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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三章 迷宮編~家族で挑む、仕掛けだらけの地下世界⁉~

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第36話 え、パパが勇者!? 天地がひっくり返る!? 構造反転の回廊!?落下する岩ともっふるの野生の勘

第八階層


空気がふっと揺れた。

階段の先、約二メートルほどの位置で空間がゆらりと歪んでいる。

その歪みの向こうでは、サッカーボールほどの岩がゴロゴロと転がっていた。


亮「……なんか変だな」


その言葉と同時に、視界がぐるりと反転した。

反転した瞬間、転がっていた岩が頭上から落ちてきて、ドンッと鈍い音を響かせた。


あんな「ちょ、ちょっと待って……今、ひっくり返ったよね!?」


亮「岩!? いや天井!? いや床!? どうなっているんだ?」


みゆ「パパ、パニックにならない⁉」


あんな「でも、どうやって進むの?」


みゆ「……鑑定」


みゆの瞳が淡く光る。


みゆ「“構造反転の通路”。六十秒ごとに天地が逆転。岩は、触れた相手を巻き込んで爆発する。魔法、物理攻撃、無効。魔物の反応なし」


あんな「魔物がいないのはありがたいけど、危険すぎない!?」


亮「大丈夫だよー」


みゆ「パパ! 前回の反省。様子を見るべき」


亮「うっ……確かに」


三人ともっふるはしばらく反転のタイミングを観察した。

ちょうど六十秒後、空間がふっと揺れ、天地が再びひっくり返る。

反転した瞬間、岩が下へ落ちてドンッと音を立てた。


亮「……しかしこの通路、どこまで続いてるんだ?」


あんな「……通り抜けるだけって言っても、簡単じゃないよね」


その時ーー

もっふるが前に出て、耳をぴんと立てた。

転がる岩の音に合わせて、体を左右に揺らす。


亮「……もっふる、行けるのか?」


もっふる「ピィ♪」


亮「よし……もっふる、頼んだぞ!」


もっふる「ピーーー♪」


反転の瞬間、もっふるが軽い体で一歩踏み出した。

その後ろを亮が続く。


亮「よし! あんな、みゆ行くぞーー!」


岩が頭上から落ちてくる――が、すれすれで避ける。

次の岩も、転がる方向を読み、ひょいとかわす。


あんな「ちょ、ちょっと速い! 待ってパパ!」


みゆ「お姉ちゃん、足がもつれてる」


あんな「無理だよ、これぇー!」


亮「大丈夫だ、ついてこい! 次、右! そのまま真っ直ぐ!」


反転。落下。転がる岩。

そのすべてを、もっふるが先に進み、かわしていく。


もっふる「ピィ♪」


亮「次、左! しゃがんで! 跳んで!」


あんな「跳べないってばぁ!」


みゆ「お姉ちゃん、跳ぶしかない」


あんな「だから無理だって言ってるのにー!」


もっふる「ピィーーッ!」


もっふるは丸い体で岩の隙間をスルスルと抜けていく。

亮の後ろを、あんなとみゆが必死で追いかける。

息が上がり、足がもつれそうになりながらも、亮の声だけを頼りに進んだ。


みゆ「……パパ、速い」


あんな「ほんとだよ……なんでそんな余裕なの……」


亮「いや、なんか……今回は絶好調!」


みゆ「パパ、今回だけ有能!」


亮「今回だけって……!」


反転のタイミングを読み、岩の隙間を縫うように走る。

転がってくる岩の前では、まるでそこに道があるかのように進んでいく。


そして――通路の終盤。


巨大な岩が道を塞ぐように転がっていた。

他の岩とは比べものにならない大きさ。


亮「……あれに当たったらヤバいな」


あんな「どうするの……?」


みゆ「タイミング、必須!」


もっふるがじっと岩を見つめ、耳をぴんと立てた。

跳ねるように一歩前へ。


もっふる「ピィーー!」


亮「今だ! 走れー!」


三人ともっふるは一気に駆け抜けた。

巨大な岩が反転する寸前、ぎりぎりで通り抜けた。


あんな「はぁぁぁ……生きてる……」


みゆ「クリア!」


カコンッ。


部屋の中央に宝箱が現れた。


亮「よし来た! この音!」


あんな「この階層だと宝箱の中は……」


みゆ「……防具」


亮は宝箱の前に立ち、軽く腕を回した。


亮「よ〜し、それじゃあ――いざ、オーーープン!!!」


パカッ。


中には鉄製の盾が人数分。


あんな&みゆ「予想通りだねー」


亮「これは……ありがたいけど、盾で岩を防ぐってことか?」


あんな「そうなんだろうね!?」


みゆ「避けるより、受ける想定」


亮「定番階層はないのーー?」


もっふる「ピィ♪」


こうして――

構造反転の回廊を突破した神崎家は、次なる階層へと歩みを進める。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)

この先に待つのは、まだ見ぬ仕掛けか、それとも――。

やっと通常運転のダンジョンか……と思いきや、そこはやっぱり神崎家。斬れば増えるスライムの群れを前に、パパの意外な(?)観察眼が光ります! 家族の連携と、最後に手に入れた『あの武器』の正体とは……?

次回、第37話『え、パパが勇者!? 斬れば増える!? 分裂スライム地獄!』。神崎家の快進撃(?)をお楽しみに!


あんな:「ちょっとパパ! また勝手におにぎり配らないでよ!」

みゆ:「計算上、このおにぎり1個で騎士団1ヶ月分の糧食に相当する魔力が含まれてるわ。星5評価をくれたら、もっと増産できるかもしれないけど」

亮:「え、そうなの? みんな、評価とブックマークよろしくね(笑)」

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