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本当にそれ、ダンジョンですか?  作者: ポリエステル100%
中級冒険者の章

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第82話 早漏改善プログラム


 スペースコロニーへ冒険に来たら何故かアルバイトをやる事になった。しかもホストクラブです。そんでもって黒服のボビュに指導してもらいテキパキと配膳をしていたら、何故か指名をゲットしてしまったのです。きっとイケメンだからだな。


 ホストクラブのお作法とかサッパリなボクは必死に頑張った。冴え渡るトーク力でツンツンおっぱいのルナ様をキャッキャウフフと笑わせ、チュッチュバトルでアフターとやらをゲットしました。どうやらボクはホストの才能があるのかもしれない。


 アフターとやらが何なのか知らないけど、腰に手を回され密着して歩き出したルナ様を振り解く訳にもいかず、ボクはただただ付いて行く事しかできないのでした。ドキドキ……。


 ボビュが別れ際にこう言っていたのを思い出した。



『絶対に粗相するなよ。あの御方が相手では庇いきれん!』



 まるで試合中のボビュサップのような野性味溢れる顔でこう言われたのだ。きっとこのルナ様はVIPなのだろう……。





 ルナ様と一緒にホストクラブの奥にある部屋に来た。そこはラブなホテルで見たような部屋でした。一回だけ七海さんと行った事あるけど、ここは少し豪華な感じだ。部屋の真ん中に超デッカイ丸いベッドが鎮座していた。


 敏感なボクはビビビっと閃いてしまった。アフターってそういう事ですか! 愛棒さん、出番ですよ。


「ふふ……どうしたのユウタ。随分と緊張しているじゃない?」


「そ、そそそ、そんな事ないですぅー」


 ベッドに上がりボクを挑発するルナ様。その艶やかな姿はビアンカちゃんにも引けを取らず、この美少女をアンアンさせるのかと思うと興奮が収まらない。アンドロイドとのエッチってどんな感じなのだろうか……。機械だから感度が鈍いのか? それともボクに合わせて上手い事やってくれるのか。未知な体験に愛棒さんも委縮しています。頑張れ愛棒!


「本当に経験あるの? ふふ、まるで童貞みたいね」


「ぼ、ボクは童貞卒業してますよー! それにボク、毎晩彼女をアンアンさせてますからね。経験値いっぱいです」


 メタルなスライムくらい経験値いっぱいですよ?


「…………へぇ。つまりテクニシャンって事でいいのかしら?」


「もちろんです! ボクのゴッドフィンガーでサキュバスだってアヘアヘですよ。もうすっごいですー!」


 嘘は言っていません。ビアンカちゃんをペロペロチュッチュしてアヘアヘにした事あります。あれは演技じゃないよね?


「ところでユウタ、貴方の滞在時間はあとどれくらいかしら?」


「えっと…………あ、あと30分でしたぁ」


「あらあら、30分しかないのね……どうしようかしら」


 30分という短い時間でルナ様を満足させる……それは非常に難しいミッションに思えた。ボクの戦略は時魔法を駆使した不死身戦法(エンドレスピュッピュ)である。時間を掛けてチビチビとダメージを与えるこの戦略は短期決戦に不向きなのだ。


 だけど勝機はある。ここに居る女性はアンドロイドとエッチしかしておらず、生身の人間とはエッチした事がないというのだ。言い換えれば処女って事ですよ。だって玩具でヌポヌポしかした事がないという訳だ。ここで上手く愛棒さんが立ち回れば今後も指名して貰えるかもしれない。厳しい戦いになりそうだ……。


 そんな事を考えていたところ、ルナ様から思わぬ提案をされた。


「ふふ……残り時間も少ないようだし、今日は特別にユウタが強くなるように特訓してあげようかしら」


「特訓ですか……? ボクがルナ様を気持ち良くしてあげなくていいんですか?」


「ええ、ユウタの実力じゃ私の相手にならないわ。だって早漏でしょう? 早漏じゃ彼女だって可哀想だから鍛えてあげるのよ。感謝なさいな」


「なっ……!?」


 下品な笑みを浮かべてルナ様がそう言った。まるでボクの気持ちを読んだかのような発言だ。確かにボクはちょっと敏感かもしれない。でも違うんです、愛棒さんはこれからなんですよ! 恥ずかしがり屋で引きこもりな愛棒さんはやっと世界に顔を出したのだ。そんな世間知らずな愛棒さんが七海さんやビアンカちゃんに勝てる方がおかしいと思います。始まりの街を出て直ぐにラスボスと戦うようなものです。


「私は人間ではなくアンドロイド……この目はユウタの弱点を的確に把握する事が出来るのよ」


「弱点……?」


 ここだけの話、愛棒さんは頭の辺りと裏筋が弱点です。ふふ、内緒だよ?


