ゲーム世界に転生
僕の名前は、村田健人。年齢は20才フリーターだ。
僕は今、体験型VRMMO「ゼクス・オンライン」をプレイしている。
小さい頃に両親を無くし、施設で育った僕にとって両親が残してくれた最後のプレゼントが、このゲームなのだ。
やり込み要素てんこ盛りのいいゲームなのだが
このゲーム、他のゲームとあきらかに違う点があるのだ。
たとえばパーティーメンバーの仲間が一度でも戦闘不能になった場合死亡扱いになり、二度とプレイヤーの前に現れることはない。
現実でも、復活薬がないように、ゲームでもそれを採用した異色のゲームなのだ。
そして、それだけではない。
理不尽なルールが適応されるのは、プレイヤーキャラも同じだ。
時間をかけて育てたキャラクターが、一度の敗北で、レベルもスキルもリセットされる。
ニューゲームから始めたほうが、まだ立ち直れるかもしれない。
そんなシステムのため、クリアまでやる人は少なく、ワゴンセールされることが多いのだ。
おもしろいんだがな。
舞台は、ありきたりな剣と魔法の世界で、人々は、魔法と職業特有のスキルを駆使して、生活している。
あるものは、神殿や国に仕えたり、またあるものは、一攫千金を狙いダンジョン冒険者となるものがいる。
職業は、ゲーム序盤、神殿で適性を調べてもらうのだ。
最初の職業は、下級職の中からどれか一つを選ばなければならない。
村人、鍛冶士、剣士、拳闘士、治癒士、魔法使い、槍使い、斧使いの8の職業がある。
そして、職業のレベルを30にあげればランクアップすることが出来るようになる。
剣士なら中級職の剣豪になれる。
さらに中級職をレベル50にすれば上級職の暗黒騎士、聖騎士のどちらかを選ぶことが出来る。
さらに上級職をレベル80にあげれば超級職の剣聖になれる。
と、いったように、道のりは、とても長いのだ。
ちなみにレベルは、100が最大レベルだ。
鍛冶士は、モンスターを倒すか、鍛冶を行うことでレベルが上がる仕組みだ。
とはいえモンスターを倒したほうが早いので、鍛冶士を選んでもダンジョンに潜っていた。
金も素材も手に入るからだ。
ダンジョンは、F、E、D、C、B、A、Sの7段階の強さがあり、FをクリアすればEに挑戦出来るようになる。
物語中盤で、7つのSSダンジョンが出現し、魔族と7体の魔王が長き封印から復活する。
そこから、人間と魔族の戦争となる。
各ダンジョンでスタンピードが起きるため、生き残るためには、強さが必要になる。
世界が魔族に支配されたらゲームオーバーだ。
超級職レベルMaxのパーティでも、ダンジョン最下層での魔王との戦いは、ギリギリであり、運が悪ければパーティー4人の内2人は、お亡くなりになるほどだ。
だが死力を尽くして全ての魔王を倒したあとも、最後の敵が残っている。そいつはどこからともなく現れ7体の魔王の魂を吸収し邪神として復活してしまう。
そして邪神復活と共に現れたSSSダンジョンから、高レベルモンスターが、地上に出てくるようになり、徐々に人間の領域は、支配されようとしていた。
そんな世界を憂いた女神が邪神に対抗するため職業のレベル上限を引き上げ150にして世界のシステムを書き換えた。
そして人々に邪神討伐を託し深い眠りについた。
その後ダンジョン最下層にいる邪神を倒せばゲームクリアだ。
邪神は深い眠りにつき、世界は平和を取り戻す。
それが、物語の大筋だ。
しかしこのゲーム、難易度が高いうえにプレイ時間が長いため、ほとんどのプレイヤーがサジを投げたほどだ。
だが俺は、何度もプレイし全ての職業で魔王を倒し邪神も倒した。
邪神は強く、自分以外のキャラクターは死亡確定が約束されているような理不尽な強さだった。
その過程で最適な職業、スキル、隠し要素を発見してからは攻略が楽になり、いろんなパターンを試していた。
そしてついに、魔王を安定して倒し、誰1人欠けることなく邪神を倒すことに成功した。
画面には、完全攻略の文字が出ていた。
俺は達成したことにより、体の力が抜けて倒れてしまった。
「良かった、病気で死ぬ前に目的が達成出来て、父さん母さん僕やったよ。もうそっちに行ってもいいかな」
そして、僕の目の前は、暗くなった。




