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第三章サイドストーリー1「王の記憶」

王都アステリアに、少しずつ光が戻り始めていた。


白亜の塔群は、まだあちこちが崩れたままだ。

空中橋の一部は落ち、広場の石畳には亀裂が走り、王都のあちこちには長い時の眠りが残した埃が積もっている。


それでも、完全な沈黙ではなくなっていた。


通路の壁を走る導光線が、一本、また一本と淡く灯る。

停止していた小型の自動機械が軋むように動き出し、崩れた瓦礫を端へ寄せていく。

遠くの塔では、修復用の細い腕を持つ機械たちが、剥がれ落ちた外壁を慎重に戻していた。


人の気配はない。


けれど、王都そのものが長い眠りから目を覚まそうとしているようだった。


「うわぁ……」


ミリアが、ぽかんと口を開けて頭上を見上げる。


「昨日まで真っ暗だった通路も、今日はちゃんと光ってる」

『最低限の導光網が復旧したためです』


隣を歩くルナが、静かに答えた。


「へぇー……」


ミリアは頷きながら、今度はルナの横顔をじっと見る。


ルナはその視線に気づき、首を傾けた。


『どうかしましたか、ミリア』

「うん。前から気になってたんだけど」


ミリアは遠慮のない表情で言った。


「ルナって、歩いてて疲れないの?」


ノアは思わず足を止めかけた。


王都の復旧状況の話から、そこへ行くのか。


けれどルナは特に気を悪くした様子もなく、少しだけ考えるように目を伏せた。


『疲労、という概念は私にはほとんどありません』

「ほとんど?」

『端末体の長時間維持によって中枢側に負荷が蓄積することはあります。ただし、人間の筋肉疲労や息切れとは異なります』

「ふむふむ」


ミリアは真剣な顔で頷いている。

あんまり分かっていない気がする。


言うと怒られそうなのでノアは黙っていた。

ミリアはさらに質問を続ける。


「じゃあ、ご飯は?」

『不要です』

「お風呂は?」

『不要です』

「汚れたりは?」

『基本的にありません』

「えっ、ずるい」


ミリアが思わず声を上げた。


「旅の途中で泥だらけになったり、汗かいたり、髪がぐしゃぐしゃになったりしないってこと?」

『端末体の表層は、必要に応じて再構成可能です』

「ずるい!」


二回言った。

ノアは苦笑する。


「ミリア、ずるいって……」

「だってずるいよ。髪のお手入れとかしなくていいんだよ?」

「そう言われると、確かにすごいけど」


ルナは少しだけ不思議そうに二人を見る。


『人間にとっては、重要なことなのですね』

「重要だよ。とても」


ミリアは力強く言い切った。


「旅してると特にね。水場が近くにない時なんて大変なんだから」

『記録しておきます』

「何を?」

『人間にとって、髪の手入れは重要』

「そこだけ記録されると、なんか恥ずかしいんだけど」


ミリアが頬をかく。


ノアはそのやり取りを見ながら、ふっと笑った。


ルナは、王都の管理人格だ。

本来なら、もっと遠い存在のはずだった。


けれど今は、ミリアに質問攻めにされながら、少し困ったように答えている。

それが不思議で、少し温かかった。


「ルナの身体って、結局どうなってるの?」


ミリアが改めて尋ねる。


「人間みたいに見えるけど、人間じゃないんだよね?」

『はい』


ルナは自分の手を見下ろした。


『この身体は、生体ではありません。王都中枢が形成している端末体です』

「端末体?」

『王都内に循環している安定粒子を収束し、導光場によって人型に固定しています』


ミリアは首を傾げる。


「安定粒子って、あの蒼くてぱーって光るやつ?」

『はい。王国では『星冠粒子』と呼ばれていました』

「星冠粒子……」


ノアは小さく呟いた。


これまで、アーク・ギガントの炉心や王都の導光線から放たれる蒼い光や粒子を何度も見てきた。

けれど、それに正式な名前があるとは知らなかった。


ルナはノアの反応を見て、説明を続ける。


『星冠粒子は、普段は目に見えませんが、励起状態になると蒼白く発光します。王都はその粒子を高密度かつ安定した状態で循環させる構造を持っています』

