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トレイン&スポーツラブ~山口で出会った二人のラブストーリー  作者: リンダ
ドタバタラブコメディー開幕

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宇都宮での全国大会が終わって

 やっと表彰式も終わって、みんな部屋に戻っていった。宿舎の廊下は、金賞と審査員特別賞を取った興奮とホッとした感じでいっぱいやった。


「やっと終わったな〜!金賞に特別賞とか、マジ信じられへんわ!」

 温也がにっこり笑って言うた。


「ほんまじゃね!去年の悔しさがぜーんぶ吹っ飛んだわ!」

 郷子もめっちゃ嬉しそうに言うた。


「みんな、よー頑張ったねえ。ここまでこれて、めっちゃすごいことよ!」

 文子がにこにこしながら声をかけた。


 室田美津子は壁にもたれて、ふにゃ〜っと言うた。

「もう力抜けたけど、ホンマに最高の結果じゃったねぇ〜。」


 島田海斗もニコニコで、

「全国で金賞もらうとか、俺らほんまイケとるわ!」


 みんなの顔は緊張が溶けて、キラキラ輝いていた。全国でもほんの一握りしか立てない大きな舞台。毎日のしんどい練習も全部意味あったんだと思う部員たち。


「こんだけ頑張って、ほんま報われてよかったわ〜。」

 温也がポツリと言うたら、みんなも「うん!」とうなずいた。




 上山先生が宿舎のロビーに現れて、みんなを集めた。


「今日はみんな、本当におめでとう。最高のルパン三世だったよ。みんなが一生懸命頑張ったけぇ、ここまで来れて、ええ結果につながったんよ。今日は疲れとるじゃろうけぇ、はよ寝てしっかり疲れを取ってね。明日はちょっと宇都宮の街を見て回って、13時過ぎの新幹線で東京に向かうけぇ。本当にお疲れさま。」


 そう言うて、上山先生はみんなの頑張りをたたえ、静かに部屋へ戻っていった。


 すると、恋や夏海、ながちゃん、たかやんが郷子と温也の前に出てきた。


「先輩、ほんまにありがとうございました!僕たちをここまで連れてきてくれて、感謝してます。先輩たちがおらんかったら、ここまで絶対これんかったと思います」


「わたしたちも、毎日の練習で先輩の背中を見て頑張れた。いろいろ教えてくれてありがとうございました!」


 そう声をそろえて感謝の気持ちを伝える後輩たちに、


 郷子がにこっと笑いながら答えた。

「なに言よるんよ。みんなが一生懸命頑張ったけぇ、ここまで来れたんよ。ながちゃんやたかやんも、ほんまによう頑張っとったわ。」


 温也も力強く言うた。

「せやな。みんながおらんかったら、ここまでこれんかった。みんなの頑張りがあったけんこそや。」


 そこに小夜子が優しく加わった。

「一年生も、二年生も、三年生の先輩たちに負けんように頑張っとった。みんなのおかげで、ほんまにええチームになったよね。」


 文子も穏やかに言った。

「みんなが支え合ってきたから、こんな素敵な結果が出せたんよ。これからも一緒に頑張ろうね。」


 三年生たちは嬉しそうに微笑みながら、後輩たちの言葉に胸を熱くした。






「みなさん、それじゃあ、お風呂に入りに行きましょうか!」と声が上がり、みんな部屋に戻って着替えを持って大浴場へ向かった。女子チームはわいわいがやがや、浴衣を手に賑やかに歩いていく。


