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本当にそれ、ダンジョンですか?  作者: ポリエステル100%
中級冒険者の章

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第83話 ガチャやるよ!


「クソ雑魚ユウタ、ただいま戻りましたー!」


 ギルドにボクの声が響き渡った。ギルマスはギョっとした顔をしており、夏子さんはあらあらという困った顔をしている。どうやら恵美さんはお留守なようです。


「おいおいユウタ、遂に頭までやられちまったのか……? それともダンジョンでボコボコにされたか? 吸血姫の城はマジでホラーだからな、お前も血を抜かれたんだろ」


「失礼ですね。ボクは自分のダメダメなところを自覚したのです。己を知り、弱点を知れば百戦危うからずでしたっけ? まあそんな感じですよ」


「お、おう……?」


 ギルマスからコイツ何言ってんだって感じの視線を感じるけど放置です。


 ルナ様に全てをさらけ出した濃密な30分は感動的な体験でした。綺麗なお姉さんに自分の弱点を伝え、どうやったら強くなれるのかを相談したのです。イメージとしては大人のお風呂屋さんで初めて会ったお姉さんに『ボク、この先っぽが弱点なんですぅ』って相談したようなものですよ。相手は百戦錬磨のプロ、まずは現状を知る事から始めたのでした。まあその結果、クソ雑魚ユウタの名に恥じぬクソ雑魚っぷりを披露してしまったけど、あれが正解だと思う。ルナ様が『そういう時は尻に力を入れなさい』とか『相手の気を逸らすようにユウタも責めるのよ。ほら、胸を触らせてあげるわ』って感じの濃密エチエチレッスンだったのです。アレは癖になりそうだ。


 たぶん愛棒さんのレベルが5くらい上がっていると思います。次も頑張ろうぜ、愛棒!


「ユウタ君、本当に大丈夫? 今日は赤いゲートだったんでしょう? 痛い事されなかった?」


 ギルマスと違って夏子さんは心配そうに駆け寄り、ボクの体をペタペタと触って確認してくれます。夏子さんには母性を感じる事がある。キュン。


「今日はスペースコロニーでしたけど、全然大丈夫でした。宇宙空間かと思ったら普通の平和なところでしたね。ピクニックして時間切れまでリラックス出来ましたよ」


 嘘は言ってません。ルナ様とのエチエチ授業は内緒です。いいですね?


「あら、そうなのね~。スペースコロニーはアンドロイドの生活圏に侵入しなければ比較的安全だから良かったわね~」


「そういう情報は先に欲しかったんですけど……」


「うふふ、ネタバレ禁止よ~」


「ぐぬぬ……」


 確かにネタバレ禁止というのは一理あります。


 それにしてもアンドロイドという種族特性は凄いの一言だった。ルナ様の装備するシルク素材のロンググローブがヌルヌルになって愛棒さんをヨシヨシしたり、超高速でスリスリされたり、もう凄いのです。人間じゃ絶対に味わえない近未来の技術を味わってしまったのだ。七海さんやビアンカちゃんとは全く別種の恐ろしいナニカを感じてしまった。ボクが前のお家で使っていた愛棒のトレーニンググッズ『プニ穴ミラクルDX』が電動になったような凄さです。アレはやばいです。


 それだけ聞くと七海さんの必殺技『お仕置きガーゼ』と同じと思うかもしれない。だけどルナ様はボクの全てをモニタリングしているかのような絶妙な動きで快感に導いてくれたのだ。


 実はボク、七海さんとお仕置きガーゼの練習をした事があるのです。





――そう、あれは今年初めての雪を観測した日の夜の事だった。



 雪が舞い散る夜道を七海さんと手を繋いで歩いていく。寒い冬の夜でも、恋人と歩くとどうしてこんなにも心が暖かくなるのだろうか。


『ユウ君~、寒くな~い? うふふ、私はユウ君が居るから寒くないよ~』


『えへへ。ボクも七海さんと一緒だと全然寒くないですー』


 手袋越しだけど七海さんの手の温もりを感じる。ギュッと握るとギュッと握り返してくれる、そんな甘い空間を作り出すボク達の周りに降る雪は瞬時に溶けてしまうような気がした。


 夕食は二人でお鍋を作り、一緒に食べ、一緒にお風呂へ入る。ずっと夢見て来たような甘い生活に幸せを噛みしめていた。そして、その日も恋人同士の愛の営みが始まる……はずだった。


 お風呂から出てしばらくした後、一人ベッドで恋人が来るのを待っていた。今日は新しいエッチ試してみようと誘われたのだ。ボクの必殺技である種付けプレスを活かすなら寝バックだな……そう思った時である。