「だから、ルナは王都の中だと身体を作れるの?」

『はい』


ルナは頷いた。


『ただし、基本的には王都のようにクラウン・コア、導光網、安定粒子場のすべてが揃った場所で初めて、この端末体を維持できます』

「なるほど……」


ミリアは腕を組み、うんうんと頷いた。


「つまり、どこでも自由に身体を作れるわけじゃないってこと?」

『はい。正確な理解です』


ルナが微かに微笑む。


『この身体は、私単独の能力ではありません。王都という巨大な装置の支援を受けて、初めて成立しています』

「ふーん……」


ミリアはルナの手元をじっと見る。


「触れるのはどうして?」

『干渉層を形成しているためです。物を持つ、扉を開ける、端末を操作する、歩くといった動作は可能です』

「じゃあ、手をつなぐのも?」

『可能です』


ルナが少しだけ手を差し出す。


ミリアは迷わずその手を取った。


「わ、本当に触れる」

『はい』

「でも、ちょっとひんやりしてる」

『温度再現を調整できます』

「そんなこともできるの!?」

『はい』


ルナの手が、ほんの少しだけ温かくなる。


ミリアの目が丸くなった。


「すごい……便利……」

『便利、という評価でよいのでしょうか』

「いいと思う」


ミリアはなぜか得意げだった。


その様子を見ていたノアは、少し不思議な気持ちになった。


ルナの身体は、人間ではない。

粒子と導光場で作られた端末体。


それなのに、ミリアと手をつないでいる姿は、まるで普通の少女同士のようにも見えた。


「でも」


ミリアがルナの顔を覗き込む。


「どうして、その姿なの?」

『私の外観ですか』

「うん。なんだか、すごく綺麗だし。王都の偉い人っぽいっていうか」


ノアも、思わずルナを見る。

ルナは少しだけ間を置いてから答えた。


『この端末体の外観は、王妃セレーネ様のお姿を基にしています』


その名が出た瞬間、ノアの胸が小さく跳ねた。

ミリアはというと、ぽっかりと口を開けて硬直している。


「……えっ?ノアのお母さんってこと!?」

『はい』


ルナは静かに答えた。


『ただし、私自身はセレーネ様と同人格ではありません。外見、声、所作の一部、そして星冠粒子の制御特性。その記録を基に、王都中枢補助人格の端末として設計されています』


まだあんぐりと口を開けているミリアを横目に、ノアが尋ねた。


「粒子の制御特性っていうのは……?」

『セレーネ様は、王統の血を継ぐ御方の中でも特に粒子の安定化と制御に優れた方でした。〈クラウン・コア〉の制御補助には、その特性が不可欠だったのです』


ルナは少しだけ言葉を選ぶように続けた。


『セレーネ様は王妃であると同時に、王統権限の正統保持者でもありました。王都中枢は、セレーネ様の制御記録を最も高い安定基準として保存していたのです』

「母上は、そんな力を……」

『はい』


ルナの声は穏やかだった。


『この端末体が安定して存在できるのも、セレーネ様の制御記録を一部模しているためです』

「じゃあ、ルナはノアのお母さんに似てるんだ」


ミリアが素直に言う。

ルナは少しだけ目を伏せた。


『お若い頃のセレーネ様と似ているそうです。ですが、申し上げたように私自身はセレーネ様ではありません』

「うん。それは分かるよ」


ミリアはあっさり頷いた。


「でも、似てるなら、ノアにとってはちょっと嬉しいんじゃないかなって」


ノアは言葉に詰まる。


嬉しい。

そうなのだろうか。


母のことを、まだほとんど思い出せない。

記憶の奥にあるのは、優しい声の残響と、ぼんやりした温もりだけだ。


ルナを見ると、胸が少し苦しくなる。

けれど、それは嫌な苦しさではなかった。


「……うん」


ノアは小さく頷いた。


「少し、不思議な感じはするけど」

『そうですか』


ルナの表情が、わずかに柔らかくなる。


『セレーネ様は、生前、ノア様をとても大切に思っておられました』

「母上が……」

『はい』


ルナは歩き出しながら、静かに続けた。


『ご自身が長く傍にいられない可能性を、セレーネ様は理解しておられました。そのため、いつかノア様が即位された暁には、私には姉のような立場でノア様を支えられるように、と望まれていました』