 ながちゃんが郷子先輩に尋ねた。

「郷子先輩、部長としてやっぱり緊張されましたか?」


 郷子は笑みを浮かべて答えた。

「緊張というより、今までの練習の成果が出せるようにってことばっかり考えよったかなぁ。」


「へぇ、やっぱり郷子先輩も心の中で、温也先輩が言いよった『あんれまんまぁ』って思われてましたか?」


「まぁあれは温也の専売特許みたいなもんじゃけぇね。でも、緊張をほぐすにはええ言葉ていうかおまじないじゃと思うよ。」


 恋が口をはさんだ。

「私、あの言葉を教えていただいて、すごく緊張が抜けた感じがしました。」


「私もです。音を間違えたらどうしようとか思っとったけど、あれで緊張がほぐれましたもん。万能ですね、『あんれまんまぁ』って言葉は。」


 夏海も笑顔で答えた。


 そのあと、ながちゃんがふと尋ねた。

「文子先輩と小夜子先輩、中学を卒業されたら高校はどちらに進まれるんですか?」


 文子が少し照れながら話した。

「私は山口西高校。体育コースがあるんよ。私の好きな先輩が通っとってね、この前、『俺と付き合ってほしい』って言われたんよ。」


「えー、文子おめでとうじゃね。文子もどうしようか悩んでたもんね。」


「ちょっと、郷子、変なこと言わんでよ~、恥ずかしいから!」


「まぁまぁ、文子先輩、おめでとうございます!」


 みんなから祝福の声が飛んだ。


 一方、小夜子は看護師になる夢を持ち、看護学部のある私立村中高校に進学予定。


 遥香が笑顔で言った。

「小夜子先輩、私が病気やけがをしたときはよろしくお願いします!」


 小夜子はすかさずツッコミ。

「その前に病気や怪我をしないように気をつけんさいよ。」


「小夜子先輩でしたら安心して入院できますね。」


「もう、何言言いよるんかね!」


 笑い声をあげながら、女子たちは大浴場へと向かっていった。





 湯船につかると、みんな「ふーっ」と声をあげて、一気に疲れが抜けるような感じがした。


「やっぱ本番終わったあとのお風呂は最高よねぇ。宇都宮のお土産いうたら、餃子せんべいかな?駅の売店で売っとったよ。」


「餃子せんべい?それ、餃子みたいなせんべいなん?」

 夏海が首をかしげて聞く。


「そうそう、味は餃子なんかせんべいなんか、どっちなん?」

 恋がツッコミを入れて笑いを誘う。


「どっちもじゃねぇ?餃子の味のせんべいじゃけぇ、間違いなく美味しいんよ!」

 郷子が自信満々に答えた。


「今度栃木来たら日光にも行きたいね。東照宮とか華厳の滝とか、中禅寺湖も見てみたいなぁ。」

 遥香が目を輝かせて言った。


「秋の紅葉シーズンはきっと人だらけで、歩くんが大変じゃろうねぇ。」

 ながちゃんが苦笑い。


「来年の全国大会はどこじゃったっけ?」

 夏海が話題を変えた。


「確か札幌よ。味噌ラーメン食べ放題ツアーじゃな!」

 郷子が盛り上がる。


「郷子先輩、やっぱり食べるんが楽しみなん?」

 恋がニヤリ。


「そりゃ青春はおなかがすくけぇ~。練習でいっぱいエネルギー使っとるけぇ。」

 郷子が笑いながら返す。


「ほんなら、来年の全国大会はラーメンのために頑張るしかないね!」

 夏海が笑顔で言う。


「味噌ラーメンの歌でも作ろうかね。“すすれすすれ味噌ラーメン♪”って!」

 恋がふざけて歌いだす。


「演奏会ちゃうで、それはラーメン屋さんのテーマソングやん!」

 みんな大笑い。


「ほんま、笑いすぎてまた明日からの練習がんばれそう!」

 ながちゃんが笑顔で締めくくった。


 みんな笑い声をあげながら、楽しいお風呂の時間を過ごした



「そういえば、来年の札幌、雪とか大丈夫なんかな?」

 遥香がちょっと心配そうに言った。


「雪かあ…寒そうじゃけど、その分ラーメンがうまそうじゃね!」

 郷子がニコニコ。


「寒いと体があったまるもん食べとうなるよねぇ。あったかいお風呂とラーメンは最強コンビじゃな!」

 ながちゃんが笑う。


「そうそう。あ、でも雪道で転ばんように気をつけんといけんよ。去年、転んで顔真っ青になったやつがおったんじゃけぇ。」

 夏海が身振り手振りで話す。


「誰それ?まさか恋ちゃん?」

 みんながいっせいに聞くと、


「んなわけあるかーい!」

 恋が慌てて否定して、みんな大爆笑。


「まあ、私たちみんな運動神経いいけぇ、雪も平気じゃろ?」

 遥香が自信満々に言う。


「ほんまかいな?去年の転倒伝説、まだ語り草になっとるけぇな。」

 ながちゃんが茶化す。


「次は誰が伝説作るんかなー?」

