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《5カ月目~》魔法のお勉強・水属性編

評価の見方をやっと知りました。ありがとうございます。

今回は、ドラゴンさんとのやりとりが主…かな?


あまり魔法ばかりもつまらないので。私が。


ドラゴンさんが来てから、2カ月、この世界に来てから5カ月が経った。


私、改め、俺は普段通り気ままに読書と研究の日々を過ごしていた。

ドラゴンさんと出会ったら、というか、第一異世界人(?)と出会ったら、一人称を変えようと決めていたので、かなり違和感なく変更できたと思う。うんうん。


そんな呑気、気ままな生活。しかし、現実とは無常にも問題が発生することもあるのだ。


その問題とは…。


「行き詰った」


そう止まった。進まない。


ん?何がって?

それはですな




魔法です。




ま、俺がやってるのは二択しかないし読書は要は読むだけだし、必然的に魔法の研究の方になるんだけど。


この世界に来てから、初めの一カ月は基礎の基礎だけやったのと、光属性の結界魔法について。ま、必要だったし。

そのあとは結界魔法の媒体に用いた魔法陣に書かれた古代語の配列とか、効果とかの検証。結界変更できたし、ここもいい。

ついでに現代魔法との対比。でも、ここはあまり進まなかった。


なんでも古代語を用いていた文明は一度断絶されたから。


そして新しく始まった文明が現代語を用いているため、今存在しているのはほぼ新規の魔法といえる。

詠唱によって魔法が引き出されると考えていた現代人(現代語を使ってる文明の時の人)は、魔法を呼び出すためには決まった詠唱を行わなければならないという結論に達したとか。

そのため、現代語の魔法と、古代語の魔法はかなりの違いが存在し、それを訂正する人もいないため、ここまで進んできた。


これらは本の中に書かれている知識と『この世界の常識くん』頼みなので、本当なのか不安なところもあるが、まぁいい。



どこに行き詰ったか。

それは、古代魔法と現代魔法の組み合わせだ。


媒体を用いた魔法陣結界も、ある意味古代魔法と現代魔法の組み合わせ。ここで俺は、古代語の部分を弄ることによって俺流結界魔法を作り上げた。


でもはっきり言って、弄るにも限度があるし、古代語の書けるスペースの問題で、そこまで多く書けない。

それで元になってる現代魔法としての結界魔法を学んでも、かなり型が決まってしまっているため、あまりいじれなかった。



結果として、俺なりにすんごい結界はできた。が、結界魔法に行き詰まりを感じてしまった。



んー、ここで新しい形態の魔法にとりかかるのもアリだけど、何やるか悩むし、始めるきっかけがない。



それが何故かってものハッキリしてる。

まず、魔法とは、イメージ。想像である。

言ってしまえば、想像できなければ魔法は詠唱しても発動しない。

んで、俺。そんな想像できませーん。


正確には、想像しても攻撃魔法や防御魔法、治癒魔法などなどを理解していないために発動できない。

なんとなくの形だけイメージしても攻撃にはならないし、防御にもならない。

だから、周りの人から教えてもらうのが一般的って常識くんが言ってたんだな。




て、ことで、考えた結果。



「…なんだ」


いらっしゃーい、ドラゴンさん!

扉の前で待機してたから、目の前にドラゴンさん(人間ver)がっ。


「魔法を、教えてください」


「…魔法を?」


ドラゴンさんは、会った時に言ってた。魔法使えるって。だから、来たら聞こうと思ってたんだー。

いやー、だいたい二週間くらい経ったら来るから、一階で数日待った甲斐があったよ。


「結界魔法が行き詰まった」


「……俺は水属性特化型だぞ」


あっ。



…………



……………ハハハハハ

い、嫌だなぁ、忘れてたなんて、そんな馬鹿な



すみません、忘れてました。

ここ数日忘れてずっと待ってたとか、俺アホだなー。


この世界の人間は(一応)全属性使える。

だけど、ドラゴンさん曰く、魔物は一属性特化型が多いんだと。常識くん、早く教えてくれよー。…俺が聞かなきゃダメだった。そうだった。


んー、じゃあ、結界魔法はやっぱここまでか。残念だが。区切りはつけないとな。



「…水属性なら教えられるぞ」

「お願いします」


即答ですね、えぇ。新しい魔法やるにも見本必要だし。ドラゴンさんは特化型だから、高難易度の魔法知ってそうだし。

よーし、やるかっ!


「んじゃ、次来る時からな」


コケッ。あれ。俺のやる気は?ドラゴンさん?


「今日は本を読むと決めていた。だから、次の時だ」


はーい、先生。

てか、ナチュラルに俺のお気に入りのロッキングチェアに座るとは。いや、毎回取られてるんだけど。本取りに行ったら、いつのまにか。


ま、いいか。


じゃあ、俺も本読もーっと。








さぁて、来ました、この日がっ!

題して、ドラゴンさんからの水属性講座〜!!


って言ってもまだドラゴンさん来てないんだけどな。来るかな?


しかし、どうやって教わるか。

ここは一発やってもらって、それを真似る?

いや、理解しなきゃ魔法は正確には作動しない。


どーやんのかなぁ。



ポケーとしてたら、向こうから長い身体をくねくねさせて、ドラゴンさんがやってきた!

…やっぱ龍じゃねぇのかなぁ。まぁいいけど。


「…よし、やるか」


「お願いします」


さて、先生。何します?何します?


「とりあえず」


うんうん。


「受けろよ」


…ん?