「……そっか」


ノアは視線を落とす。


今、その言葉を深く考えすぎると、胸の奥が崩れそうになる気がした。

だから、ただ頷いた。


ミリアも、珍しくすぐには茶化さなかった。

少しだけ黙って、ルナの手を離す。


そして、空気を変えるように明るく言った。


「ちなみにさ、ノアのお父さんってどんな人だったの?」


ノアは思わず顔を上げた。


「父上?」

「うん。レオニス様だっけ。ノアのお父さんで、王様だった人」


ミリアは興味津々という顔だった。


「ノア、まだあんまり覚えてないでしょ? ならルナに聞いた方が早いかなって」

「それは……確かに」


ノア自身、父のことは知りたかった。

けれど、自分から聞くのはどこか怖かった。


王としての父。

最期に自分を逃がした父。

遠い記憶の中で、炎に包まれていた父。


その姿だけが残っている。


けれど、ルナの記録の中には、きっと違う父もいるのだろう。


ルナは少し考えるように目を伏せる。


『レオニス様ですか。王に相応しい武力と知略に長けたお方であり、誰よりも優しく勇敢で、王国民にこよなく好かれる賢王と呼ばれていました』

「え、すご」


ミリアが素直に驚く。


「人ってそんなに褒められることあるんだ」

『実際、そのようなお方でした』


ルナは真面目に答える。


『戦場では先頭に立ち、困っている者を見過ごせず、曲がったことを嫌い、身分に拘らず広く人と接する御方だったと記録されています』

「おぉー……」


ミリアが妙に感心した声を出す。


「すごいね。なんか、物語の主人公みたい」

「物語の主人公……」


ノアは少し複雑な顔をする。


父がそんな人物だったというのは誇らしい。

けれど、あまりにも立派すぎて、自分とは遠い気もした。


ノアは、そんなに明るくない。

困っている人を放っておけないところは、少し似ているのかもしれない。

けれど、父のように皆から愛される賢王と言われても、まったく想像できなかった。


ミリアがさらに尋ねる。


「レオニス様って、もともと王族だったの?」

『いいえ』


ルナは静かに首を横に振った。


『レオニス様は、もとは辺境の村に生まれた方です。正式に王家へ入られる前は、庶民でした』

「えっ、王様なのに?」

『はい』


ミリアの目が丸くなる。

ノアも息を呑んだ。


父は、王統の血を持たない。

それでも母の加護を受け、王国を守った。


そして、その後に王となった。


『レオニス様は、それまで積み重ねたご自身の武勇と民からの支持によって、セレーネ様との共同統治者となられたのです』

「共同統治者?」

『はい。王国の正統な王統権限はセレーネ様が保持し、レオニス様は実務と軍事、政務の多くを担われました』


ルナの声は穏やかだった。


『お二人は互いの不足を補い合う、とてもよい関係だったと記録されています』

「へぇ……」


ミリアがにやっとした。


「つまり、二人で王様をやってたってこと?」

『はい、おおむねその理解で問題ありません』

「なんかいいね、それ」


ミリアは少し嬉しそうに言った。


「一人で全部背負うんじゃなくて、一緒に背負うってことでしょ」

