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本当にそれ、ダンジョンですか?  作者: ポリエステル100%
初級冒険者の章

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第73話 ※ユウタ君以外はみんな承知の上で撮影しています。もちろん七海さんもノリノリですのでご安心ください!


――夢の中の出来事なら浮気にならない。だって七海さんが知る方法なんて無いのだから……。




 そんな甘い言葉に乗せられたボクは意気揚々とダンジョンをクリアした。お散歩気分で27階に進み、銀色に輝く中級冒険者カードを拾って帰って来たのである。


 酒場がオープンされていないのに助っ人を連れてのダンジョンアタック。しかもラスボスのような最強の助っ人はまさにチートな戦力であり、きっとこのダンジョンを作った神様は予想だにしていない攻略だったのだろう。


 ビアンカちゃんとイチャラブモードでギルドに戻って来たら、クラッカーがパンパン鳴って紙吹雪が舞い踊り、ドレス姿の夏子さんがインタビューをしてきたのだ。


 ラブホに入ったら『記念すべき10万人目の来場者』と言われたカップルみたいになっちゃいました。あとニヤニヤと笑いながらカメラを向けるギルマスが憎らしい。


「記念すべきカード更新ですが、僭越ながら私が担当させて頂きます。ユウタ君、カードを出して貰えるかしら」


「あ、はーい」


 何故か夏子さんがランクアップ作業をしてくれました。銅板のような初級冒険者カードから銀色に光る中級冒険者カードになりましたよ。この感じなら上級冒険者カードは金色なのだろう。


 これでボクも中級冒険者か。カードには『中級冒険者ユウタ』って書いてあります。もうギルマスもひよっこユウタとは言えないだろう。


「次はステータス更新よ~」


「わかりましたー」


 もうこのまま夏子さんがギルマスでいいんじゃないかな。ゴリゴリマッチョは単なるカメラマンです。メシウマ!




【ハイスコア】

1:54,884G 冒険者のダンジョン地下27階から、中級冒険者カードを持ち帰る。(NEW)

2:32,874G 冒険者のダンジョン地下27階で、ドラゴンに倒される。

3:28,542G 冒険者のダンジョン地下24階で、フェンリルに倒される。

4:20,228G 冒険者のダンジョン地下17階から、脱出カードを使い帰還する。

5:18,436G 冒険者のダンジョン地下14階で、キラービーに倒される。

6:12,766G 冒険者のダンジョン地下8階で、魔女っ(フィナーレ)に倒される。

7:10,635G 冒険者のダンジョン地下10階から、脱出カードを使い帰還する。

8:7,246G 冒険者のダンジョン地下10階から、脱出カードを使い帰還する。

9:6,842G 冒険者のダンジョン地下10階から、初級冒険者カードを持ち帰る。

10:6,777G 冒険者のダンジョン地下7階で、エイリアンに倒される。




【累計スコア:322,598G】

おめでとうございます。レベルアップしました。

好きなステータスにボーナスポイントを割り振って下さい。


レベル:16(+6)

HP:96(+33)

MP:9(+3)

ちから:19(+2)

みのまもり:13(+1)

すばやさ:21(+4)

かしこさ:6

きようさ:22(+5)

みりょく:68(+4)(+6BP)

うんのよさ:99


称号:サキュバスクイーン・ビアンカの伴侶

  :理想のヒモ生活(NEW)


スキル

・自然治癒力強化:中

・テレポート

・時魔法



残高:129,403G



「これが更新結果よ。うふふ、サービスでボーナスポイントは魅力に振っておいてあげたわよ~」


「あ、ありがとうございます……って、なんじゃこりゃー!?」


 夏子さんから受け取った結果を見てビックリした。


 1ヶ月前のボクから比べて大きくレベルアップしているのは知っている。でもレベルが6も上がったのに賢さが増えないのである。運はカンストしたらしいね。


 幸せの薬が出品された時のために貯金も頑張っている。貯金が増えるとギルマスの査定が上がるのは業腹だけど、まあそれはいい。問題は称号だ。


「何ですか理想のヒモ生活って!? 昨日までヒモ野郎だったのに称号が変わってますよー!」


「あらあら、こんな称号はギルドにも情報が無いわ。もしかしたらユウタ君が初めてかも~」


「絶対に碌でもない称号に決まってます! うう、きっとビアンカちゃんが全部倒しちゃったからですね……」


 七海さんとラブラブなボクはよくお買い物に行くんだけど、ボクが支払いをしようとしても黒いカードを出されてしまうのだ。店員さんの驚く顔にはもう慣れました。


 家賃はタダだけど、食費や娯楽、雑費に至るまで全部七海さんが払うのだ。どうやら七海さんは甘やかす事が好きらしく、ボクをダメ人間にしようとしている節がある。


「ねーねーおにーちゃん。そんな事はどうでもいいから早くエッチしようよ~」


 ビアンカちゃんが暇していたのか服を引っ張って催促して来た。でもカメラマンがニヤニヤしているのでそういう言い方は止めて頂きたい。


「あのあの、ビアンカちゃん。今更だけどどうしてカメラで撮影されているんですか?」


 ダンジョンから出てからの行動を全部撮られているのだ。気になるよね。


「えへへ、それはもちろんビアンカちゃんとおにーちゃんの初エッチを余すところなく記録するためだよ~。やっぱりさ、エッチの前の導入部って大事だと思うんだよね。ほらインタビュー受けるやつあるじゃん? 年齢とか一人エッチの回数とか聞かれるやつ」


