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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第七章 商都編〜新生活もパパのペース!? 忖度まみれの商談(?)と爆破だらけの弟子入り志願ー!?〜

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79/90

第71話 え、パパが勇者!? 森の罠より弟子が怖い!? 誤射と誤爆のフルコースでパパのHPが風前の灯火ー!?

領主の館から戻った神崎家は、

宿屋《天秤亭》の部屋でどっと疲れを吐き出していた。


亮「いや〜……なんかすごいことになっちゃったな」


あんな「“弟子にしてください”って……どうするのよ、あれ」


みゆ「パパの即決が原因」


もっふる「ピィー」


そんな中、控えめなノック音が響いた。

コンコン。


ベアトリス「失礼します! あの……今日からよろしくお願いします!」


革鎧を身につけ、腰に剣を佩き、旅支度を整えた姿でやってきた。


あんな「え、今日から!?」


ベアトリス「はい。よろしくお願いします」


亮「……ところで、このグラーディオにいる間だけ一緒ってこと?」


ベアトリスは真剣な目で言った。


ベアトリス「私は……このグラーディオにいる間だけでなく、旅にもついていきますわ!」


あんな「……危ないよ? 私たちの旅、いつも何かあるし」


ベアトリス「剣と魔法は使えます。足手まといにはなりませんわ」


あんな「それにしても……人様のお子さんだし」


亮「じゃあ、一回ギルドの依頼を受けてみて、そこで判断してもいいんじゃないか? 実際に動いてみないと分からないこともあるだろうし」


あんな「パパがそこまで言うなら」


みゆ「……驚愕。パパが珍しく、論理的」


もっふる「ピィー!」


亮「おーい!」


ベアトリスは、ぱっと目を輝かせ、深く頭を下げた。


ベアトリス「ありがとうございます! 絶対に足を引っ張りませんわ!」


亮「よし! 気楽にいこう!」


あんな「気楽に、ね……」


みゆ「その言葉が一番信用できない」


翌朝。

一行は冒険者ギルドへと足を運んだ。

冒険者ギルドの掲示板の前で、亮は腕を組んで依頼書を眺めていた。


亮「これなんかよいのでは?」


掲示板に貼られていたのは——コボルト退治の依頼書だった。


あんな「定番ね」


みゆ「だから余計に怖い」


亮「もう心配性だなー! 大丈夫だよー!」


ベアトリス「大丈夫ですわ! コボルトなら問題ありませんわ」


もっふる「ピィー!」


受付を済ませ、一行は王都の外れの森へと向かった。

木々の間から木漏れ日が差し込み、風が葉を揺らす。

一見、穏やかな森だった。


亮「この森か。別に変わった様子はないな」


みゆ「……警告。コボルトは知能があります。特に罠には注意を」


亮「よし!罠に気をつけよう!」


次の瞬間。


バシュッ!


亮「わ、わわわーーーー!!」


亮が突然、地面から跳ね上がった。

木の枝にロープで吊るされた格好で、地面からぶらぶら揺れている。


亮「おーい助けてー!」


あんな「言ったそばからー!!」


みゆ「定番のボケ」


もっふる「ピィ……」


ベアトリスが前に出た。真剣な顔で両手を構え、口を開く。


ベアトリス「任せてください。《燃え盛る火球よ、我が敵を討て――ファイアボール》!」


亮「うぁーー!!ぎゃあぁぁ!!」


ドスン。


ロープが焼け落ちて、亮が地面に落ちた。

地面に落ちた亮が、ぼうぼう燃えている。


亮「あちちちちちーー!! 燃えるー!!」


みゆ「《ウォーターボール》」


バシャーッ。


亮「……助かったー。もう少しで丸焼きになるとこだったー」


ベアトリス「すみません、師匠の父上……!」


みゆ「威力は抜群。正確さが致命的」


ベアトリス「みゆ師匠、ありがとうございます……!」


みゆ「師匠ではない。それより——火力は落として、狙いを定めてから放つこと。力より精度」


ベアトリス「……はいですわ!」


あんな「今の騒ぎでコボルトが来たよ」


みゆ「三匹。右手方向」


あんな「一人一匹で行くよ」


みゆ「了解」


ベアトリス「はい、師匠!」


亮「パパは?」


もっふる「ピィー?」


三人の視線が亮に集まった。


まだびしょ濡れで、ところどころ焦げている。


亮「……俺は見守り隊で」


あんな「正解」


三方向に散開し、それぞれコボルトと向かい合う。

ベアトリスは剣を振りかざし、コボルトに向かって踏み込んだ。


ベアトリス「はぁっ!」


その瞬間


ズドンッ!!


亮「うわっ!? な、なんで!?」


亮の目の前、地面にベアトリスの剣が深々と刺さっていた。


あんな「え、なんでそっちに飛んでくるの!?」


亮「……どういうこと?」


ベアトリス「すみません、すみません!!」


あんな「力の入りすぎ」


みゆ「だね。魔法も剣も、力んではダメ」


亮「大丈夫だから! 安心して落ち着いていこう」


ベアトリスは、深く頭を下げた。


ベアトリス「……コボルトは?」


あんな「倒したから大丈夫」


ベアトリス「ありがとうございます……本当に、すみませんでしたわ」


しばらく沈黙が続いた後、みゆが静かに言った。


みゆ「実力はある。制御だけの問題」


あんな「そうね。今日は初日だし」


ベアトリスがそっと顔を上げると、二人は普通の顔をしていた。

責める様子も、呆れ切った様子もない。

それが、どこかほっとした。


亮「よし、切り替えていこう! この先にコボルトの巣の洞窟があるんだろ?」


あんな「そうね。準備はいい?」


亮「よーし、行くぞー!」


ベアトリス「……はいですわ!」


もっふる「ピィー♪」


木漏れ日の中、一行は洞窟へ向かって歩き出した。

びしょ濡れで少し焦げた亮を先頭に、賑やかな声が森に響く。


こうして――

領主の娘・ベアトリスの初任務は、パパへの誤射と誤爆という波乱の幕開けとなった。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)に、

新たな騒動のタネが加わっていく――。


洞窟突入でテンションMAXのパパを待ち受けていたのは、まさかの生き埋め!?

明かり代わりの「ファイアボール」が天井を粉砕し、弟子・ベアトリスの天然が炸裂する!

パパを襲う誤射の嵐と、娘たちの秘密のサポート……初任務は爆音と共に完遂なるか!?


次回、第72話 え、パパが勇者!? 暗いからって爆破はマズいですよ!? 弟子の「照明用ファイアボール」で洞窟ごと埋められたー!?


パパの盾と娘の結界が、暴走する弟子を救う!?


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