『はい』


その言葉に、ノアの胸が少しだけ温かくなった。


父は王だった。

でも、ひとりで王だったわけではない。


母と共に、王国を支えていたのだ。


ミリアがさらに尋ねる。


「明るい人だったの?」

『お若い頃は、とても快活な方だったと聞きます。やると決めたらすぐ動く。危険な場所にも自ら飛び込む。そのようなお方だったとか』

「おぉ……」

『ただ』


ルナが、ほんの少しだけ間を置いた。


『セレーネ様のお話では、“肝心な時に耳が遠くなる筋金入りの朴念仁”でもあったとか』

「ん? 朴念仁?」


ミリアにはよく分からなかったようだ。

ノアも、一瞬理解が追いつかなかった。


賢王。

勇敢。

知略に長ける。

民に愛される。

そこまでは分かる。


そこから、なぜ朴念仁になるのか。


ルナは淡々と続けた。


『お若い頃のレオニス様は、非常に人に好かれやすいお方だったそうです』

「うん、それは今の話からも分かる」

『そのためか、困っている人を助けるたびに、好意を寄せる女性が増えていたと』

「……へぇ」


ミリアの声が、わずかに低くなった。

ノアはなぜか背筋を伸ばした。


自分の話ではない。

まったく自分の話ではないのに、なぜか居心地が悪い。


ルナは続ける。


『まだご結婚される前、ある地方の魔獣を討伐した際には、現地の有力者の娘が求婚を迫り追いかけてきたという記録があります』

「追いかけてきた」

『また、セレーネ様の護衛を務められていた騎士の女性からは、決闘で自分が勝ったら婿になれ、負けたら自分が嫁になると言われたとか』

「それ結果は同じじゃん!」

『セレーネ様のお話では、何か一つ事態を解決するたびに新しい恋敵が増えている、と』

「うわぁ……」


ミリアが、なんともいえない声を出した。

おそらくちょっと嫌だなぁなどと思っていそうだった。


ノアも、なんともいえない気持ちになっていた。


父のことは知りたい。

どんなことでも知りたい。


けれど、正直これはあんまり聞きたくなかったかもしれない。


「父上は……それに気づいていたの?」

『まったく気づいておられなかったようです』

「えぇ……」


ノアは思わず声を漏らした。

ルナはさらに追い打ちをかける。


『セレーネ様のお話では、明らかに好意を向けられているにも関わらず、『優しくて親切な女性だ』とか『王国のために尽くそうとする立派な女性だ』などと解釈されていたそうです』

「それは……」


ノアは言葉を探す。


「……父上、すごく真面目だったんだね」

『真面目、という表現も可能です』

「他には?」

『鈍い、という表現も可能です』

「ルナ、けっこうはっきり言うね」


ミリアが苦笑する。


ルナは表情を変えずに答えた。


『セレーネ様がそのようにおっしゃっていましたので』

「王妃様、だいぶ苦労したんだね……」


ミリアがしみじみと言う。


『最終的にセレーネ様と正式に結ばれてからは、そういった話も落ち着いたそうです。ただ、若い時はとにかくやきもきしてしようがなかったと、お隣のレオニス様を睨みながらお話されていました』

