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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第八章 温泉編〜湯けむりの中で無自覚無双!? 癒やしの源泉が聖域化(!?)〜

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第80話 え、パパが勇者!? 平穏終了で村が猿の惑星化!? 住民パニックなのにパパは『話せばわかる』と豪語して大混乱ー!?

温泉宿での朝、窓から差し込む光は穏やかで、村を包む空気はどこまでも澄んでいた。


あんな「……信じられない。三日もスローライフが続くなんて、初めてじゃない?」


みゆ「……奇跡。確率論的には、そろそろ何かが起きる時間」


ベアトリス「お姉様方、贅沢な悩みですわ。でも……正直、少しだけ暇を持て余しておりますわ」


もっふる「ピィー♪」


あんなは窓の外を見ながら、ふと思い出したように言った。


あんな「最近また、猿が増えたね。屋根の上とか、普通に歩いてるし」


みゆ「……温泉と、そして井戸水。この村の『水』に秘密がある可能性。調べる価値があり」


まずは温泉を調べてみることにした。


宿の浴場へと向かうと、朝の湯はまだ誰も使っておらず、静かに湯気を立ちのぼらせていた。

みゆが静かに手をかざし、温泉の成分を分析する。


みゆ「……鑑定」


淡い光が湯面をなでるように広がり、すぐに消えた。


みゆ「温泉には疲労回復と怪我の治癒効果。それなりに高品質な回復泉。……あと、精神安定効果も微量あり」


あんな「精神安定?」


みゆ「入ると気分が落ち着く。長湯したくなるやつ」


あんな「ただの温泉じゃないんだね」


ベアトリス「どうりで毎朝気持ちいいはずですわ!」


もっふる「ピィー♪」


さらには村の共有井戸まで足を運んだ。

桶を借りて水を汲み、みゆがふたたび手をかざす


みゆ「……鑑定。飲料水としての効果は標準的だけど……癒しの効果があり」


あんな「お水まで特別なら、お猿さんも居着いちゃうよね」


みゆ「猿は本能的に、この両方を求めて集まっているのだと推測されます」


ベアトリス「お猿さん、賢いですわ!」


もっふる「ピィー♪」


三人ともっふるが部屋に戻ると、ちょうど廊下から明るい声が響いてきた。


亮「いい湯だったぞー! 今日もお猿さんいっぱいだったー!」


あんな「パパ……」


みゆ「……原因の一端」


ベアトリス「パパ、人気者ですわ!」


もっふる「ピィー♪」


亮「もっふるも一緒に入ればよかったのにな!」


もっふる「ピィー♪」


あんな「……猿が集まる理由、分かったよ、パパ」


亮「え? なんで?」


みゆ「温泉には回復効果があって、猿はそれを本能的に感じ取ってる」


あんな「パパが毎朝楽しそうにしてるから、猿が安全だと思って近づいてる、とも考えられる」


亮「俺のせい?」


あんな「半分くらいは、そう」


亮「……なんかちょっとだけ責任感じるな」


もっふる「ピィー……」


宿屋の主人エルドが、少し困った顔で近づいてきた。


エルド「亮さん、ちょっと村長のお宅までよろしいでしょうか?」


亮「村長さんのお宅はついこの間行ったよ?」


あんな「パパ、今度は何?」


みゆ「……定番の呼び出し」


ベアトリス「何があったのですの?」


もっふる「ピィー!」


亮「お猿さんと温泉入って、お酒飲んだだけだよ?」


あんな「それが原因じゃないといいけど……」


みゆ「……ほぼそれ」


亮「え、本当に俺のせい?」


エルドは苦笑いしながら、もう一度「どうぞ」と手で示した。


村の通りに出ると、その風景は一変していた。

三日前より明らかに猿の数が増えている。


猿たちの姿が明らかに増え、人の生活圏にまで入り込んでいる。


村人「ドロボー!!」


一匹の猿が、果物を手に持って屋根の上を逃げていく。


あんな「猿の被害、増えてきてるね」


みゆ「……野生との共存は難易度高い」


あんな「だよねぇ……」


ベアトリス「猿は追っ払って差し上げますわ!」


亮「過激なのはやめておこうね」


あんな「でも、このままだと問題になりそうだよ」


亮「猿も急に温泉ができたり、村が大きくなってびっくりしてるんだと思うよ」


ベアトリスが振り返り、少し首をかしげた。


ベアトリス「パパ……猿の気持ち、分かるのですの?」


亮「なんとなくね。来てみたら居心地よかった、みたいな感じかな。俺も……来たとき、そんな感じだったし」


あんな「……パパと猿を同列にしていいのかは置いといて」


みゆ「ニュアンスは分かる」


村長宅に着くと、マーレイ村長が苦渋の表情で一行を待っていた。


エルド「村長、神崎家の皆さんをお連れしました」


マーレイ「皆さん、ありがとうございます」


亮「マーレイさん、何かあったのですか?」


マーレイ「皆さん、ありがとうございます。……実は、猿が増えて、住民も観光客も困っておるのだよ。

聞くところによると、亮さんは温泉で猿と仲良くしているらしいな。何か良い知恵はないかと……このままでは討伐依頼を出さねばならん」


亮「分かりました! 任せてください!」


あんな「パパ……大丈夫なの? 引き受けて」


みゆ「……パパの即決病、再発」


ベアトリス「困っている人は助ける、ですわね!」


亮「そう! 困っている人は助ける! お猿さんも話せば分かってくれるよ、大丈夫だよー!」


マーレイ「……話せば分かるとは、どういう意味ですかな?」


あんな「文字通りです。パパは本気でそう思ってます」


みゆ「成功率についてはノーコメント」


マーレイ「……亮さんなら、案外なんとかしてしまいそうな気もしてな」


エルド「……私も、なぜかそう思います」


亮は胸を張った。


亮「まかせてください!」


ベアトリス「パパなら大丈夫ですわ!」


亮「よーし! お猿さんとの話し合い作戦、開始だー!」


もっふる「ピィー♪」


こうして――

三日間の平穏は、猿たちの引き起こす小さな騒乱によって、あっけなく幕を閉じた。

野生の群れと「対話」で解決しようという、

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)が、

今日もまた、誰も予想しなかった方向に転がっていく――。

突如として訪れた、種族の存亡を賭けた「重大局面」!

なんと、パパが五メートルの巨獣と岩山でサシの密談を開始!?

百匹の猿に包囲された絶体絶命の危機が、パパの「適当な約束」で歴史的和解へ!?


次回、第82話 え、パパが勇者!? 適当ダウジングで散歩してたら温泉湧いた!? 気がついたら群れの頂点・猿の王に就任してるー!?

前代未聞の「猿専用・露天風呂」大工事! パパ、今度は猿の王様になっちゃうの!?



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