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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第二章:王都編 ~平穏を求めたはずが、なぜか騒動の中心に!?~

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第18話 え、パパが勇者!? 初依頼でまさかの救出劇ー!?

王都ギルドでの緊急査定を終えた神崎家は、そのまま受付へと向かった。

朝から人の出入りが絶えないギルド内は、依頼人と冒険者の声が入り混じり、独特の活気に満ちている。

その中で、昨日も対応してくれた受付嬢のリーナが、変わらぬ明るい笑顔で対応してくれた。


リーナ「神崎さん、おはようございます!今日は依頼の受注ですね?」


亮「うん! よろしくね、リーナさん!」


あんな「昨日はありがとうございました」


みゆ「初依頼、お願いします」


もっふる「ピィ♪」


リーナは一度うなずくと、仕事用の落ち着いた表情になり、基本ルールをあらためて説明し始める。


リーナ「初心者の方は全員Fランクからスタートです。受けられる依頼は、一つ上のEランクまで。依頼を10回連続で達成すればランク昇格。Cランク以上になると、昇格試験があります。あと……1ヶ月依頼ゼロだと、ギルドカードは無効になります」


亮「ひえぇ……期限付きなんだね……」


あんな「当たり前でしょ」


みゆ「普通は、そんなにサボらないわ」


もっふる「ピィ!」


リーナ「依頼は、あちらの掲示板に貼ってあります。内容を見て、好きなものを選んでくださいね」


亮「分かりました、ありがとうございます」


三人は掲示板の前へ向かった。

木製の掲示板には、薬草採集、荷物運び、街道の見回りなど、大小さまざまな依頼書がびっしりと貼られている。


亮「よし、これにしよう! 薬草採り!」


あんな「初めてだし、無難ね」


みゆ「パパにしては、無難なのを選んだね」


亮「だろー? 異世界ものの定番だし!一度はやってみたかったんだよ、薬草採取!」


決まった依頼書を手に、再びカウンターへ戻る。


亮「これ、お願いします」


リーナ「薬草採集ですね。ここに書いてある数は最低限ですので、それ以上取れた分も買い取ります。安心してください」


亮「了解です。任せておいてください♪」


あんな「なんか嫌な予感しかしないんだけど……」


みゆ「フラグがたったよね」


もっふる「ピィー」


王都より少し離れた草原。

そこで、みゆは足を止め、静かに手をかざした。


みゆ「広域スキャン……薬草ポイント、三十七」


亮「え、何それ?天才すぎん!?」


もっふる「ピィ!」


薬草採集は驚くほど順調だった――その時。


「きゃああああぁぁっ!!」


鋭い悲鳴が、響いた。


あんな「パパ! 右奥に小型魔物!」


みゆ「七体のウルフ……子どもが囲まれてる!」


亮「行くぞ!!」


もっふる「ピィッ!」


亮は迷いなく駆け出し、魔物の間へ飛び込む。

子どもを抱き寄せ、そのまま地面を転がった。


亮「もう大丈夫だよ!」


子ども「う、うん……!」


背後から迫る魔物の群れ。


その時、みゆの手が淡く光った。


みゆ「《サイレント・バースト(無音衝撃)》」


爆音なき衝撃波が魔物たちを吹き飛ばし、数体が地面に転がった。

体勢を崩した残りの魔物へ、あんなが迷いなく踏み込んだ。

流れるような剣撃が閃き、魔物を一体残らず斬り伏せた。


もっふる「ピィ!」


亮「ふう……間に合った……」


子どもを下ろし、ほっと息をついたところで、亮は改めて問いかける。


亮「俺は亮。君の名前は?」


子ども「…ティオ」


亮「ティオ君か、良い名前だ。……どうして、こんなところに一人で?」


ティオは視線を落とし、小さな袋をぎゅっと握りしめた。


ティオ「……お母さんが、病気で。薬草が必要で……僕、探しに来たの」


ティオは唇を噛みしめ、必死に涙をこらえていた。


あんな「危なすぎるよ……」


みゆ「この薬草……回復系の薬草!」


亮「じゃあさ、これ。分けてあげる!」


亮は採集した薬草の中から、必要なものを数本選び、ティオに差し出した。


ティオ「いいの……!?」


亮「もちろん! 困ってる人は助けないとね!」


あんな「パパらしいね」


みゆ「方向性は、間違ってないわ」


もっふる「ピィ〜♫」


亮「よし、じゃあ家まで送ろう!」


ティオの家は王都の外れにあった。

質素な部屋の奥、ベッドには顔色の悪い母親が横になっている。


母親「本当に……本当にありがとうございます……」


亮「気にしないでください!きっと、すぐ元気になりますよ」


あんな&みゆ「お大事にしてください」


その後、神崎家はギルドへ行き、採集した薬草と魔物の魔石を提出した。

受付のリーナは、それを見て思わず目を見開く。


リーナ「えっ……ウルフの魔石!? 薬草採集中、ですよね!?」


周囲の冒険者たち「また何かやらかしたのか……?」「Fランク冒険者が、初日からウルフの群れを……?」


リーナ「あ、いえ……亮さんなら……まぁ、そうですね」


冒険者たち「あぁ……亮さんなら……」


あんな「納得されてる……いや、なんで!?」


みゆ「パパの扱い、完全に“災害枠”ね」


亮「どういうこと!?」


夕方、宿屋《白風亭》では、温かい料理が次々と運ばれてきた。


亮「いや〜、今日もいいことしたなぁ……!」


あんな「結果的には、ね」


みゆ「まぁ、子どもが無事なら良かったわ」


もっふる「ピィ♪」


こうして――

無事に?初依頼をクリアしたFランク冒険者神崎家!

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)は、初依頼からすでに、波乱と優しさに満ちていた。


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