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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第三章 迷宮編~家族で挑む、仕掛けだらけの地下世界⁉~

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第32話 え、パパが勇者!? 第四階層はスライム増殖で家族全力疾走! 剣が効かないなら逃げるが勝ち!?

第四階層


足を踏み入れた瞬間、空気の感触が少し変わった。

床も壁も、これまでと変わらない石造り。しかし、どこか柔らかさを感じる。

亮は周囲を見回し、首をかしげる。


亮「ん?スライム? 何だ、スライムダンジョンなのか?」


通路の先では、ぷるん、と丸い影が跳ねた。

間違いなくスライムだ。数も多く、動きも元気いっぱいである。


亮「よし、任せろ!」


父は勢いよく剣を構え、先頭のスライムへと突っ込んだ。

だが――。


ポヨンッ。


剣先が、まるでゴムに当たったかのように跳ね返された。


亮「え、なに?」


剣は軽く宙を舞い、父の手に戻る。

スライムは何事もなかったように、ぷるぷると揺れていた。


あんな「へぇ、面白い反応だね」


みゆ「今度は逆」


あんな「なるほど! 今回は物理攻撃完全不可ってことか!」


剣を振っても、殴っても、蹴っても、すべてが柔らかく弾かれる。

スライムたちは、あらゆる物理攻撃を楽しそうに受け止めていた。


みゆ「じゃあ、今度は私の番ね」


みゆは一歩前に出て、杖を軽く掲げる。


みゆ「《フレイム・サークル》(炎環)」


炎が通路いっぱいに広がり、

スライムたちは一斉に消えていった。


亮「おぉー! 一瞬だ!」


あんな「さすが、みゆ」


父が感心していると、通路の奥から、再び気配が広がる。

ぷるん、ぷるぷる、ぷるぷるぷる。


亮「……ん?」


先ほどよりも多い。

さらに奥から、無数のスライムが湧いてくる。


みゆ「……増殖速度が異常。このままでは通路が埋まる」


あんな「終わりが見えない感じ?」


亮「よし、じゃあ倒すより、進む。走るぞー!」


あんな「ええっ、ガチのやつ!?」


みゆ「パパにしては珍しく、的を射た即決! ……来る!」


通路の奥から、青い波のようなスライムの群れがドッと押し寄せてきた。

家族は顔を見合わせ、すぐに走り出した。


亮「うおっ、速い! 逃げろ逃げろー!」


もっふる「ピィー!」


もっふるは先頭を飛び回り、道を示すように跳ねる。


亮「いいぞいいぞ! チームワーク抜群だ!」


あんな「ちょっと、多すぎだってば! 後ろ、すぐそこまで来てる!」


亮「右、右に避けろ! あんな、跳べ!」


あんな「無理ーーっ!」


あんなは叫びながらも、亮の指示に合わせて大きく跳躍した。

足元をスライムがヌルッと通り抜ける。


みゆ「……《ファイア》!」


みゆが走りながら杖を前方へ突き出し、魔法を放つ。


ドォンッ!


爆風でスライムが弾け、一瞬だけ道が開く。


亮「ナイスみゆ! もっふる、どっちだ!?」


もっふる「ピィィーーッ!」


もっふるは弾丸のようなスピードで空中を駆け、分岐を迷わず右へ。


亮「よし、もっふるについてけ! ダッシュだ、全力ダッシュ!」


あんな「はぁ、はぁ……パパ、指示だけは威勢がいいんだから!」


みゆ「……肺が、痛い」


ポヨン、ポヨン、ポヨン!

背後からは、無数のスライムが跳ねる不気味な音が、津波の轟音のように迫ってくる。


亮「止まるな! 階段はもうすぐだ! うわ、正面からも来た!?」


あんな「私が斬る――あ、ダメだった!」


亮「いいから体当たりで突き破れ! ……あいたっ、弾かれたぁ!」


物理無効の壁に跳ね返され、亮が派手に転がる。


あんな「パパ、何やってるの! ほら、立って!」


あんなが亮の腕を掴み、強引に引きずる。


みゆ「……道、開けます。《フレイム・サークル》(炎環)」


ズドォォォォンッ!!


広間の入口を塞いでいた群れが、みゆの魔法で一気に蒸発した。


亮「今だぁぁぁぁ! 滑り込めーーーっ!」


三人と一匹は、階段のある広間へ向かってダイブした。


バタンッ!


亮「よっしゃ、到着!」


広間に入った瞬間、スライムの気配はぴたりと止まった。


家族はその場に座り込み、息を整える。


あんな「走ったねー」


みゆ「でも楽しかった!」


亮「確かに! 運動にもなる!」


ふと見ると、もっふるは相変わらず元気いっぱいで、走り回っている。


あんな「もっふる、すごいね」


もっふる「ピィ♪」


その直後、広間の中央に光が集まり、宝箱が現れた。


亮「よーし……開けちゃいますかぁ!」


あんな「あれ?いつものは?」


みゆ「お疲れ気味?」


中から出てきたのは、透き通った瓶。


みゆ「魔力回復薬だね」


亮「……回復薬!?このダンジョン、俺らのこと心配してるのかな⁉」


あんな「だね。ダンジョンさん、分かってる!」


父は瓶を眺めながら、にっこり笑う。


亮「でも、体力も回復したいーー!」


家族の笑い声が広間に響く。


こうして――

物理不可という新しい仕掛けを楽しみながら第四階層を突破した神崎家。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)は、

ついにひと息つけるセーフティーゾーンへ。

そして、そこで待ち受けているのは――



激戦(?)を終えて辿り着いた、安らぎのセーフティゾーン!

他の冒険者たちから英雄扱いされる神崎家でしたが、そこに現れたのは……以前入口で絡んできたあの厄介なパーティ!?

パパの天然炸裂で火に油を注ぐ再会劇に、トラブルの予感が止まりません!

次回、第33話『え、パパが勇者!? セーフティゾーンで厄介な人たちに絡まれたー!?』

お楽しみに!


毎朝の更新にお付き合いいただきありがとうございます。

応援の★やブクマが、次話を書く元気になります!

もっふる「ピィー♪」


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