表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/17

客ってどうやったら来るのだろう。ま、来なくていいけど。

あとがきに軽く人物紹介を。


この世界に来て3カ月経った。

はやっ!え、はやっ!(2回言ったのはワザと)


家も始めは他人の家にいるみたいで違和感があったし、ピアスから出てくるものが地球の物と違うものも多かったから、戸惑いも大きかったけど、数カ月経てば慣れた。もうここは私の第二の故郷と認めよう!!



第二の故郷、我が家は初めの1週間でつくった形から大きくは変わっていない。

変えたのはその周辺の土地。

なんでも特に土地に関してはだれが保有しているとかがないようで、今のところ誰も見回りのような者は見かけない。

一応、国が保有しているといえるが、この森とこの島国の中で反対の場所にある森は()()()ため、基本誰も立ち入らず、誰も住み着かないんだとか。



…あっれれぇ、おかしいぞぉ~、ここは安全って教えてもらったのになぁ~?


……あの坊主、だましたのか?


でも、おかしいんだよ。

今までこの数カ月、人はもちろん生き物を見かけないんだ。それこそ、鳥とか虫とかまで。





よって考えた。

やっぱりこの森おかしい。


余りにも一人の環境が良すぎて何もないことに喜び研究と読書にばかり没頭していたが、少し疑問を持ち始めると気になって仕方がない。

まず、この家の周辺は自作結界によって守られているため、安全とする。

次に、その周辺、結界の外側に私は何もしていないのにも関わらず、生き物を見かけない。



ここで私の必殺技!

最後の知性『この世界の常識』!!!


私の望みの中で言った「この世界の常識が分かるようにしてくれないかなぁー」というやつ。あ、声に出してなかったとか、そーゆーことは聞きませーん。


元々の、地球でも常識を持てと言われていた私。


フフフ、ハハハハハ!!これにて私は常識を兼ね備えた完璧になったのだ!!素晴らしい!!

あ、物理的にはマジ虫なんで、プチってなっちゃったら嫌なんで、やめてください。


言うならば、虫が毒虫に変わったくらいか。あれ、完璧じゃねぇぞ、これ。


ま、いいや、とりあえず、その得た常識検索くん、名付けて「最後の知性くん」に質問してみた。



あ、質問は何故か紙に書いて、答えも何故か私の手を使って紙に書かれる。なにこの無駄な感じ。すぐ使えないし。まぁ、いいけど。



すると、この森はまず、人間は基本来ない。それは魔の森とも言われているから。そこはいいだろう。

次に、魔の森なのに、この世界にいるとされる魔物を見ない理由。それはこの森が魔の森と言われる所以、ドラゴンが存在するから。どんなやつとかっていうドラゴンの情報は得られなかったが、力の強い奴がたま腕試しってか挑戦って感じでくるぐらいで、他には来ないらしい。

んで、鳥とか虫とか見ない理由。……それは分からん!!


どーも、普通に考えたら、いるらしいんだ。けど私は見てない。おかしいよなぁー。



考えられる原因として、とりあえず何か異常事態って事。

その何かが、私にとって良いのか悪いのかが分からないから怖い。

良いものとしては、この結界とか、つまり、私が来たことによって変化したモノの影響を受けた。

悪いものとしては、この森、この国、この世界に何か異常が出た。

森の場合は、ドラゴンに何かあって……何があるんだ?分からん。

国の場合は、全土で何かあったと考える。……だから分からんのよー。

世界は………もう死ぬしか。




とりあえず、悪い要因というか、どうしようもできないものに対して考えるのはもう本気でしょうがないから諦める。

では良い要因の場合を前提として考える。

要は私が来たことによって変化した。

なんだ、結界か?やっぱ結界なのか?でも少年が張ってくれた奴ならまだしも今は私が張った結界。特に弄ってないから何の問題もない、はず…。

はず、と入れているのは、一応、私異世界人だし?なんか変なこと起こっててもおかしくないからだし?





………………結論。


どー考えても分かりませーん。

誰か第三者に見てもらうのか一番かな。

でも、人来ないし、呼ぶ気もないし。あっちゃー、こりゃダメですなハハハ。



…考えても仕方ないって分かってても気になるなぁ。

……別のことやろー。




そういえば、最近この世界の成り立ちというか、どうやって出来たみたいなお話を読んだ。

いや、何故初めに読まないかと言われたら、興味がなかったからなんだけどね。

だって、そういうお話も好きだけど、だいたいがフィクションで真実なんてほんの少ししかないじゃん?

しかも、完全フィクションじゃなくてほんの少しの真実が入ってる。つまりどこから真実でどこから嘘か分からないんだよ。なんか嫌じゃない?