 ボクの部屋のドアが開き、スケスケランジェリー姿の七海さんが本を持って入って来たのだ。それを見て察した。きっとエッチな本に書いてあるようなプレイ、つまりセクハラ系だなと。


『ユウ君、これやってみたいな~』


『うへへ。どんなプレイだってボクにお任せですよ。なになに、月刊めちゃシコ特別号! 敏感な男の子を強くするエチエチトレーニング。ガーゼを使って強くなろう♡ですか……うぇっ!?』


 表紙を見ると女の子のようなショタっ子がエチエチお姉さんの手でトロトロに蕩ける危険な絵だった。これはドSなボクとは正反対なドM御用達な内容ですよ!?


『あのあのっ、これって七海さんの言っていたお仕置きガーゼじゃ……?』


『全然違うよ~? これはガーゼとローションを使ったトレーニングだよ。ほら、ココ見てよ。ユウ君みたいな可愛い子がこ~んなにだらしない顔になっちゃってるんだよ。こんなに気持ち良いならご褒美じゃないかな?』


『ご、ゴクリ……』


 愛棒の弱点である先っぽをヨシヨシされる女の子のようなショタっ子が頬を赤らめ、涎を垂らしながらピュッピュしていた。それもすっごく気持ち良さそうに。この絵師さん何て名前ですか?


 それを見た瞬間、愛棒がビクンと震えた。まるで『トレーニングして強くなりたいんじゃー!!』という愛棒の叫び声が聞こえたような気がしたのだ。七海さんとエッチな本をイチャイチャしながら見ていると、次第に『このプレイもいいかも』と思い始めた。


『分かりました! その、初めてだから優しくして下さいね……?』


『もちろんだよ。この子と同じくらい気持ち良くしてあげるね♡』


 そしてボクはトロトロにされてしまった。魂が抜けるような快楽は凄かった。途中で七海さんのスイッチが入って興奮しまくって止めてくれなかったのは計算外だったけど……もうあれはお仕置きガーゼと言っても過言では無かった。でも貴重な体験でした。


 最後に『そう言えば中級冒険者になったユウ君は、赤いゲートでどこに行ったのかな~? もしかしてサキュバスの館に行ったりして……?』って聞かれたので笑顔で誤魔化したら何故か手の動きが早くなったのだ。解せぬ……。






 あれと比べてもルナ様のテクニックは相当なものだった。まだ見ぬルナ様の人口ダンジョンを愛棒さんが探索したらと思うと武者震いしてしまう。次も特訓頑張ろうって言ってくれたし、良い先生を見つけました。何よりも見栄を張る必要が無いのがいいですね!


「ギルマスぅー、赤いゲートから帰ったらステータス更新とかやるんですか?」


「いや、赤いゲートの場合は何も影響がないから必要ないぞ。それよりスペースコロニーで警備ロボに襲われなかったのか? あれはアンドロイドの生活圏じゃない普通のフィールドにも巡回してるからな。俺は何故か毎回襲われるんだ」


「猫ちゃんですか? ボクくらいの猛者になると猫ちゃんがビビッて見逃してくれた(・・・・・・・)んですよー」


「…………猛者なのに見逃してくれたのか? 逃げ出したの間違いじゃなく?」


 ギクッ。ギルマスの癖に鋭い!


「そ、そんな事はどうでもいいんです! それより赤いゲートの先で時間切れになったらアイテム持って帰れないんですよね?」


「ああ、ダンジョンで良いアイテムをゲットしたらゲートまで戻る必要がある。時間配分も大事だぞ」


「なるほどー。借りてたアイテム無くなっちゃいました。サーセン」


「気にするな。あれはゴミだからな」


「……んん?」


 いま、ゴミって言ったよね。単なる在庫処分じゃないか!! やっぱりギルマスはダメダメですね。


 ギルマスの話によると、時間切れは死亡と同じ扱いになるようだ。つまりボクはバイトで稼いで街でお買い物して赤いゲートへ戻らないとダメって事か。中々ハードだな。でも王都に売ってるであろうレアアイテムは是非とも持ち帰りたい。赤いゲートの先では持ち帰り金庫とかドロップアイテムあるのかな? 森には何も落ちてなかった。


「それじゃ今日は帰りますね。またですー」


「おう、またな」


 ギルマスのテロメア様自慢が始まりそうだったので帰ろうとしたところ、何故かガチャマシーンが気になった。最近は幸せの薬が出品された時のために貯金を頑張っているけど、今日はルナ様と出会った記念日という事でちょっとだけやってみようかな。


