人殺しの歌
人を一人殺した僕は、今日も今日とて歌を歌う。
殺しのスリルを味わいながら、人が食べてる者を食べる。
同じ空気の中に生まれた、貴方の中の君すらも。
血を浴び永らえ地をなめる。
人を一人殺したところで、誰も僕には気づきやしない。
だから僕は人を殺す。
目に見えないと嘘を吐き、今日も生きてる人を殺す。
空気感染の新横浜からバーゲンセールの五反田まで、僕の世界は拡張していく。
メジロの目にしろクチキの城にしろ、死んだ未来の僕を見る。
経験の系列で、警察街でのホームパーティ。
痙攣していた頭脳の神様、僕の内の一をまたもや切った。
最高峰の洋ナシ蜜柑を、これでもかと赤く塗る。
奇跡的な金色の石を、僕と君とで壊していく。
僕が殺した人を名乗って。
僕の世界に入りこんで。
僕が殺した理由も知らず。
僕の名前を知りもしないで。
僕は再び殺しに殺した。
金星から木星まで、ことあるごとの太陽系を、言葉を紡いだ舟で行く。
ヒト族の脳は勇猛果敢、最後の最後に血を吐いた。
僕の名前を君は知らない。
僕の最期の日すら知らない。
知らないヒントに火をともし。
僕の最期をここに飾る。
人殺しの歌を、今日も歌いながら。