 夏海がわくわくした顔で言った。


「やめてー!それだけは避けたい!」

 恋が顔を赤らめながら必死に拒否。


「そんなん言いよったら、結局みんな一緒に笑いよるけぇ、ええ思い出になるんよね。」

 郷子が優しくまとめた。


「そうじゃね。笑いと一緒に頑張ったからこそ、ここまで来れたんよ。」

 ながちゃんも頷いた。


「さあ、明日もたくさん遊んで、いい思い出作ろうね!」

 遥香が元気よく言った。


 みんな笑顔でうなずきながら、ゆったりした湯船の中で楽しい時間を過ごした。




 一方、男子グループの温也、海斗、悠希、たかやんは一緒にお風呂に向かいながら、軽口をたたき合っていた。


 たかやんが言うた。

「温也先輩、あの『あんれまんまぁ』って言葉、マジで神ですよ!あれでガッチガチの緊張がスルッと抜けましたわ。」


 温也がニヤリ。

「せやろ?あれ言うたら、お前の肩の力、どんだけ入っとったんかバレるで。まるでカチカチのカチカチ山や。」


 海斗が突っ込む。

「先輩、それ動物園の話とちゃいますよ!カチカチ山は狸が主役や!」


 悠希も笑いながら。

「そういや、おれ、緊張で顔真っ赤になってたんですよ。まるでカニみたいに。」


 たかやんが合いの手を入れる。

「それで隣のやつが『おい、海鮮バーベキューの時間やで!』って言いよったんですよ!」


 みんな一斉に大笑い。


 温也がさらにボケる。

「しゃあないなぁ。そんなお前らも、これからは舞台でカニじゃなくて、カッコええヤツにならんとな。」


 海斗がキリッと。

「はい、先輩!カニからシャチに進化します!」


 悠希がボソッと。

「シャチは泳ぐのは速いけど、緊張の波はどうやって乗り越えるんやろな…。」


 たかやんがドヤ顔で。

「そりゃあ、俺の必殺技『深呼吸でぷはーっ』や!」


 みんなが「おおっ!」と盛り上がる。


 温也が締めに。

「そうや、毎日ぷはーっとやって、舞台で思いっきり暴れろ!ほな、今夜はええ風呂入って明日に備えろや!」


 みんな笑顔でうなずきながら、お風呂に向かっていった。


 しばらく湯船につかって、男子たちはすっかりリラックスモードに入っていた。


「いやあ、やっぱり温泉は最高やな!」と温也が伸びをする。


「まだまだ入れるで!俺はもう水風呂が恋しいくらいや!」と海斗が笑う。


「どこがやねん!お前、もう顔真っ赤やぞ!」と悠希がツッコミ。


 たかやんも鏡を見ると、顔が真っ赤でまるでゆでだこのようだった。


「おいおい、これ、ほんまにやばいで。完全にゆでだこ状態や!」と温也。


「もう誰か冷たい水かけてくれ!」とたかやんが叫ぶ。


「そんなこと言いよったら、もう出られんようになるぞ。のぼせて倒れるで!」と悠希。


「でも、気持ちよすぎて動けんわ。まるで風呂の王様や!」と海斗。


「風呂の王様って、ただののぼせたおっさんやん!」と温也が大爆笑。


「しゃあない、みんなで一緒に水かぶって、ゆでだこから復活せんとな!」とたかやん。


 みんなで必死に水をかけ合い、笑いながらゆでだこ状態からなんとか復活した。


「次からは長湯禁止やな!」と悠希が締めて、男子たちは大笑いしながら風呂から上がった。



 男子チームがようやく風呂からあがると、廊下で女子チームとばったり遭遇した。


「わっ!なにあの顔、みんな真っ赤っかじゃん!」

 恋が目を丸くして叫んだ。


「まるでゆでだこじゃん!海鮮バーベキューの準備完了みたいな!」

 夏海が大笑いしながら言う。


「先輩たち、のぼせてたんですか?顔が真っ赤で火がついとるみたいですよ!」

 ながちゃんが冷静にツッコむ。


「もう、男子は長湯しすぎて、完全に茹で上がっとったんよ!」

 郷子も苦笑い。


「そりゃあの熱さじゃ、ゆっくりしすぎたらそげなるわな!」

 小夜子も納得の表情。


「はぁ~、おかげで私らの方が元気じゃったりしてねぇ。」

 遥香がにやり。


 男子たちは赤面しながらも苦笑い。

「いやー、女子のみんなには見られたくなかったわ…」と温也。


「次からは俺らも湯加減考えて入るわ。」

 海斗が反省した様子。


「おっと、またゆでだこにならんように気をつけや!」と恋が軽くからかい、男子たちも笑い返した。


 こうして男女が笑い合いながら、和やかな雰囲気が広がった。



 それぞれの部屋に戻り、やがて夕食の時間となった。地元・宇都宮の郷土料理が並ぶ食卓に、おなかを空かせた吹奏楽部員たちは期待のまなざしを向ける。


「わあ、これが宇都宮の餃子かあ!皮がパリッとしてて、すっごく美味しい!」

