第24話 え、パパが勇者!? ギルドで広がる“いつもの日常”
王都での生活にもすっかり慣れてきた神崎家ともっふる。
宿の朝食を終え、部屋に戻った瞬間――
もっふるが、なぜか亮の靴をくわえて逃げた。
亮「もっふるー、それ靴だぞー。……味しないぞー?」
あんな「もっふる、ダメだよ!パパの靴は食べ物じゃないから!」
みゆ「……行動理由は不明。解析不能」
もっふる「ピィィィー!!」
亮「靴って……もっふるの好物?」
あんな「えっ……さすがに違うと思うよ?」
そんなドタバタの、いつもの日常が戻ってきた。
それから数日――。
荷物運び、迷子猫の捜索、薬草採取などなど……。
軽い依頼をこなし、久しぶりに“普通の冒険者”として働けていた。
そして――
あんなとみゆは完全にギルドのアイドルになっていた。
男性冒険者たち「おはよう、あんなちゃん!」
「みゆちゃん、今日も来てくれたのか!」
「二人がいるとギルドが明るくなるなぁ!」
あんな「え、……そんなことないよ……!」
みゆ「……統計的に言って、好感度が上昇している」
もっふる「ピィー♪」
あんなとみゆは冒険者たちに囲まれながら笑っている。
その輪の少し外側では、もっふるが尻尾を振りながら撫でられていた。
冒険者たち「もっふるも元気だなぁ。よしよし!」
「いやぁ、あんなちゃんの笑顔は今日も癒やされるなぁ」
「みゆちゃんのツッコミも好きなんだよな。あの冷静さがたまらん」
みゆ「……褒め言葉の過剰供給。処理が追いつかない」
冒険者たち「そこがいい!!」
もっふる「ピィ♪」
リーナ「ふふっ。本当に人気者ですね。
亮さん、娘さんたちを連れてくるだけでギルドの雰囲気が良くなるんですよ」
亮「そうなんですかー、美人姉妹ですからねー♪」
リーナ「相変わらずですね」
亮のいつもの調子に、近くの冒険者がすかさず反応した。
冒険者「いやいや、亮さん!娘さんたちの可愛さはギルドの宝ですよ!」
冒険者たち「そうだそうだ!守るべき存在だ!」
亮「まあ、俺の教育の賜物だな!」
冒険者一同「そうじゃねぇだろー!」
そんな賑やかな空気の中、
あんな「パパー今日もそろそろ薬草採取行こー!」
みゆ「時間ですね」
亮「よっしゃ!じゃ、みんな行ってくるよー」
神崎家の賑やかな声が、王都の空に軽やかに響く。
王都の空は、今日もどこか優しかった。
――そして、その空のさらに彼方。
女神は、穏やかな微笑みを浮かべていた。
……あの家族は、本当に不思議ですね。
苦難の中でも互いを想い合い、必ず笑顔へ戻っていく。
山岳地帯での危機。
父の“説明できない力”。
娘たちの絆。
小さな聖獣の支え。
そのすべてが、ひとつの光となって世界に広がっていく。
力とは、本来こうあるべきなのかもしれませんね。
守りたいという想いが、
誰かを救い、また誰かを癒す……。
彼らの歩みは、決して大げさな英雄譚ではない。
けれど、確かに世界を温めていく。
ふふ……次はどんな日々を紡ぐのでしょう。
あの“勇者の家族”は、まだまだ私の想像を超えてくれそうです。
風がそっと揺れ、光がきらめく。
その微笑みは、どこまでも優しかった。
こうして――
神崎家ともっふるの、のんびりとした王都での日常は今日も続いていく。
平和で、ちょっと騒がしくて、どこか温かい。
ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)は、
穏やかな日常の中に、またひとつ新しい思い出を刻んだ。
第二章・王都編、ここまでお読みいただきありがとうございました!
山での騒動を乗り越え、ようやく神崎家にも“いつもの日常”が戻ってきました。
次回からは、同じ王都を舞台に、
神崎家ともっふるの ゆるっとドタバタな日常(?) が始まります。
引き続き、彼らの異世界スローライフを見守っていただけたら嬉しいです。
もし神崎家ともっふるを気に入っていただけましたら、
感想やブックマークで応援してもらえると、パパ(亮)が調子に乗ります。
……ただし、娘たちがちゃんと止めてくれるので安心です。