「確かに……」


 エッチな動画で最初にエチエチ女優さんがインタビュー受けるやつだよね。あれが不要だと思う人はいるかもしれないけど、ボクはこれからエッチする女の子がどんな人なのか知れてちょっと興奮するんです。


 なるほど、これはビアンカちゃんなりの演出って訳か。


 納得したところでビアンカちゃんに手を引かれて赤いゲートの前にやってきた。


「じゃあおにーちゃん。ここにタッチしてサキュバスの館を選んでね」


「分かりましたー!」


 赤いゲートのモヤモヤに触れるとパネルが浮き上がって来た。パネルには『初回限定! 好きなダンジョンを選んでね』と書かれていた。


 前にギルマスが教えてくれた通り、『吸血姫の城』『戦乙女の戦場』『古代エルフの森』『スペースコロニー』『サキュバスの館』と選択できるようになっている。


 ここで適当なのをタッチしたらビアンカちゃんに嫌われちゃいます。それと言葉に出来ないような酷いお仕置きが待っているだろう。ボクは迷わずサキュバスの館を選んだ。


「おっけおっけ、これで後はビアンカちゃんのお家に行くだけだね~」


「ワクワクドキドキ」


 遂にボクもサキュバスの館に行くのか。ネットの掲示板を見るたびにサキュバスとのエッチな体験談を目にしたので楽しみだったのだ。


 サキュバスにも色々なタイプがいるらしい。ギャルビッチスタイルなサキュバスさんは七海さんと同じで騎乗するのが得意らしいのです。エッチな言葉を巧みに操る女性上位のエッチはアヘアヘ間違いなしです。


 もちろん清楚系なサキュバスさんもいるらしいですよ。文学少女のようなサキュバスさんは奥手に見えるらしいけど、読んでる本はエッチな小説っていうオチであり、むっつりスケベでエッチが始まると貪欲に求めてくるらしい。最高じゃないか!


 あとみんなが大好きなロリ系も完備という至れり尽くせりなエチエチワールドです。年間フリーパスがあったら買っちゃうよね! どこかに無いですかね、年間フリーパス。


「それではビアンカ様、最後にコメント頂いても宜しいでしょうか?」


「そうだったそうだった。ゴホン……」


 カメラ目線でキリっとしたビアンカちゃん、何やら最後にメッセージを残すらしいです。イチャラブな雰囲気を出すために腰に手を回しちゃおうかな!


 そしてギルマスの構えるカメラに向かって話し出した。


 でもそれは……。





「やっほーななみん! 見てる~? これからぁ、ビアンカちゃんとおにーちゃんはぁ、浮気エッチしちゃいま~す♪ 6時間ず~っと繋がりっぱなしのラブラブエッチでぇ、おにーちゃんの脳を破壊しちゃうよ~♡ ななみんとのエッチじゃ満足出来ないダメな男の子になっちゃうかもだけど、ごめんね♪」





「な、なななっ!?」


 それは七海さんへのビデオメッセージだった。まずい、まずいぞ! ボクの人生(ストーリー)NTR(寝取り)NTR(寝取られ)もあってはならないのだ。これはまずい!


「よし、ちゃんと撮れた? んじゃここで一旦カットね。ふぅ、みんなお疲れ~」


「無事オープニングが撮れましたね。次は本番ですよね?」


「うひひ、期待してるから頼んだよ~。ビアンカちゃんとおにーちゃんのラブラブエッチを余すところなく撮影してよね」


「お任せ下さい、ビアンカ様~」


 ビアンカちゃんと夏子さんが笑い合っている。夏子さんはビアンカちゃんの手下になってしまったのか!?


「クソっ、何で俺がこんな事しなきゃならないんだっ!!」


 ギルマスはプリプリと怒っていらっしゃる。良かった、ギルマスは正常だ。


「あー、筋肉の人もありがとねー。はい、カメラは貰っていくね。うひひ、ビアンカちゃんの体はおにーちゃんのものだからね。他の男には見せられないんだー。んじゃ、もう用無しだから帰っていいよ? おつかれー」


「な、なんだとっ!?」


 哀れギルマス……。


 今の話だと夏子さんがボク達のエッチを撮影か!?


「あ、あのっ! 夏子さんは女性だからサキュバスの館には入れないんじゃ……?」


「ビアンカちゃんの家に友人を招待するだけだから問題ないよ? さて、6時間い~っぱい可愛がってあげるね、おにーちゃん♡」


「あ、あのあのっ、さっきのセリフは!? ちょっ、これって誰にも見せないんですよね? あのーっ!?」


 ボクはビアンカちゃんに手を引かれて赤いゲートへと入って行く。隣にはビデオカメラで撮影する夏子さんの姿が見える。


 今になって思いだした。ビアンカちゃんがサキュバスという悪魔であることを……。


 助けを求めるように後ろを振り返れば、中指を立ててボクを睨むギルマスの姿があったのだった。


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