 ながちゃんがひと口食べて笑顔を見せる。


「これ、味噌おでんもあるよ。味がしっかり染みとって、体に染みるわぁ。」

 郷子が嬉しそうに箸を進める。


「俺、餃子も好きやけど、地元の野菜を使った煮物がめっちゃ気に入ったわ!」

 温也も箸を止めずに話す。


「どれも美味しいけぇ、みんなお腹ぺこぺこだったから、一気に食べよるねぇ。」

 恋が笑いながら言う。


「せっかくの全国大会、こういう地元の味も楽しめて最高やな!」

 海斗がにこやかに話す。


 みんなおしゃべりしながら、地元の味に舌鼓を打ち、疲れた体をしっかりと満たしていった。



 夕食を済ませてちょっと落ち着いた頃、温也と郷子はホテルのロビーで美香に連絡した。


「おーい、美香!ちょっとまだ時間あるけぇ、話せる?」

 温也が大阪弁で送る。


 すぐに美香から返事が返ってきた。

「はーい、喜んどーよ!」(博多弁・フランク)


「ホテルもすぐ近いけぇ、近くの喫茶店で美味しいスイーツでも食べに行こや。」

 郷子が自然な口調で誘う。


「うん、うん、めっちゃ楽しみ~!」(博多弁・フランク)


 三人は喫茶店で合流した。


 温也が言う。

「今日の全国大会、ホンマに疲れたやろ?でも、あの演奏はまるで“音の嵐やったな!”思わん?」(大阪弁)


 美香がツッコむ。

「なんば言いよっと?嵐は嵐やけど、ジャニーズの嵐ちゃうばい!迫力すごかったよね!」(博多弁・フランク)


 郷子がニヤリと笑いながら。

「ほんま、温也の“あんれまんまぁ”は呪文みたいやったな。みんな緊張がふっとんだよ。」


 温也が照れて。

「呪文言うなや!魔法使いか俺は!」(大阪弁)


 美香がからかう。

「先輩が魔法使いやったら、練習中に“間違い消えろー”って唱えてほしかったばい。」


 郷子が笑って。

「唱えたら逆に“音外れろー”っちゅう悪魔の呪文になりよるけどな。」


 三人で大爆笑。


 温也が言う。

「それはあかんな。次は俺、スイーツパワーで勝負や!」


 美香が笑いながら。

「先輩、もうスイーツに負けとるかもしれんばい。」


 郷子が手を叩いて。

「じゃあ、今度は“あんれまんまぁスイーツバージョン”考えんといけんね!」


 三人は笑い合いながら、美味しいスイーツを頬張った。



 スイーツを食べながら、ふと温也が静かに口を開いた。


「なあ、美香……お前がこれまでどげん辛いことがあったか、俺も郷子も知っとるけぇな、今日ここにおるお前がほんまに誇らしいわ。」


 美香は少し目を伏せながら、小さく頷いた。


「そうやね……親からのこと、もう全部忘れよう思いよった。あの時、自分でも死のうと思いよったけど、助けてくれた人がいて、それでなんとかやり直せとるっちゃ。」


 郷子が優しく語りかける。


「美香、あんたがそんなに追い詰められとったなんて、知らんかったけど、よう乗り越えたよ。あんたの強さには心から感動する。」


 温也も言葉を続けた。


「普通やったら、そこで諦めても不思議じゃない。それでも、お前は自分の夢に向かって歩きよる。ほんまにすごいことやと思うで。」


 美香の目にうっすら涙が光る。


「ありがとう……二人のおかげで、私、まだ頑張れる。ここまで来れたんは、みんなが支えてくれたけんやけん。」


 郷子が力強く言った。


「これからも一緒に歩んでいこうや。美香の夢、ぜったい叶えたいけん。」


 温也もにっこり笑って。


「せやな。俺らみんなで支え合うんや。これからもずっとな!」


 三人は静かにグラスを合わせ、過去の痛みを乗り越えた絆を確かめ合った。




 三人はしばらく静かにグラスを合わせ、互いの気持ちを確かめ合った。


「美香、これからもお互い頑張って、もっともっとええ演奏しような。」

 郷子が力強く言った。


「せやな。全国の舞台はまだまだ先にある。これからが本番や!」

 温也も笑顔で応える。


 美香も笑顔で頷いた。

「うん。これからもずっと一緒に歩んでいこう。みんなのおかげで、私、絶対あきらめんけん。」


 三人は立ち上がり、店を出た。

 外の夜風が心地よく、静かな街灯の灯りが二人の影を揺らす。


「明日も一緒に東京に向かおうな。」

 温也が言う。


「うん、楽しみばい。」

 美香が答える。


「じゃあ、また明日な!」

 郷子も元気に笑った。


 それぞれの宿舎へ帰りながら、三人の心には明るい未来への希望が満ちていた。



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