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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三章 迷宮編~家族で挑む、仕掛けだらけの地下世界⁉~

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第34話 え、パパが勇者!?  床が光って撃ってくるんだけどー!? 恐怖のタイルと必死のモグラ叩き

第六階層


セーフティゾーンを抜け、神崎家は階段をゆっくりと降りていった。

第五階層の温もりが遠ざかり、代わりにひんやりとした空気が肌を撫でる。


亮「おお……なんか雰囲気変わったな」


あんな「綺麗に並んでるね。でも、なんか嫌な予感する」


みゆ「タイルのサイズ、約30センチ角。人工的な幾何学模様」


もっふる「ピィ……?」


まるで巨大なチェス盤のような通路だった。

白と灰色のタイルが一直線に続き、奥には薄暗い空間が広がっている。


亮「なんかゲームみたいだな! こういうのワクワクする!」


あんな「パパ、フラグ立てないで……」


みゆ「注意。この配置……何かが起きる前兆」


もっふる「ピィッ!」


その瞬間――


ピカッ。


亮「ん? 今、床光らなかった?」


あんな「え? どこ?」


みゆ「右前方のタイル。光度上昇……」


ズドォォォンッ!


亮「ぎゃあああああああああああああああ!」


光の魔法が一直線に飛び、亮の足元をかすめた。


あんな「パパ!?」


みゆ「攻撃……!タイルが魔法を撃ってきた__⁉」


亮「ちょっ……なんで!? 床が攻撃してくるの!?」


もっふる「ピィーー!」


次は左前方のタイルが光りだす


ピカッ。


ズドォォォンッ!


亮「うわあああああああああああああああ!」


あんな「パパ、避けて!」


みゆ「光ってから攻撃まで約5秒。パターン化されてる」


亮「そんな冷静に言われても無理だって!」


タイルがまた光る。


ピカッ。


ズドォォォンッ!


亮「ぎゃああああああああああああああああああ!」


あんな「なんで攻撃が、パパにしか飛んでこないの……?」


亮「知らんがなぁぁぁぁぁ!」


みゆ「……鑑定」


みゆの目が淡く光る。


みゆ「タイル型魔物『トラップ・フロア』。遠距離攻撃は無効。魔法も弓も効かない。物理的な衝撃のみを受け付ける。……つまり、光った個体を5秒以内に叩けば沈黙する」


亮「えぇ!? 魔法効かないの!?」


みゆ「完全に無効」


あんな「じゃあ……叩くしかないってこと?」


みゆ「モグラ叩きの要領。光ったタイルを叩くと倒せる。5秒以内に叩かないと光の魔法で攻撃される」


亮「5秒って短いよ!しかも光の魔法!?そんなの聞いてない!」


みゆ「今、言った」


亮「言うの遅いよぉぉぉ!」


あんな「パパ、何で叩くの?ハンマーないよ?」


亮「え?じゃあ……剣で叩けばいいんじゃない!?」


みゆ「剣でも可。耐久値は……まぁ、なんとかなる」


亮「なんとかって何!?」


タイルが光る。


ピカッ。


あんな「パパ! 右前!」


亮「うおっ!? ちょっ、待って待って!」


亮は慌てて、剣を地面に思い切り叩きつけた。


ガンッ!


タイルが砕け、光が消える。


亮「よし! 倒した!」


タイルが光る。


ピカッ。


みゆ「パパ次、左後方。」


亮「左後方?無理無理無理!」


あんな「パパ、頑張って!」


もっふる「ピィー!」


亮「うわああああああああ!」


ガンッ!


なんとか叩き潰す。


しかし――


ピカッ、ピカッ。


みゆ「二つ同時!右とその前!」


亮「二つ!? 無理だって!」


あんな「パパならできる!」


亮「根拠のない信頼やめてぇぇぇぇ!」


亮「うわあああああああああああ!」


ガンッ! ガンッ!


なんとか両方叩き潰す。


亮「はぁ……はぁ……死ぬ……」


みゆ「まだ終わってない。次、後方」


亮「後ろ!? なんで後ろ!?」


あんな「パパ、振り返って!」


亮「ひぃぃぃぃぃぃぃ!」


ガンッ!


もっふる「ピィー!」


亮「……終わった?」


みゆ「まだ続く。通路は一直線。あと10数メートル」


亮「まだあるの!? 俺もう無理……」


ピカッ、ピカッ、ピカッ。


あんな「パパ、次光った!」


みゆ「右前、左前、後方……三つ同時」


亮「三つ!? 無理無理無理無理!」


もっふる「ピィーー!」


亮「もっふるまで焦らせないでぇぇぇ!」


ガンッ! ガンッ! ガンッ!


亮「はぁ……はぁ……はぁ……」


みゆ「パパ、あと少し」


あんな「頑張って!」


もっふる「ピィ……」


そして――


最後のタイルが光る。


ピカッ。


あんな「パパ、最後!」


みゆ「5秒以内に叩けばクリア」


亮「うおおおおおおおおおおおお!」


ガンッ!


タイルが砕け、通路全体が静寂に包まれた。


みゆ「……クリア判定。敵反応なし」


亮「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


あんな「パパ、お疲れさま!」


もっふる「ピィ♪」


亮「俺……今日だけで寿命10年縮んだ気がする……」


亮は膝に手をついて息を整える。その時――


カコンッ。


通路の中央に、宝箱が現れた。


亮「おおっ! 宝箱だ!」


あんな「開けてみよう!」


みゆ「罠は……なし。安全」


亮はその前に立ち、軽く腕を回した。


亮「よ〜し、それじゃあ――いざ、オーーープン!!!」


パカッ。


中には、ずっしりとした鉄製のハンマーが入っていた。


亮「……ハンマー?」


あんな「これって……」


みゆ「モグラ叩き専用武器。推奨装備」


亮「今更!? 俺、剣で頑張ったのに!?」


あんな「パパ……」


みゆ「効率の悪い戦い方、お疲れさま」


もっふる「ピィ♪」


亮「いやいやいや!もっと早く出してよーー!」


あんな「でも……パパの叩き方、ちょっと面白かったよ?」


みゆ「データ的には、パパの動きは“必死の舞”だった」


亮「舞!? 俺、踊ってたの!?」


もっふる「ピィー♪」


亮「笑うなぁぁぁぁぁ!」


家族の笑い声が、タイルの通路に響いた。

亮はふと気づいたように顔を上げた。


亮「ところで、一人で叩かないといけなかったの?」


みゆ「そんなルールは存在しない」


亮「え?そうなの⁉」


あんな「まあまあ、パパの運動不足解消になったということで……!」


もっふる「ピィ♪」


亮「そんなぁーーーーー!」


こうして――

第六階層のギミックダンジョンを突破した神崎家は、

新たなハンマーを手に、さらに奥へと進んでいく。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)、

ダンジョンは今日も容赦なく彼を振り回すのだった。


モグラ叩きでボロボロになったパパを待っていたのは、赤と青の『温度調整』地獄!? 一匹倒せば灼熱、もう一匹倒せば極寒……。

パパのうかつな一撃が、神崎家を異常気象に巻き込む!

次回、第35話『え、パパが勇者!? 一匹で灼熱!? 属性の天秤ー!?』。

姉妹の完璧な連携と、パパの空回りにご期待ください!


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