って、ドラゴンさんっ!なんで俺に向かって攻撃してくるんですかぁぁぁあぁ!!逃げるしかぁぁぁあぁぁぁ!!!!


「見て、感じて、覚える」


おぉおおおぉおぉぉ!分かるけどっ!分かるけどっ!

死んじゃうって!!


物理ゼロの俺がっ!攻撃受けたら死んじゃいますっ!!


「……結界」


あぁ!なるほど!!結界っすね!!


「〔俺を守れ!光の結界っ!〕」


はぁぁぁぁ。あぶなかったぁぁ。


「……古代語か?」


「そーだよ。古代語楽だし」


そ、実は魔法は現代魔法より古代魔法の方が詠唱が楽。

だって、決まりきった詠唱しなきゃいけない現代魔法より、自由度高いや古代魔法の方が短くて済むし。


今も、草の上に座ってる俺を中心に光属性の結界を張っている。

ただ、これは特に指定もしてないので。



パリ、パリ…



あー、やっぱ割れるよな。

ドラゴンさんの、たぶん、中級魔法一発で砕けてきえた。


「…ふむ」


んー?なんだー?

腕組んでこちらを見るドラゴンさん。おー?まだ俺疲れてます。虫舐めんなよ。



「人間、お前は光で防御、水で攻撃」



…ん?それをやれと?


「攻撃は真似ろ。防御しながら観察」


……つまり攻撃受けとめつつ、攻撃の観察。

見て真似るのは確かにやり方として一番って、常識くんは教えてくれたが。


え。受けるの?攻撃を?


「やるぞ」


あーーー、ドラゴンさん、離れないで。あっ、手をこっち向けるって、うわっ、水集まってるし。お、ちょっと尖った。え、あれ刺さったら死んじゃう。


「…いくぞ」



やっべっ、結界っ!て、ちょっ、早いって!!





……そうやって、俺は直接(物理)、水属性講座を受けた。

いや、ありがたいけどな?

てか、無詠唱だと、俺修得できないんですけど?!



「…いや、…あの。詠唱」


「……あ」


おーい。



結果として、一日でかなり身についたんじゃね?


「…まだ」


「おうー…」


まじかー。やりますけどー。




それから一カ月。


「おぉー」

「…よし」


できるようになったで~。

だって覚えるまで結界に魔法あて続けてくるんすよ、ドラゴンさん。おっそろしいぃぃ。


「…次。やりあう」


「はいよ」


ま、やり方知っただけじゃ戦えませんから。

まずこの森に来るものなんてそんな居ないけどなー。ドラゴンさんの挑戦者くらい?


でも戦うっつても、俺動くの無理だし。




結果として。数か月後。



「…<水球>」


「〔光の結界、魔法攻撃防御〕<水刃>」


古代語の結界魔法で防御、水属性で攻撃。

今回はドラゴンさんの初級魔法の<水球>を、中級魔法<水刃>で割ることができたので結界に当たらずに済んだ。


ま、俺ができるのはこれくらいだけど。


基本的に、攻撃はしない。てか、できませんよ、平和の民には。

だから、攻撃を消すか、受けるか。

あとは。


「〔捕らえ、掴め、逃がすな、硬化光結界三重〕」


ドラゴンさんの周囲に光属性の結界を三重に作り、逃がすことのないようにする。できたー!!


「…いいんじゃないか?」


って、言いながら、結界破って出てきたドラゴンさん。ついでに俺の心も紙の破けるように、びりびりと…。ま、かなわないのは分かってたからいいけどーー。



「…これで終了」

「ありがとうございました」


いや、ホント。感謝感謝。


「よし、ドラゴンさん、ごはん作るから食べてって」

「…?飯?」

「そー」



それでつくったのは、今日は頑張ったからってことで。


かつ丼!


別にドラゴンさんに勝つつもりはないし、一回も勝ててないけど。



「いただきます」

「…」


うっまっ!作ったの俺だけど。

最近は、読書の日と研究という名のドラゴンさんからの魔法講座ばっかりで、まともに食ってなかったから余計にうっまい!

最高かー。


って、ドラゴンさんの反応がないぞ?


…黙々と食ってた。気に入ったのか?


「うまいな、これ」


空の器と俺を何度も交互に見る。見る。見る……。

はいはい。作りますよー。


それから、3回ほど作って。


「人間の体は胃袋が小さくなるんだった…忘れてた…」


ドラゴンさん、考えて食おうな。そして、その何気なく座ってるロッキングチェア返して。あ、動けない?無理?あぁ、そうかい…。

もう新しくピアスから出しとくか。


洗い物して、ロッキングチェアをのぞくと、ドラゴンさんが寝ていた。…初めて見た。寝るんだ。毛布かけとこ。



一階にドラゴンさんだけ置いておくのもよくないかなーと思って、置いてあった3人くらい座れそうなソファで横になる。風呂は…明日。

おやすー。




次の日、ドラゴンさんが起きてから、俺が水属性魔法についての質問をいくつかして、ドラゴンさんは帰っていった。

次来るのは、いつも通り二週間後かなーって思ってたら、一週間したら来た。なに、どうした。


「…飯」


…はーい。作りまーす。





それから、ドラゴンさんの来る頻度は、本読みに来ていた二週間ごとから、飯を食いに来る一週間ごとへと変化した。

俺の魔法もそれなりに光属性の結界魔法以外で、使えるようになってきた。

あとは、雷属性だけど…。ま、これは置いておこう。



…てか、ドラゴンさん以外誰も来ねぇーなー。





次は、2話の続きを書きたいと思います。

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