【外伝】え、もっふるが座るだけで聖地誕生⁉︎ ~迷宮さえも虜にする、もふもふ天使の気ままな散歩~
壁がスライドし、もっふるが見つけた隠し通路の奥には――
薄い光が揺れる、小さな部屋が広がっていた。
「……なんだここ。綺麗すぎないか?」
「迷宮の構造物にしては……妙に整ってるな。罠か?」
「でも、危険な気配はしないな……」
「ピィー♪」
もっふるは迷わず部屋の中央へトコトコと歩いていく。
部屋の中央には、丸い石台がひとつ。
その上には――
ふわっふわの白いクッション。
「……クッション?」
「いやいやいや……なんで迷宮にクッション?」
「しかも……高級そうだぞ?」
「ピィ♪」
もっふるは迷いなくその上に乗り、くるんと丸くなって座った。
「……似合いすぎる」
「完全に“もっふる専用”じゃねぇか……」
「迷宮が……もっふるを歓迎してるとしか思えねぇ」
一人のベテラン冒険者が、何かに気づいたように、震える手でクッションへそっと手をかざした。
「……待て。ただのクッションじゃない。
『――万物の残滓よ、秘めたる理を明かせ。鑑定』」
短く詠唱が紡がれると、冒険者の手が淡く光り、クッションから漏れ出す魔力を読み取っていく。
「……っ! 魔力反応は微弱だが、これは……癒やし系の持続回復魔法だ。しかも極上だぞ……!?」
「回復クッション!? そんなのあるのかよ!」
「乗ってるだけで疲労回復だと……? もっふる様、どんだけ迷宮に愛されてんだ……」
「ピィ♪」
もっふるが満足げに喉を鳴らした瞬間、周囲の冒険者たちは一斉に跪いた。
「「「尊い……!!!」」」
その光景は、もはや冒険者たちの休憩所ではなく、一つの宗教の祭壇のようだった。
そのとき、遠くから声が響いた。
「もっふるー! そろそろ行くよー!」
「ピィ!」
「えっ、行っちゃうのか?」
「隠し部屋見つけて去るとか……伝説かよ……」
「また、もふもふさせてくれよー!」
「ピィ♪」
トコトコと、短い足で歩き出し、名残惜しそうな冒険者たちを背に隠し部屋を後にした。
亮「……なんか、もっふるの人気がまた上がった気がするな」
あんな「もふもふ教ができそう……」
みゆ「……既に信者多数。パパ、負けてる」
もっふる「ピィ♪」
こうして――
もっふるは迷宮の謎?をあっさり解き、
迷宮に愛され、冒険者に愛され、
そして、家族に愛されながら、今日も、静かにもふもふと輝き続けるのだった。
外伝もお読みいただき、ありがとうございます。
今回の外伝は、迷宮の中でひっそりと輝く“もっふるの秘密回”でした。
隠し部屋を見つけ、
癒しのクッションに座り、
冒険者たちを虜にし、
呼ばれたら素直に帰っていく――。
相変わらず、どこへ行っても愛される“もふもふ天使”ですね。
あんな「もっふる、ほんと人気だよねぇ!」
みゆ「……迷宮に愛される獣魔。超希少種」
もっふる「ピィー♪」
そして第四章では、
王都での新たな騒動?
天才皇子との出会い?
そしてパパの天然がまた何かを巻き起こす……かもしれません。
引き続き、神崎家と一緒に
賑やかな異世界生活を楽しんでいただけたら嬉しいです。
もっふる「ピィー♪」




