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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三章 迷宮編~家族で挑む、仕掛けだらけの地下世界⁉~

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第38話 え、パパが勇者!? 重力反転で天地崩壊! 巨大スライムの「押し潰し」は回避不能!?

第十階層


その最深部へと続く一本道を、神崎家は警戒を緩めることなく進んでいた。

ここまで、あまりにも「普通のダンジョン」とはかけ離れた試練が続いていた。


亮「しかしこのダンジョン、ここまでとにかく走らされてばかりだったな」


あんな「本当。暗闇でスライムを避けて、タイルのモグラ叩きで走り回って……。攻略してるっていうより、なんだか過酷なアトラクションを連発されてる気分だよ」


みゆ「スライム、すべてが特殊型。……魔法反射に構造異常」


亮「俺がイメージしてたダンジョンって。もっとこう、普通に戦う感じだったんだけど、ドラゴンとか……ここは全然違うぞ!」


あんな&みゆ「ドラゴンは無理でしょー⁉」


もっふる「ピィ♪」


そんな会話をしながら通路を曲がると、空気が一変した。

突き当たりに現れたのは、これまでのどんな扉よりも大きく、重厚な、石造りの扉だ。

高さ五メートルほど。まるで城の門のような圧倒的な存在感に、亮は思わず唾を飲み込んだ。


亮「おお……ボス部屋って感じだな」


亮たちが扉の前に立つと、


ギィ……ィィィ……


自動で扉が開き始めた。 中は――深淵のような暗闇。


あんな「……うわ、暗っ!」


みゆ「光源、ゼロ。……気を付けて!」


もっふる「ピィ……!」


神崎家ともっふるが中へ足を踏み入れた瞬間、背後でバタン!と重い音を立てて扉が閉まった。


と、同時に――


手前から左右のランプが、パッ、パッ、パッと奥に向かって順番に点灯していく。

光が奥へ進むにつれ、部屋の全貌(ぜんぼう)がゆっくりと浮かび上がった。


あんな「……あれ、見て」


部屋の中央後方。


そこにいたのは、象よりも巨大な、エメラルドグリーンの丸い影。

丸いスライムがぽよん、ぽよんと揺れていた。


亮「でっか……!」


あんな「あ、でもポヨンポヨンしててちょっと可愛いかも!」


亮「いいなぁ、あれ。一匹欲しいなー」


あんな&みゆ「いらないでしょー!」


もっふる「ピィー!」


亮「この部屋、今は静かだけど……普通なのか?」


みゆ「……分からない。でも、ギミックがあると思った方が安全」


あんな「ここまで色々あったし、最後だけ普通ってことはないよね⁉」


その時、あんなが部屋の左奥、壁際にそびえ立つ奇妙な物体を指さした。


あんな「ねぇ、あれ……砂時計?」


それは、天井から床まで届くほどの巨大な砂時計だった。

中の赤い砂は、今まさに最後の一粒が落ちようとしている。


亮「もしかして、砂が落ち終わると――」


言い終わる前に、みゆが小さく叫んだ。


みゆ「あ、あ……ヤバイ。そろそろ……!」


亮「え、何が――?」


ゴウンッ。


突然、世界が真逆にひっくり返った。


亮「わーーー!?」


あんな「きゃーー!?」


みゆ「……っ!」


もっふる「ピィィィ!?」


浮遊感は一瞬。直後、体は「天井」に向かって叩きつけられた。


亮「痛っ……! 天井が床になってる……?」


あんな「何これ、八階層のときみたいに部屋が回ったの!?」


みゆ「違う。……さっきのは構造自体が回る構造反転。今回は……重力そのものを反転」


あんな「どっちでもいいけど痛いってばーー!」


一方で、巨大スライムは違った。

重力が変わった瞬間に空中で器用にくるっと身を翻すと、何事もなかったかのように「新しい床(元の天井)」へと優雅に着地した。


その動きは、ポヨン、ポヨンとリズムを刻むほど余裕に満ちている。


亮「攻撃してこない……?」


みゆ「……まだ」


その瞬間。

巨大スライムが――


ポヨォォォォォーンッ!


と、爆発的な勢いで跳ね上がった。


あんな「来た来た来た来たーーー!?」


亮「やばい、逃げろーー!」


みゆ「……潰される!」


もっふる「ピィィィーー!」


散開し、間一髪で直撃を避けた。

スライムは天井(元の床)にドスンと落ち、再びぽよんと揺れる。


亮「これ……どうやって戦うんだ!?」


みゆ「……砂時計。砂が落ちるたびに重力が反転する」


あんな「ってことは……またすぐ来るってこと!?」


砂時計を見ると、砂は残りわずか。


亮「うそだろ……!」


砂が落ちきる。


ゴウンッ。


世界が、再びひっくり返った。

体がふわりと浮き上がり落下が始まる。 だが、その「落下中」の無防備な瞬間を、見逃さなかった。


巨大スライムがこちらを見上げ――いや、見下ろし――いや、どっちだ!?

その巨体を大きくしならせた。


あんな「パパ、来る!」


みゆ「跳躍予兆(ちょうやくよちょう)……!」


もっふる「ピィ……!」


空中に放り出された亮たちに向かって、隕石のような勢いで突っ込んできた。


ボヨォォォォォォォォンッ!!!


逃げ場のない空中。 巨大なグリーンの影が、亮たちの視界を完全に塗り潰していく。


亮「うわ、これ……避けられない……!」


あんな「パパーー!」


みゆ「……っ!」


もっふる「ピィィ!」


亮たちの視界が、巨大スライムの影で真っ黒に染まった。


こうして――

重力反転の洗礼を受けた神崎家ともっふる。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)

巨大スライムとの戦いは、ここからが本当の地獄の始まりだった。

落下する意識、迫り来る巨大な影――絶体絶命の空中戦でパパが掴み取ったのは、奇跡の逆転劇への『盾』だった!?

次回、第39話『え、パパが勇者!? 空中戦は盾で防げ! 炸裂する姉妹のコンボと謎の無拍剣』

家族の絆が、十階層の静寂を切り裂く!


★やブクマ、本当にありがとうございます!

もっふるも喜んでます「ピィー♪」

家族の物語、引き続き楽しんでもらえたら嬉しいです。


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