あと研究で魔法について調べるのがすごい楽しかったのと、他の本に興味あったからってのが大きいかね。



そうやってやっと読んだんだけど、意外と面白かった。

常識として、この世界ではでっかい蛇みたいな空飛ぶ龍が神様として知られていて、それぞれの属性龍がこの世界を作り、魔法という神秘をもたらした。

だけど、それぞれの龍はたまにケンカもする。それで、そのケンカが発展してしまって、世界を狂わせてしまいそうになった。

その様子を見ていた、この世界に一番最初に降り立った龍が、自分たちの世界に帰ると宣言をした。

そうして、属性龍たちは魔法の概念を、当時いたこの世界の住民たちにあげて帰っていたんだとか。


その時のどの種族がいたのかとか、どの属性龍が一番最初に来たのかとか、そういった議論は未だ尽きないし、本当に龍だったのかという議論まで存在する。

宗教とは何か違う気もするが、そういった派閥も存在する。あ、一応、この世界の国々は龍神説(今のお話)をどこも信じているのだとか。龍神説を信じるに値するモノがあるのかなぁと睨んでいるが、ここに引きこもっている間は関係なさそう。




そーんなこんな考えて、現代魔法と古代魔法について研究していると、この世界初の来訪者を告げる鐘が鳴った。のではなく、生き物の鳴き声が聞こえた。


その時ちょうど区切り良く古代語を用いた転移魔法陣っぽいものが描けたときだった。

なので、その魔法陣に乗って庭へ、、、とはしないで、階段で1階に降り、外に出た。さすがに安全性皆無の出来立てホヤホヤ魔法陣は使いませんよ。そこまでアホじゃないから、フッ。


外に出て見えたのは、遠くに見える空飛ぶ何か。


ここで、私の望んだ身体変化の一つが役に立つ!

元々私は近視かつ乱視という眼鏡やコンタクトがないと外に出れない系人間だった。そのため、視力向上を願ったのだ。ただ、ここで重要なのは、その向上具合だ。あの少年、細かい指定をしなかったからか、アホみたいに視力向上しやがった。ありがたいけど、見えすぎて逆に怖いんだよ!!

初めに森に降り立った時とかこんな見えていたら情報過多で混乱してしまうって焦ったくらい。…あ、そこまで焦ってないかも、すまん嘘かも。


まぁ、そんな感じで、遠くまで見えるんですよ。マサイ族のように。

それで見ていると、何となくわかったこと。あれさ、…ドラゴンじゃね?

まず、位置として、この森の中であること。あ、森アホみたいに広いんすよ。

次に、さっきも言ったけど、飛んでいること。

最後に、以上の情報を組み合わせると、この森の唯一の魔物、ドラゴンじゃね?という結論に達した。


てか、ドラゴンって私のイメージは、こう、トカゲとかヤモリとかを大きくして二本足で立たせて体と同じくらいの翼を持ってるやつだったんだけど。あれ、なんか、違う。

ってか全然違うなっ!!だって、あいつ蛇みたいに身体細長くてくねくね飛んでるよ。翼ないし。あ、角発見。


んー、この世界のドラゴンってあんな形なのか。ここで、常識くんが知らない事実を発見したことにより、常識くんの悪いところが判明した。常識はみんなが知っている共通認識みたいなものだけど、事典じゃないから、確実じゃないし、みんなが知らないことは聞いても意味ないんだ。

なーるほどね、こりゃ毒虫だ。



ってか、あれ龍じゃないのかな。龍とドラゴンってイコールだったの?そしたらこの世界にまだいるじゃん。おかしいぞぉー。


何かしらの違いがあるはず。そのはず。



‥‥‥‥飽きたな。家戻るか。

最後に見ておこーって思ってまた上向いたら、なんか近づいてくるんですけど!?


え、あれこっち来てるってことは、ついに敵認定されましたかね??

え、ここ安全って少年言ってたよ、言ってたよ!!

うわっ、そんなこと考えてたら近くまで来てるし。てか、でかいなっ!!



……結論から言おう。

どらごんさんいらっしゃーい。


えぇ、来ましたよ、ドラゴンさん。

マジでけぇなって空見てたら、この家の敷地内に普通に入ってきた(私の結界は!?)。

そんで、(やべ、これは完全にプチってやつだ)って考えてたら、なんという事でしょう、ドラゴンさんの体が光ってみるみる縮んでいったではありませんか。そしてそこに残ったのは


青年!!


心の中でおぉ~と拍手していると、青年はこちらを見る。

私も向こうを見る。

無言で見る。

こちらも無言で見る。




………………いや、これ何の時間っすか。


まぁ、無言で見ていて気付いたのは、まず美形だなってこと。

キリっとした青い瞳にまっすぐな青い髪、あ、長髪な。そんでなにこれってくらいスラっとした姿。服装はどこか軍服っぽいかな。個人的にはその服装好きです。


って観察してたら、向こうの動きがあった。てか、声が。


「…誰だお前」



…デスヨネー。あ、声は少し低めでした。予想通り(キラリーン)