 踵を返してギルマスの元へと戻る。


「ギルマスぅー、やっぱりガチャやりたくなりました。10回分おなしゃす!!」


「…………まあお前の金だから使い道にとやかく言うつもりはないが、ゴミが出ても文句言うなよな?」


「カンストした運の力を見せてやりますよー! ところで赤いゲートの先にあるダンジョンのアイテムも出たりしますか?」


「アホなお前にしては良く気付いたな。スキルや魔法を除いたもの、つまり装備やアイテムといったガチャの中身は本人の攻略具合により変化する。お前の場合、サキュバスの館のアイテムやスペースコロニーのアイテムが追加されているだろう。だけど森でピクニックした程度じゃ碌なアイテムは追加されていないはずだぞ」


「ちょ、何でそんな大事な事教えてくれないんですかー!?」


「聞かれてないからな」


「ぐ、ぐぬぬ……!」


 なんて酷いギルマスなんだ。これならスペースコロニーのマダムや黒服ボビュの方が余程親切ですよ。


 ギルマスの話が正しいとしたら、今のボクでは『吸血姫の城』『戦乙女の戦場』『古代エルフの森』固有のアイテムはガチャから排出されないらしい。


 まあいっか。ムカつくギルマスはガチャで金カプセル出してギャフンと言わせてやろう。頼んだぞボクの運!


 5万ゴールドという大金をガチャコインに交換してガチャマシーンの前にやってきた。見上げる程に大きなガチャマシーンにはカラフルなカプセルが満載だった。金色が全然見えないけどきっとボクなら大丈夫だ。だって運がカンストしてるからね!


「いいやつこいー!」


 ガチャガチャとハンドルを回すがプレミアム演出は無かった。まあそう簡単に出ないよね。カコンという軽やかな音を鳴らして出て来たのは銀カプセルでした。ふふ、さすがカンストした運ですよ。銀は所謂SR(スーパーレア)扱いですからね!


「くっ……どうせゴミだろ」


 ギルマスが悔しそうな顔をしているのでニヤリと笑っておきました。メシウマ。


 パカンとカプセルを開けると金装飾が施された髪留めが現れた。なんじゃこりゃ?


「髪留め……?」


「残念だったな、それは女性専用装備の金の髪飾りだ。装備すると賢さが10上がるぞ。お前じゃ効果は無いけどな、ガハハハッ!」


「な、なんだってー!?」


 この髪飾りを付けるだけでボクの賢さを上回るというのか!?


 つまり生まれたての赤ちゃんが装備したらボクより賢い子に大変身!?


 くっ、こんなアイテムあっていいのか? っていうかどこでゲットできるアイテムなんだよ。


「あらあら、いいわね~。これってサキュバスの館で交換出来る高価なアイテムよ。館でポイントカード貰ったでしょ? あのポイントを30個貯めると交換できるの。いいわね~」


「ほほう? でもボク、ポイントカードなんてボク持ってないんですけど……」


 夏子さんがチラッチラッと髪飾りを欲しそうに言って来た。そう言えばサキュバスの館は女性冒険者は攻略出来ないって言ってたね。七海さんにプレゼントしたいけど催眠魔法が強化されるのは避けたい。よし、夏子さんにプレゼントしよう。売ったら高そうだけどいつもお世話になってるからサービスです。


「じゃあこれは夏子さんへのクリスマスプレゼントですー!」


「あらあら、いいの? あ~ん、うれしいわ~! ちゅっちゅ」


「ぴゃわー」


 JK夏子さんにギュッとされてキスの嵐をプレゼントされちゃいました。ふへへ、七海さんには敵わないけど良いおっぱいです。


 髪留めを装備した夏子さんは綺麗だった。そして知的に見えた! 賢さが上がる男性用装備とかないですか? 鬼畜眼鏡とか希望です。


「ふん、さっさと残りを引いてしまえ」


「そんな急かさないで下さいよー。まあボクの運の良さなら金カプセル出そうですねー」


 ギルマスがうざいので残りを連続で引いちゃいました。つまり9蓮です。いっけぇぇぇぇえええー!



・緑カプセル:萎びたマッキュポテト

・銅カプセル:上級回復薬

・銀カプセル:スキル『変身魔法』

・銀カプセル:ルナ様監修プレミアムコスメセット

・銀カプセル:ルナ様のバレッタ

・銀カプセル:ルナ様のロンググローブ

・銀カプセル:ルナ様のランジェリーセット

・銀カプセル:スキル付与マシーンNo.79『筋肉隆々(マッシブオーラ)

・銀カプセル:スキル『アイテム召喚』



 ……どうしてルナ様の装備が出て来るんですか?



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