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序章 2
「うーん…あとちょっとなんだけどなぁ…」
友人と一緒に図書館に来た私。不覚にも、身長に苦しめられています。
「あと…もう…ちょい…」
あと数センチ、本に届きません。意地っ張りな私は、数センチの高さであれば、背伸びをします。
脚立? なにそれ、おいしいの?
「う…くっ…なぁ…!」
背伸びというより、自分の体重のほぼ全てを本棚に預けて必死になっていた私。おかげで目的の本は取れました。が、
本棚から離れようとした反動でバランスを崩し、反対側の本棚にぶつかりました。当然本棚の中の本は落ちて来るわけで…その下には私がいるんですよね…
「うっ…ぐっ…」
どさどさ落ちてくる本…当然といえば当然ですが、本を愛している私にとっては半ばご褒美なんですよね…
「痛ぁ…」
一通り収まって一息着いてた私。そこに最後の一冊が角を下にして落ちてきました。そこには当然私がいるわけで…
「んがっ!」
あまりの痛さに私は気を失ってしまいました。