「お隣に本人いたんだ」

『はい』

「それ、レオニス様はどんな顔してたの?」

『困ったように笑っておられました』

「あー……」


ミリアが、またなんともいえない声を出した。


ノアは、父の遠い姿を想像する。


若き日のレオニス。

明るく、勇敢で、困った人を放っておけない。

その結果、周囲に人が集まりすぎて、母セレーネをやきもきさせる。


記憶の中の父は、炎の中で自分を逃がした厳しくも強い王だった。

けれど、ルナが語る父はもっと人間らしい、少し困ったところもある普通の人だった。


そう思うと、胸の奥の痛みが少しだけ違う形に変わった。

遠すぎた父が、ほんの少しだけ近くなった気がした。


その時、ミリアが急にこちらを見た。


「もしかして、ノアもそうなるのかな」

「え!?」


予想外の角度から飛んできた言葉に、ノアは思わず変な声を出した。


「いや……そもそも女の人の知り合いなんて、ミリアとルナと村のサナお婆さんくらいだし」

「うん」

「それに、話を聞いていると、父上と僕はだいぶ性格が違うみたいだし」

「うん」

「僕はそんなに快活でもないし、事件を解決するたびに誰かが追いかけてくるとか、そういうのはないと思う」

「うーん、それもそっか」


ミリアは納得したように頷く。


「ノアって、あんまりそういうの縁なさそうだもんね」

「そうはっきり言われるのも、なんか複雑だけど……」


そもそも目覚めてから今まで、そんなことを考える余裕すらなかったな……とノアはこれまでの日々を振り返った。


ふと気づくと、なにやらミリアが少し嬉しそうな顔をしていた。


「ノアはそれでいいと思うよ、うんうん」

「そ、そうだね……?」


困惑したまま答えるノアを尻目に、ミリアは軽い足取りで街路を歩いていく。


「なんか機嫌良さそうだね、ミリア」

『きっとノア様が、ノア様であることが嬉しかったのだと思います』

「?」


ノアは首を傾げる。


表情は変わらないが、ルナはどこか楽しげな雰囲気を漂わせていた。


「どういう意味?」

『いずれ分かるかもしれません』

「今教えてくれてもいいと思うんだけど」

『本人の許可なく説明するのは、適切ではないと判断します』

「本人……?」


ノアはさらに首を傾げる。


前を歩くミリアは、くるりと振り返った。


「ノア、置いてくよー!」

「今行く!」


ノアは慌てて歩き出す。


ルナもその隣を、滑るように進んだ。


復旧途中の王都に、三人の足音が響く。


まだ寂しい街だった。

まだ失われたものの方が多い。

崩れた塔も、戻らない人々も、消えた時代も、そのままだ。


けれど、そこには確かに声があった。


ミリアの笑い声。

ルナの静かな返答。

ノアの困ったような声。


それだけで、王都の白い街路に少しだけ温度が戻ったような気がした。


ノアはふと、空を見上げる。


かつてこの場所を、若き日の父と母も歩いたのだろうか。


快活でまっすぐなレオニス。

その隣で、やきもきしながらも支えていたセレーネ。

二人の会話が、この白い街に響いていた日があったのだろうか。


もう、その日々は戻らない。


けれど、記憶は残っている。

ルナの中に。

王都の中に。

そして、これから少しずつ、自分の中にも。


「ノア?」


前を歩くミリアが、不思議そうにこちらを見る。


「どうしたの?」

「ううん」


ノアは小さく笑った。


「少しだけ、父上と母上のことが分かった気がした」

「そっか」


ミリアはにっと笑う。


「じゃあ、今日はいい散歩だったね」

「うん」


ルナも静かに頷いた。


『私にとっても、有意義な時間でした』

「ルナも?」

『はい。記録には残っていましたが、こうして誰かと語ることで、記録とは異なる意味を持つのだと感じました』


ミリアが目を細める。


「それって、思い出話ってやつだよ」

『思い出話』

「そう。大事なやつ」


ルナはその言葉を、ゆっくり確かめるように繰り返した。


『思い出話……記録しておきます』

「うん。それは記録していいと思う」


ミリアが満足げに頷く。


ノアは二人を見ながら、穏やかに息を吐いた。


王都アステリア。

滅びたはずの白い都。


その昼下がりに、ほんの少しだけ、人の声が戻った気がした。


そしてノアは、父と母の記憶を、初めて遠い伝説ではなく、誰かが笑って語れる思い出として受け取った。


白亜の街路に、淡い蒼白の光が差している。

ミリアが先を歩き、ルナがその隣を進む。

ノアは二人の後を、少し遅れて追いかけた。


ようやく訪れた王都の平穏な昼下がりは、静かに、けれど確かに三人の記憶へ刻まれていった。


――本編第四章へつづく

※おことわり

本作品は、設定の整理や本文草稿の作成補助・推敲に生成AI(ChatGPT等)を使用しています。使用用途・範囲の詳細については、作品概要ページをご確認ください。

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