表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貴女の心のゲート  作者: 奏䨩かな
1/1

第一話 2人の「門番」の出逢い

初めましてorお久しぶりです。奏䨩かなです。

気が向いたのでサラエリーを書いてしまいました(


1

怪綺談の異変から数日後の夢幻館。主の幽香は門番のエリーを呼び出した。

「どうしました、幽香様?」

「ちょっと魔界まで買い物に行ってきて?」

「……まかい?私行ったことないし幽香様が自分で行った方がいいのでは……?」

「いや私が行くと怖がられちゃって買い物出来なくて……」

「ならあの出前の……光子さんにでも頼めば……」

「いや今居ないし。ほらいいから行ってきて?買う物はこのメモに書いてあるから。ほら早く!」

こういう時の幽香は断るとレーザーぶっぱなしてくるからエリーも断れないのだ……

「……分かりました、行ってきますよ。」

「行ってらっしゃ〜い♪」

メモと鞄を押し付けられ、エリーは暑い中魔界に向けて歩き出すのだった……


2

魔界の東の端、周りに殆ど民家のない辺境。一番隅には洞窟があり、その中に魔界と幻想郷を繋ぐゲートはあった。

そこの門番として働く少女、サラは……のんきに昼寝をしていた。


門番がこの有様であるので、やってきたエリーは困惑を隠せない。恐る恐る声をかける。

「もしもーし?起きてくださーい?」

「ん……ひゃっ!?夢子姉!?い、いやお姉様決して寝てた訳では……」

夢子、とはサラの上司に当たる魔界城のメイド。かつてサラが居眠りしていた時には短剣でぶっ刺してきたこともあるので、サラは尊敬と共に恐れてもいるのだ。エリーと同じ金髪赤服なので寝惚けて間違えたのだろう……

「えーっと……」

「あれ?夢子姉じゃない……?って侵入者!?」

「いや、私はただの旅行者ですよ。」

咄嗟に嘘をついて誤魔化す。

「なら旅行許可証を……」

「…………。」

よりによってこの返しである。エリーは例の目をし始め……(

「……怒りませんから、正直に言ってください。どうしてここに?」

「……夢幻館の幽香様からお使いを頼まれて……あ、私は夢幻館の門番のエリーと申します。」

「なるほど……夢幻館の門番さん?あー……話は聞いたことありますね……」

「あら、私をご存知で?」

「ええ、よくここを通るルイズってのがいるんですけどその人から。あ、私はサラ。見ての通りここの門番です。」

「なるほど……最近はどうですか?ここの門は……」

「ん?あぁ……だーれも来ませんよ。ここ3日でエリーさんが初めてです。」

「……そんなに来ないの……」

「今やここを通らなくても魔法で魔界の外に出られますもの。ここに来るのなんてよっぽどの物好きくらいですよ……あはは……」

「お暇でしたら私がお相手しますよ?そのかわり……」

突然エリーの腕がサラの頭に伸び……

「そのかわり……撫でさせてください♪」

「えっちょっ!?」

「ふふ……撫で心地いいですね……♪」

「はぁ……変な人ですね、貴女も。子供扱いしないでくださいよ……」

「あらあら……でも気持ちよさそうな顔してますよ?可愛い反応しちゃって……♪いい子いい子♪」

「……通してあげませんよ?そんなこと言うと……」

「あはは、ごめんなさい♪それじゃ私は行くから、またお逢いしましょう……♪」

「はいはい……お気をつけて行ってらっしゃいませ……♪」

エリーが魔界中心部に向けて歩き出す。その姿が見えなくなるまでサラは手を振り続けていた……


3

「サラちゃん、なんだか嬉しそうね?」

その数分後、サラが二度寝の体制に入ろうとした時。突然後ろから声をかけられた。

「ひゃあっ!?ルイズ!?いつからそこに……」

彼女はルイズ。この門を通ってしょっちゅう旅に出る変わり者である。

「ん〜?それは内緒。にしてもその反応、好きな人でも出来たの?」

「ぅ……違うわよ?」

否定するサラ。しかし少し目を逸らしたのをルイズは見逃さなかった……

「ふふ……ま、そういうことにしとくわ〜」

「そんなこと言ってると夢子姉に言っちゃうわよ?あんたの独り言。」

「……え?」

「えーっと、『夢子に縛られてそのまm「わー!わー!やめて!!!」

「必死ね。……というか人のあるかどうかも分かんない恋の心配してる暇あったらあんたこそ夢子姉に告白しに行きなさいよ。あんたの片思い見てるこっちがこそばゆいっての。」

「……分かってる、わよ……」

「何よ、ルイズらしくないわね。ほらしょぼーんとしてないで、こんなところでダラダラしてる暇あるんなら告白行ってきなさいよ?」

「……ん。……サラちゃんも頑張って。また今度……」

そしてルイズが歩き出す。その後ろ姿を見てサラは、彼女の恋の成就を確信した……


4

その日の夕暮れ。夢幻館にエリーが帰ってくる。

「ただいま戻りました〜」

「あら、おかえりなさいエリー。魔界はどうだったかしら?」

幽香が笑顔で出迎える。

「そうですね、楽しかったですよ。」

「そうでしょう?……いい出逢いでもあった?そんな顔してるけと……」

「……いえ。」

「ふーん……まあいいわ。とにかくお使いありがとね。」

そう言ってエリーから鞄を受け取る。

「どういたしまして。それでは私はもう寝ますね……おやすみなさい。」

「ん、おやすみエリー……」


5

深夜、日付の変わる頃。ルイズの家に1本の電話が掛かってきた。

「はいもしもしルイズです……あ、幽香さん?どうしたの?」

「うちのエリーが魔界人さんに世話になったらしくて?」

「あぁ……サラちゃんから聞いたわ。こちらこそサラちゃんの相手ありがとね〜」

「2人がうまく行きそうで良かったわ……で?アナタの方は?あのメイドとはどうなったのよ?」

「あー……無事付き合うことになったわ。」

「あらおめでとう。挙式はいつ?」

「いや結婚じゃないから。話早すぎるわよ?……まあ、じきに……ね。」

「ん。分かったわ……じゃあまたね〜」

「はいはーい。またね〜」


夢幻館の一室。電話を切った幽香が呟く。

「……この先楽しくなりそうね……うふふ……」


ふと見上げた夜空には、美しい満月が輝いていた……

続きも下書きはし始めてるので……ぼちぼち更新します(たぶん)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