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パパ、またやらかしてる! 〜50歳天然パパ、娘2人ともっふるで挑む最強Fランク家族の無自覚無双スローライフ〜  作者: Kou
第一章:召喚編~家族も巻き込まれて、どうなるの!?~

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第10話 え、パパが勇者!? 森ごと浄化しちゃったー!?

――森はしんと静まり、咆哮の余韻は消えた。耳に届くのは風の音だけだった。

しかし空気の重さはまだ残り、森の気配はどこか淀んでいた。


あんな「……終わったはずなのに、森がまだ息苦しい」


みゆ「ゴブリンキングの魔力反応は消えた。でも残滓ざんしが森全体に染み込んでる。浄化が必要ね」


あんな「……できるの、みゆ?」


みゆ「試してみる」


みゆは杖を構え、静かに呟いた。


みゆ「――《ピュリフィケーション(清浄なる光)》」


白い光が森全体に広がり、腐食した木々がたちまち息を吹き返す。

漂っていた瘴気が霧のように消え、透明な風が木々を揺らした。


あんな「……綺麗。まるで森が目を覚ましたみたい」


亮は剣を地面に突き立て、深呼吸しながら笑みを浮かべる。


亮「おおっ、空気がうまい! まるで新米の炊きたての――」


みゆ「それは関係ない」


亮「え、でもなんか“炊きたての香り”って感じしない?」


あんな「パパ、それはただの“新鮮な空気”だから」


──こうして、森の脅威は完全に消えた。



村に戻る頃には、夕焼けが空を茜色に染めていた。


リーネ村の入り口では、村人たちが心配そうに集まっていた。


村長「おおっ! みんな無事か! よくぞ戻った!」


子ども「すごい! 勇者さまだ!」


亮「いやいや、勇者というか、えーと……“臨時パパ代表”?」


あんな「それ余計にわかりにくい」


みゆが淡々と報告を済ませると、村中がどっと歓声に包まれた。


村長「森が浄化された……! これでまた、木の実も採れる! 本当にありがとう!」


亮「いやぁ、助け合いですよ、助け合い。持ちつ持たれつ、炊きつ炊かれつってやつです」


みゆ「最後の一言、意味不明」


村人たちは焚き火を囲み、急ごしらえの宴が始まった。



夜。


星明かりの下、笑い声と楽器の音が響く。

香ばしい焼き肉、焼きたてのパン、スープの香りが広場を満たしていた。


村人「さあ、勇者さま、どうぞ! 森で採れたばかりのキノコです!」


亮「おおっ、これはうまい……! ふっくらしてて、まるで……白飯のおかずにぴったりな味だ……!」


あんな「パパ、だから米はまだないって」


亮「じゃあ……パンで代用だ!」


パンを豪快にかじる亮に、村人たちがどっと笑った。

焚き火の炎が、神崎家の顔を温かく照らす。


みゆ「……こうして、村もまた元通りね」


あんな「うん。パパも、ちゃんと勇者っぽかったし」


亮「お、珍しく褒められた!」


みゆ「“っぽい”だけよ」


亮はパンを片手に、満天の星を見上げた。


亮「……でも、いいな。こういう夜。家族と、笑って、食べて……」


あんな「うん。なんか、少しだけ“異世界”ってこと忘れそう」


みゆ「忘れないで。私たち、まだ帰り方探してるんだから」


亮「えっ、スローライフ満喫してる場合じゃなかった!?」


あんな「最初からそうだよ!」


みゆ「今さら気づくとか、パパらしいわね……」


みゆ「そもそも“スローライフ”な日、今まで一日でもあった?」


亮「うっ……た、たぶん……朝寝坊した日とか?」


あんな「それ、ただのサボり」


みゆ「データ的には“スローライフ未達成”ね」


亮「判定すんな!」


…(少し間を置いて)


亮「いやぁ……スローライフって、油断すると自然に始まるもんなんだよ」


あんな「開き直らないで!」


みゆ「研究対象としては興味深いけどね……“天然スローライフ発生現象”」


亮「今度は名前つけるな!」


その瞬間、家族も村人も一斉に吹き出した。

焚き火のまわりに、あたたかい笑い声が広がっていく。

亮は肩をすくめながら笑った。


亮「今は、これでいい。家族と一緒に生きてるってだけで、ごちそうだ」


こうして――

“咆哮する森の王”を退け、リーネ村に再び穏やかな風が吹いた。

ツッコミどころ満載な、家族の異世界スローライフ(?)は、まだまだ続く――?


第11話 え、パパが勇者!? 異世界で迎える、穏やかな一日々


亮「穏やかが一番だねー♪」

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