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無名ゲームデザイナー、ゲーム世界の神となる  作者: 遠野空
第三章 侵略される世界
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顔も姿も変わっていましたしっ(言い訳)

 幸い、ローランドの望みはそういう肉欲系のものではなかった。


「ご存じの通り、去年私は、母を亡くしました」


 片方の瞳にかかった長い前髪を手で払い、なぜかベルザーグが当然知ってるかのような、静かな口調で言う。


「お陰で張り詰めていたものが切れた気がします。特に親しい友人がいるわけでもないし、現世での執着心もさほどありません。ただ唯一、ベルザーグ様がこの世界を救おうとされている偉業をお手伝いすることのみが、私の望みです」


 あくまでも恭しく述べ、さらに続けた。


「とはいえ、私ごときが『おそばで働きたい』などと厚かましいことは申しません。たとえば、異国の地や遠方の僻地への遠征など、皆が尻込みするような役目があれば、どうか私を思い出し、ご命令を下さると嬉しいです。それ以外に、僕の望みはありません」


 淡々と述べる口調の割に、黒い瞳は完全に本気だった。

 自殺願望でもあるのかとベルザーグは疑ったが、微妙にそういうのとも違う気がする。

 要はベルザーグと同じで、「生まれてきた以上、誰かの役に立ちたい」という気持があるのだろう。彼の場合、対象は自分らしいので面映ゆいが。

 それに、イケメンの癖に孤独癖がありそうな奴で、これまた自分と共通するかもしれない。


(そもそもこいつ、妙に俺の記憶を刺激するんだが……名前も気になるしな)


 ベルザーグは段々気になってきて、「しばし待つように」と告げ、前のようなチラ見ではなく、しっかりと彼の基本ステータスを覗いてみた。







●忍者 ローランド・フィルグラント●


種族:人間

年齢:17 黒髪黒瞳


キャラクタークラス:S

キャラとしての重要度と、現在のステータスを加味した判定。

なお、重要度は旧シナリオに基づいたもの。



忍者Lv75 

特に、ダガーを使った暗殺技能に長け、専門職の「アサシン」に引けを取らないレベル。

(この一年でステータスも外見も急成長中で、見た目に大幅な変化アリ。以前のキャライラストは無駄無駄)


母一人子一人で育ち、貧しい生活を送ったせいか、人間 (と他種族)嫌いの傾向がある。

村で親子共々疎外されたせいか、性格的にやや暗い。

受けた恨みは決して忘れない代わりに、受けた恩義も、どんなに小さいものでも決して忘れない。


十一年前、病に倒れた母親を回復してもらおうと、「本来、助からない命なのはわかっています。でも、もし僕のわがままを聞き届けて頂けるのなら、僕の残り寿命のうち、十年を母にあげてください」と懸命に創造主に祈ったところ、その願いが叶えられ、母親は奇蹟の回復を遂げた。

(その後、きっちり十年後に、眠るように安らかな死を迎えた)

以後、恩返しのためにも、ローランドは自分の残り寿命の全てを創造主のために使うと決めている。




○キャラ概要○


……思い詰める性格のせいか、何かに熱心になると、非常に向上が早い。

独特の美意識があり、他人とは相容れないことが多い。前髪が長いので、しょっちゅうかきあげる癖あり。

TM2のあいつのごとし。

さらに、「僕の美意識が許さない」が口癖。意識高い系キャラの片鱗。


自分が他人と上手くやっていけないのは承知しているので、一人で活動できる能力の向上に努めるうち、自然と忍者職になった。


忍者技能の中でも、特にナイトビジョン(暗視)や、加速、それに透明化など、暗殺技能的なスキルやギフトを豊富に持つ。

故に、一対一の戦いにおいては、ステータス上の数値以上の実力を見せ、格上の戦士を倒すことも多々ある。

闇に紛れて音もなく接近する戦法を得意とするせいか、ナイトウォーカーの異名アリ。






 いつの間にか、前はなかったキャラのクラス分け表示があるのは置くとして――ベルザーグは、人知れず息を吸い込んだ。


 そ、そうだった! こいつは伊達に優秀なわけじゃなかったっ。

このローランドは、ヴィオランディスサーガのシナリオにおける、イベントキャラの候補に入っている少年なのだ。


 リアルワールドで爆睡した時の一年の時間経過のせいか、以前とはすっかり顔が変わっているので、気付かなかったのも無理ないかもしれない。


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