外伝 王都ガールズデイ――三人だけの、ちょっと特別な休日
依頼人と冒険者の声が入り混じるギルドは、今日も活気に満ちていた。
受付のリーナが、ふとあんなとみゆに声をかける。
リーナ「明日お休みなんだけど、よかったら王都、案内しようか」
あんな「え、いいの?」
みゆ「任務じゃなくて?」
リーナ「完全に私用です」
横から亮が元気よく乗ってくる。
亮「良いですねー王都観光!」
リーナ「えっと……」
あんな「パパはお留守番ね」
みゆ「決定!」
亮「えーー!」
冒険者たちが笑いながら茶化す。
「亮さん、振られたなー!」
「俺たちと観光するかー?」
ギルドは笑い声に包まれた。
翌日。
王都中央広場の噴水前で、三人は合流した。
リーナ「じゃ、行こっか」
あんな「うん!」
みゆ「よろしく」
通りに出ると、店の並ぶ景色にあんなの目が輝く。
あんな「わあ……お店いっぱい!」
リーナ「歩いてるだけで楽しいよね」
みゆ「品揃えもいいわ」
服屋、アクセサリー、雑貨、屋台。
三人は気になる店を見つけては立ち寄り、
あんなはワンピースを一着、みゆはアクセサリーを一つ選んだ。
串焼きの屋台では、三人同時にかぶりつく。
あんな「美味しい!」
みゆ「……これは当たり」
リーナ「甘いのもあるよ、食べる?」
あんな「食べたい!」
裏通りに入ると、表とは違う落ち着いた空気が流れていた。
風鈴の音、木の看板、雑貨屋の鈴の音。
あんなが手に取った置物を見て、三人同時に笑う。
あんな「もっふるに似てない?」
みゆ「……似てる」
リーナ「確かに」
あんなはそのチャームをそっと握りしめた。
あんな「今日の記念に、これ買ってもいい?」
みゆ「……合理的。形に残る」
リーナ「いいね。三人で色違いにしよっか」
三人は小さなチャームを選び、袋にしまった。
写真なんてない世界だけれど、
こうして残る小さな思い出が、胸の奥を温かくしていく。
そんな気持ちのまま、また歩き出す。
通りの甘い香りに誘われて、路地へと足が向いた。
温かい焼き菓子を頬張りながら、
あんながぽつりと言う。
あんな「こういうの、ずっとしたかった」
リーナ「普通の休日って感じだよね」
みゆ「うん」
さらに奥へ進むと、小さなカフェがあった。
静かな店内で、三人は温かいハーブティーを前にひと息つく。
あんな「今日さ……女の子してた気がする」
リーナ「……だね」
みゆ「冒険者じゃない日」
その言葉に、三人の間に柔らかい沈黙が落ちた。
リーナ「また休みの日に行こう」
あんな「うん」
みゆ「次は違う店」
夕暮れの風が頬を撫でる。
灯りがともり始めた中央通りで、三人は別れた。
あんな「ただいまー」
静かな部屋に、今日の余韻だけがふわりと残っていた。
こうして――
三人だけの王都の休日は、静かな余韻を残して終わった。
ただの“女の子”として過ごした一日。
その温かな記憶は、そっと胸の奥にしまわれていく。
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