「ええ、ユウタは先っぽと裏筋をヨシヨシってされるとあっという間に果ててしまう……そうでしょう?」


「はわわわわわ」


 どうやらボクはアンドロイドというものを見くびっていたようだ。さっきのキスだけで愛棒さんの弱点を把握されるなんて思ってもみなかった。完敗です。


「誰にだって弱点の一つや二つあるものよ。恥ずかしがる事なんてないのよ」


 ボクを慰めるようなセリフを聞いてビビビッと閃いた。これはビッグチャンスじゃないかと。だってさ、愛棒さんのデリケートな悩みを七海さんやビアンカちゃんに相談する訳にもいかないじゃん? 二人に弱点を伝えたら喜んで責めて来る未来が見えます。


 それに偉い人は言いました。旅の恥は搔き捨て……と。ボクを知っている人が誰もいないこのスペースコロニーという空間では変に見栄を張る必要もなく、ありのままのボクをさらけ出せるのだ。つまりプライドは捨てろって事です。


「あのあの、実はボク……早漏なんです。ルナ様、どうしたら強い男の子になれますか!?」


「ふふ……素直な子は好きよ。良いでしょう、この私が弱点克服のトレーニングをしてあげます。さあ、服を脱いでこっちにいらっしゃい」


「はい、ルナ様!」


 ボクは服を脱ぎ捨て身を差し出した。ああ、なんて言う解放感なんだ。見栄を張った自分は要らない。今はただのユウタであり、エッチなルナ先生に教えを乞う一人の生徒なのだ。


 そうしてボクはルナ先生のエチエチ授業をみっちりと受けたのだった。




   ◆




「あら、時間切れね……」


 クソ雑魚ユウタの名に恥じない雑魚っぷりを見せたユウタは、ルナの手でいとも容易く果てる姿を披露した。途中から我慢する事を放棄したかのように快楽に溺れるユウタは滑稽だった。でも何故だろうか、そんなユウタを愛おしく思うルナだった。


「本当は適当に遊んで奴隷落ちさせるつもりだったのに……どうしてかしら?」


 あの弱弱なユウタでも一応は冒険者であり、ルナの支配するスペースコロニーを荒らす害虫の仲間なのだ。どんな奇跡か市民権を持ってホストクラブでアルバイトをしていた。そもそも、この王都に正規ルートで入った冒険者は彼が初めてではないだろうか。


 奴隷落ち――つまり奴隷の首輪を嵌められた冒険者は、入場場所が赤いゲートやセーフティエリアから主人の前へと強制的に変更させられる。スペースコロニーに入った途端に主人に捕まり、色々された後に無残に殺されるのだ。虫けらを殺すように楽しむ者、愛玩動物のように可愛がる者、主人の趣向により様々な体験をさせられる奴隷冒険者であるが、二度とこのスペースコロニーで普通の冒険をする事が出来なくなるのだ。アンドロイドを殺したり、私に無礼を働いたり、そんな余程の事をしない限り奴隷落ちにはならないが……。


 ルナだけが残された広い空間、ベッドの上にはユウタの残した生々しい痕跡がドロリと付着している。アンドロイドが吐き出すモノとは違う本物の精液、ネバネバでドロドロで生臭いそれは、ルナに未知の刺激を与えていた。


 そんな空間に違う声が響いた。


「あはっ、ルナったら随分とお楽しみだったね~」


「久しぶりねビアンカ。先に言っておくけど、私は貴女の男から相談を受けただけだし、ちゃんと気を遣ってセックスしないであげたわよ? ふふ……早漏を気にしてるんですって。可愛いわね」


 暗い部屋の隅からニュルンと現れた一人のサキュバス。彼女の顔は笑っているが、目は笑っていなかったのだ。


「おにーちゃんはビアンカちゃんがゆっくりと甘々のドロドロに蕩けさせてダメ人間にするんだから、あんまり鍛えられても困るんだけど~?」


「ふふ……アレはどんなに鍛えたところで無理だと思うわよ。ビアンカだってそう思ってるから止めに入らなかったんでしょう?」


「きゃはっ、バレてたか~。おにーちゃんがピンチになったら助けてあげようと見守ってたんだけど、必要なかったよね~」


 ユウタが赤いゲートを通過した瞬間からビアンカは後を付けていた。この世界では痛覚遮断が無いため、弱っちいユウタがボコボコにされてトラウマにでもなったらもう赤いゲートに来てくれないかもしれない。愛するユウタを守るためにコッソリとストーキングしていたビアンカであった。


「貴女があの子を選んだのが少し分かったような気がするわ。他の人間と違い、あの子には特別なモノがある。何か分からないけど放っておけなくなるような魅力が……」


 ビアンカは古の時代を生き抜いた力あるサキュバスクイーン。彼女は今まで特定の人間を可愛がるような事はしなかった。そんな彼女が魂の契約をしたというユウタが気になったのは事実だ。でもまさか、ルナ自身がユウタに惹かれるとは思ってもみなかった。


 そんなルナの想いを察知したビアンカが言った。


「おにーちゃんはね、特別な称号を持ってるんだよ」


「へぇ、どんな称号かしら?」


 称号とは世界が認めた証。必ず与えられるモノとは別に、個人の資質に大きく関係する特別なモノがあると言われている。あの冒険者とは思えない弱弱な男が得られたいう特別な称号にルナは興味を持った。


「理想のヒモ生活、だよ♪」


「なっ!? あの伝説の……」


 理想のヒモ生活、それはとある男の生き様を讃え称号にまで昇華した一つの概念である。会社の奴隷から爆乳女王のヒモになり、キャッキャウフフと羨ましくもけしからん人生を謳歌した一つの物語。


 そしてその称号を持つものは、アンドロイドの根幹に眠る『特別な人間にご奉仕したい』という、今は失った気持ちを震わせたのだ。


「ルナなら変な事しないだろうし、まあ少しくらい遊ぶのは許してあげる。けどお尻は絶対にダメ。おにーちゃんをアヘアヘにするのはビアンカちゃんの役目だからね。それとさっき本物の奴隷の首輪着けようとしてたでしょ。おにーちゃんを奴隷落ちになんてしたら戦争だからね?」


「ええ、分かったわ。奴隷落ちにしないよう通達しておきます。ふふ、楽しくなってたわ」


 ユウタが早漏で悩んでいる事は、ビアンカにはバレバレだった……。


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