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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第六章 誤解編 ~自由を求めたはずが、国家案件に発展!?~

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第66話 え、パパが勇者!? 商業都市で恩返しの波乱!? 再会の商人と囲む温かい食卓!?

ミルナ村を出発して数日。

神崎家は、見渡す限りの地平線へと続く街道を歩いていた。

背後には、水と温泉が湧き、笑顔を取り戻した村が小さくなっていく。


あんな「……結局、また最後は『神様さようならー!』の大合唱だったね」


みゆ「……肯定。親愛度、計測不能。伝説化確定」


亮「いやー、でもいい村だったなぁ! 温泉、今度来た時にはゆっくり入りたいよなー!」


あんな「パパが温泉出した張本人なんだから、遠慮せず入ればよかったじゃない」


みゆ「……却下。パパの入浴は、新たな信仰対象を生むリスク大」


亮「そんな大げさな! ……お、見えてきたぞ!」


前方には、王都の優雅さとはまた違う、重厚な石造りの外壁に囲まれた巨大な街が姿を現していた。

王国第三の都市・グラーディオ。

主要街道が交差する交通の要所であり、物資と情報が絶え間なく流れ込む、この地方最大の商業都市である。


亮「おおーっ! でっかいなぁ! 」


みゆ「推定人口、王都の半分程度。活気があります」


あんな「商業都市ならではの感じだね」


もっふる「ピィー♪」


街の巨大な門に近づくと、そこには多くの旅人や商人たちが行き交う、心躍るような賑わいが待っていた。

すると、門の前で検問の手続きをしていた一人の男が、亮の姿を見て目を見開いた。


商人「――ん? ……あ、あああああーっ!! もしかして、亮さんじゃないか!?」


亮「えっ? ……えーっと、どなたでしたっけ?」


あんな「パパ! 馬車がぬかるみにはまって困ってた商人の……えーっと」


みゆ「……王都に初めて向かった時に困ってた人」


男は、転ぶような勢いで駆け寄ってくると、亮の両手をがっしりと握りしめた。


オルド「やっぱり亮さんだ! 探したんですよ! 改めまして、私はオルド・グレインズです」


亮「俺は神崎亮! 二人は娘のあんなとみゆ。そしてこいつがもっふる! お米の国から来た男だ!」


あんな「だから! その自己紹介やめてって! 」


みゆ「……このパターン、デジャヴ」


オルド「……お米の国……? いやー、噂通りのお方だー! あの時はろくに挨拶もしないで失礼しました。本当にありがとうございました!みゆお嬢さんの魔法と、亮さんの……ええと、あの気合(?)のおかげで、私の商売は首の皮一枚繋がったんです!」


亮「ああ! あの時の! 奇遇ですねぇ、オルドさん!」


オルド「奇遇なんてものじゃない! これは運命だ! 私はこの街、グラーディオでお店を開いているのです。さあさあ、立ち話も何ですから、街の中へ! 滞在中のことは全て私に任せてください!」


あんな「えっ、でも……」


みゆ「恩人扱い、確定」


もっふる「ピィー♪」


オルドに連れられ、活気あふれる大通りを進む。

彼は歩きながらも、すれ違う商人や衛兵たちと手際よく挨拶を交わしていく。

その明るい振る舞いには、この街で築いてきた確かな信頼が滲み出ていた。


オルド「ここが私の家であり、お店です。……エルミナ! リシェル、ノアス! 命の恩人が来てくれたぞ!」


家に入ると、穏やかな微笑みを浮かべた女性エルミナと、二人の子供たちが顔を出した。 リシェルとノアスの兄妹は、亮の後ろに隠れていたもっふるを見つけるなり、目を輝かせた。


子供たち「わあ、もふもふだー!」「お父さん、この人たちが助けてくれた人?」


エルミナ「まあ、ようこそお越しくださいました。夫から毎日、皆様がいかに立派な方々か聞かされておりましたのよ。……今夜は腕によりをかけて準備しますね」


亮「ここまで歓迎されるようなことしたかな?」


あんな「あ、ありがとうございます! なんだか、すごく歓迎されちゃって……」


みゆ「……家族構成、良好。信頼できる環境と判断」


オルド「今日はゆっくりしていってください! あの時のお礼も兼ねまして、明日はゆっくり市場を案内しますよ!」


亮「いい街だなぁ。しばらくここで、のんびりさせてもらおうか」


あんな「うん、パパ。ここならお米の情報もありそうだね」


その後、一行は一応の挨拶として街の冒険者ギルドへ向かった。


亮「こんにちはー! Fランク冒険者の神崎です、挨拶に伺いました!」


受付嬢「――! あ、神崎亮様ですね。ようこそグラーディオへ。当ギルドでの手続きは全て完了しております。どうぞ、ご自由にお過ごしください」


亮「えっ、もう終わったの? 手際いいなぁ!」


あんな「さすが商業都市、仕事が早いね」


みゆ「……効率的。……ですが、受付嬢の視線が、未知の生物を見るようなそれです」


亮たちが「いいギルドだなぁ」と去った後。


受付の奥では、ギルド長が王都から届いた「秘密裏の連絡書」を握りしめ、冷や汗を拭っていた。


『――神崎亮、およびその家族を絶対に刺激するな。彼らの行動は全て“善意のついで”である。丁重に、かつ慎重に、何も起きないよう見守るべし――』


ギルド長「……これか。王都を震撼させたという“無自覚な勇者”は……。頼むから、うちの街を物理的に変えるようなことだけはしないでくれよ……」


そんなギルド側の戦々恐々とした空気など知る由もなく、神崎家はオルド一家の温かいもてなしに包まれていた。


夜になると、エルミナの手料理が食卓に並んだ。


亮「うおおお! うまそう!」


あんな「わあ、すごい量……!」


みゆ「栄養バランス、完璧」


もっふる「ピィー♪」


子供たち「もっふる、一緒に食べよー!」


もっふる「ピィー♪」


オルド「さあさあ、遠慮なく食べてください! これもあの時のお礼です!」


エルミナ「ふふ、たくさん召し上がってくださいね」


亮「いただきます!」


温かな食卓を囲み、笑い声が響く。

商業都市での最初の夜は、穏やかに、温かく過ぎていった。


こうして――

神崎家は、かつて助けた商人の全面バックアップを受け、商業都市での生活をスタートさせた!?

新しい街の心地よい賑わいと、温かい家庭の料理が、家族を癒していく。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)が

商人の街で、のんびり情報収集モードへと突入する?


「あえて力を隠している」

領主様が導き出した、パパ=超弩級の聖人説!?

ただ温泉を掘り当てただけの無自覚なやらかしが、権力者の目には「世界の均衡を保つ隠密作戦」に見えていた!

勘違いが加速し、国家レベルの警戒態勢(?)が敷かれる……。


次回、第67話 え、パパが勇者!? 領主様が勝手に大混乱!? ただの温泉掘りが国家級の隠密作戦に誤解されたー!?

パパがご飯を食べている間に、都市の歴史が勝手に書き換わっていく!


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