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お願いがあると見つめられた僕は、ごくりと唾を飲み込み、その先の言葉を待った。
日和さんの瞳に映る僕に、何動揺しているんだ、と心の中で一喝いれた。すると、日和さんの口が開いた。
「私、実はとても寂しがりなの。」
そう言うと、悲しそうに僕をまたじっくり見つめてくるのだ。僕はそんな日和さんの様子を見ると、反射的に手が出てしまい、背中に手を回した。引き寄せると、わあっと驚いた声を漏らす日和さん。
「私を、一人にしないでほしいの。もう、誰からも愛されてないのよ。」
段々と声が震えていくのを腕の中で感じ、優しく背中を撫でた。雨は激しく降り、窓を叩きつけている。
「僕がいますよ。日和さん。」
耳元でそうっと、呟くと顔を真っ赤にさせた。
愛しく感じてしまい、思わずこちらを見てきた日和さんに口づけをした。嫌がる様子もなく、僕の服の袖をぎゅっと握りしめた。せっけんの香りが漂う綺麗な髪の毛を撫で、この二人の空間を包み込むようにまた抱きしめた。
僕の胸が涙で濡れていく、ひくひくと泣く日和さんを、僕はあやした。
「お願い。一人じゃないって、確かめたいの…」
胸の中で日和さんの籠もる声を聞き、絹のような綺麗な髪を撫で続けながらその言葉の意味を暫く考えてしまった。
孤独な日和さんを、これ以上苦しませたくなかった。
しかし、僕の判断が正しいのか分からず、ただ優しく撫で続けることしかできなかった。
「…僕でいいんですか」
僕の考えていることが合っているのか、確かめるように訪ねてみる。
「貴方でないと、駄目なの」
強くなっていく雨の音に負けそうなくらいか細い声で反応する。
日和さんと僕の考えていることが同じであることが分かり、僕は日和さんの顔を包み込み、泣いている表情を見つめながら優しく口づけをした。
桃色の顔が可愛らしく、微笑んでしまう。
僕は日和さんを守りたい気持ちでいっぱいだった。
「愛してますよ」
安心させるように耳元で囁くと、震える体で僕を精一杯抱き締めてきた。
落ち着かせるように背中を撫でながら、帯をゆっくり外していく。
するすると音を立てながら解けてゆく。
雨の中薄暗い部屋が僕達の緊張を高めている。
浴衣を脱がし、白い肌が露出する。氷のように透明で、神秘的だ。
綺麗…と知らない間に口から零れていた。
それに気づいた日和さんは恥ずかしそうに顔を俯いている。
肌着の上から胸を優しく撫でる。
か細く、震える弓のように、声を漏らす日和さん。
ずうっと俯きがちで、僕の顔を一切見ない。
「日和。」
名前で呼ぶと、はっとしたように僕の方を向いた。
その隙に日和に優しく口付けした。
そのまま数秒、離れずにいた。
日和の柔らかい唇を感じながら、ゆっくり、舌を入れた。
少し驚き、ぴくりと体を揺らしたが、僕の舌を受け入れるように、合わせてくれた。
溺れるように2人で舌を絡み合わせながら、日和の秘部へと僕の手は吸われて行った。