予想通りの質問だったので、そこまで驚きはない。というか、自分の森に勝手に家つくって住んでたら、そりゃなんだこいつってなりますよ。…おい、少年、安全とは。


「…少し前からここにいたのは分かっていたが、特に害もなく興味もなかったから放置していたが」


なるほど、そんな理由で放置していたのか。まぁ、脅威にならなければ基本こういう輩は絡んでこないと聞いた。地球で近所のチンピラくんに。


「しかし、変な気を感じるな。おい、()、何を隠している」


あ、今更だけど、この世界に来てから、私、改め、俺は男です。

俺の望みの中での身体変化の一つといえる。

いや、だってさー、女一人暮らしって怖いじゃん?あと、男になってみたかったんだよなー。あとあと、本棚って結構上まであって、よく背丈の問題で届かないってことがあってさ、悔しかったんだよ。だから、背の高い男の人になってみました!…理由ほぼ何んとなくってことに気づいちゃった人、無視しておくれ。

それにこれも魔法の一種らしいし、古代魔法だから使える人間はほぼいないらしいけど。



始め望んだ内容は、男にしてほしいというもの。ただ、ここで少年からのストップが入った。完全に性別を変えることはできないと。よって、魔法による、ほぼ禁忌魔法モノだが、変化である。

性別を変えずに見た目の変化はありなのに、性別を変えるのはアウトとは、クソぅ。


そんなこんなで、俺は今男になっています。(二度目)

禁忌級の魔法とあって、制約とかもあるが、俺にとってはどうでもよかったので無視だ無視。



「俺は特に隠しているモノなんてないぞ」


そう、性別くらいは。あとは、異世界人ってことくらい?



「…まぁ、いいか」


許されたみたい。こーゆうのは初めが肝心だからな。よかったよかった。


「しかし人間は久々に見たな」


「まぁ。ここには普通立ち寄らないだろうなぁ」


だって、不気味じゃん?ここに住んでる奴が言うセリフじゃないけど。


「…俺のこと怖くないんだな」


…とうとつっ!!

てか、ドラゴンから人間に変化しても、中身ドラゴンだし、それなりに怖いよ?でも、それ以上に気になることが…。



……どーやって変化したんですかっっっ!!!!


俺は禁忌級の古代魔法を使っているらしい。(未だ解明できていない)

でも、禁忌級ってことは、当たり前だけど、使用を禁止されているものが多い。これが引っかかるのかは知らないけど。


だから、ドラゴンさんがどうやって変化したのかすっごい気になる。同じ魔法を使っているなら聞きたいし、違うならそれはそれで聞きたい。



…よし、聞いてみよう。


「怖いとかそんなことより「そんなことって」、どうやって人間に変化したのか気になる」


言った後、ちょっとドヤってみた。フッ。


「…なるほど、研究バカか」


おいこら、なんだと。俺はバカじゃなくてアホだ。


「だが、納得した。そういう輩は研究に目が行き過ぎて他が見えなくなるからな」


「…確かにな」


うーん、確かに。それがアホたる所以なのか。違う気もするけど、まぁいいか。


「んで、聞かせてくれないのか?」


「あ?気になるのか?」


「まぁ。それなりに」


いや、ホントはすごい気になる。恐怖が吹き飛ぶくらいには。


「…ま、話してもいいか」


やっほーい!聞こう聞こう。


「じゃあ、俺んち来るか?これだけど」


「お邪魔するか」




そんなこんなで、第一異世界人(?)はドラゴンでした。


それから、ドラゴンの変化は種族的なモノで人間の魔法とは違うとか、ドラゴンさんの持つ魔法は一種だけで水属性だったりを聞いた。

それと家に入ったドラゴンさんが家にある本を気に入り2週間に一回くらいでたまに来るようになったり、ついでに出した食事に興味を持ち1週間に一回になったり、水属性の研究だけ手伝ってくれるから、俺の魔法がそれに特化してきたり。

そんな変化はあったが、それ以外は基本変わらず、ドラゴンさん以外、もちろん、誰も来ない。



そうして半年。

お客さんは、(ドラゴンさん以外)、誰も来てない。



・少年

主人公を異世界に連れてきた張本人(神?)

一応、主人公含め、呼びかけた人にとっての神の姿で現れるとか、主人公の脳内で友人の影響でショタは神というイメージがあって少年で出てきたとかいろいろあったけど省略された。


・主人公

地球では理系大学4年生、内定取得済だった。ついでに司書資格も取得するはずだった。…残念。

読書と研究が好き。ただ、研究といっても特にどれがというのは無く、知らないことを知りたいという欲求が強いだけ。そのため、研究対象が変わっても興味の持てるものであれば問題ない。

読書も雑食のため、どの分野も読む。好き嫌いはあるが面白ければ読む。

女から男へ。しかし違和感がないのが主人公クオリティ。

唯一の友人(?)はドラゴンさん。


・ドラゴンさん

魔の森にすむ唯一の魔物である青色のドラゴン。胴体は細長く蛇みたい。

主人公のことは男だと思ってる。ホントは知ろうと思えばわかるけど、知ろうとしてないから分からない。大雑把。

人間verはキリっとした青い瞳に、腰まである長い青い髪。瞳の方が濃い青。

背丈は主人公より少し高いくらい。種族的な変化だからやろうと思えば身長もそれ以外もいじれるが、初めに変化した姿で過ごす。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