第7話 透子のストーカー
息を吐き、体の緊張をほぐすように力を抜く聖子さん。
緊急では無いのだろう。
と思いつつ聖子さんの話を伺う三好&勝川。
聖子 「そうねぇ。あの子のストーカーの話をするなら、あの子の1年前の話が必要かしらねぇ~」
と思案顔で呟く聖子さん
三好 「問題のない範囲で構いませんよ」
と、気遣ったように話しつつ、この後の為にポイント稼ぎをする三好。
聖子 「いえいえ、どこから話そうか迷っただけでしてねぇ。
今はあの子も元気ですし。」
といって、話始める聖子さん
聖子 「あの子はねぇ、あの子の親は仕事仕事ばかりで余り親に甘えない子供だったのよ。
親に迷惑を掛けないよう、気遣っていたのよねぇ。
だからでしょうね。
私や主人にはベッタリで、お祖父ちゃん、お祖母ちゃんって甘えててねぇ。
主人も孫をバカみたいに可愛がってて、良く私が叱り役でしたわぁ」
と語る聖子さん
聖子さんが語るので、勝川さんの記憶が刺激され脳内に映る透子さんの子供時代。
勝手に人様の家の思い出を覗き見て、少し罪悪感を感じる三好は、聖子さんに相づちをしつつ、話を促す。
聖子 「お祖父ちゃん子の透子になっていたんだけど、それがねぇ、1年前の失踪でしょ?
相当ショックだったようで、顔色悪く、痩せながらお祖父ちゃんを探しててねぇ。
1ヵ月程はそれが続いた後は、半年ほど引きこもっちゃってねぇ。
今は大丈夫なのよ。
まぁ、そのドタバタで魅力減退したのか、気付いたらストーカーも見掛けなくなったのよぉ」
成る程。
良いのか悪いのか、お祖父ちゃんが失踪したことで、ストーカーも撃退していたのか。
三好 (勝川さん、どう思います?)
と伺って見ると、(むぅ)と呻く微妙な感情が伝わってきた。
確かに微妙だろう。
孫娘がショックを受け、結果的にストーカー撃退。
三好 「聖子さん、貴重なお話、ありがとうございます。
なんとも微妙ですね。
ストーカー事態は撃退出来ているとはいえ、お爺さんの事は心配でしょうし。
ストーカーだって、また来るかも?と考えると気になりますね」
聖子 「そうなのよねぇ~。あの子も守ってくれる人が居れば、安心なのよねぇー」
と言いつつ、チラッとこちらを覗く聖子さん
これはフラグだろうか?
それとも知り合いを引き合わせたい田舎のおばちゃん的なものだろうか?
そんな事を考えつつ視線を反らしていたら、玄関より物音が…
ガラガラッ 「ただいまぁ~」
透子ちゃん、大学2年の予定ですが、ヒロインにしようか、今回のみのゲストにしようか、悩み中です。
ゲストにして、後からの再出演もありだしねぇ