十分占有していましたよ」
梨花さんはポテまるを自由に触れるようになっても気分は。そろそろ本当に心配になってくる。
俺の心配など気づいていなさそうなくらい楽しそうにしている安芸さんがそうだ!と通学カバンの中から丸いものを取りだした。
「さあ、ポテまるとっておいで!」
そういって安芸さんは手に巻き付けていたリードを緩め先ほど取り出していたおもちゃのようなものをかわいらしく投げた。
ポテまるは安芸さんがおもちゃから手を離した瞬間追いかけに行った。本能的に動いているものを追いかけてしまうんだろうな。
「わぁ、はやい!」
「やるわね、ポテまる。さすが私の見込んだ子だね」
「いや、お嬢様その子を熱望していたのは姫芽ですよ」
ポテまるはすぐに帰ってきた。
リードのリーチ以内しか行動範囲はないわけだからすぐ帰ってくるのは当たり前なわけだが、安芸さんや姫芽さんにとって帰ってきてくれたことが嬉しいんだろう。
安芸さんはここまで連れてきている過程でどうやら愛着が湧いてしまったようだ。
「走ってきてもいいかな?」
姫芽さんと順番にボールを投げてしばらくすると安芸さんたちはもっと触れ合いたくなったようだ。
「了解。姫芽もいくの?」
「姫芽もいこうかな」
「じゃあ俺はここで梨花さんとまってようかな」




