第65話 ロープ
七海さんにエチエチ鑑賞会が正式に受理されたので堂々と覗きが出来ちゃいます。女の子のスカートの中には夢が詰まっているのです。JKコスだと更に魅力アップだと思います。
そんな感じで絶対領域を楽しんでいた時の事です。
「あれ、景色が変わったね」
『むむっ?』
スカートの中を直に見るのに満足したボクは色々な角度からパンチラを狙う事にした。絶対領域からチラッと見える白いパンツに大興奮ですよー!
そういう意味では確かに景色が変わったと思うけど、どうやら七海さんはダンジョンの風景のことを言っているようだ。
『11階は初めて来ましたけどこんな風になってるんですね。未知なモンスターが出るかもしれません、気を付けてくださいー』
「うん、頑張るね」
10階までは洞窟のようなゴツゴツとした岩肌を見せる壁だったのに対して、11階はおシャレな洋館タイプでした。ベージュ色の壁には絵画が飾ってあったりするけど触れないっぽい。床には赤いカーペットが敷き詰められている。
そんな新しいフロアでも物怖じせずにグイグイと進む七海さんです。そして回復薬を拾ったところで新モンスターが現れた!
「何か強そうなのが出て来たよ」
『リビングアーマーってやつですかね~。ちょっと堅そうです』
剣を持った漆黒の鎧が宙に浮いている。見た感じ特殊攻撃は無さそうだ。
七海さんはこの不思議なダンジョンのルールを完璧に理解しているらしく、間合いを調整してしっかりと先制攻撃を決めています。
「フッ!」
スタイル抜群な七海さんが刀を振るうと絵になりますね。ボクと違って腰の入った刀捌きは惚れ惚れします。微妙にクリティカルヒットが多い気がするけど気のせいだよね?
ウゴゴゴって感じに黒いオーラを出したリビングアーマーが剣を振り上げ七海さんに斬りかかった。でもおかしい、七海さんがシュバババっと回避しましたよ?
「セイッ!!」
斬鉄剣パイセンが強いのか、それとも七海さんの卓越した技術が凄いのか分かりませんが、リビングアーマーがガシャンと地面に崩れるように落下し、霧のように消えて行きました。
「うん、雑魚だね。11階から中級エリアって聞いてたからドキドキしたけど大した事なさそうだね」
『あ、あのあのっ、どうして敵の攻撃をそんなに避けられるんですか!? このダンジョンって避けようとしてもなかなか避けてくれないんですよ』
このダンジョンで定められたルールなのか知らないけど、ゆっくりな動作で攻撃してくるモンスター、例えば魔女っ子が小さなステッキでポコポコと殴って来る攻撃もほとんど避けられないのだ。たまに自動で避けるけどね。
つまり敵の攻撃判定が当たりになったらどんなに体を動かそうとしても当たってしまうのである。
なのに七海さんはここに来るまで何度も攻撃を躱していた。それも大事な場面、ちょっと手強い敵の時は顕著に避けていたのです。キノコとかね。
「ふふふ、実はギルマスさんからアドバイスを貰ったんだよ」
『アドバイスですか……?』
次に現れた謎のマッチョな石像の攻撃もヒョイっと躱して反撃する七海さん。ギルマスのアドバイスで回避出来るようになるならボクも教えて欲しいですー!
「うん。ギルマスさんから『ダンジョンのモンスターにも催眠魔法は効果的だ。複雑な催眠は難しいだろうが、簡単な催眠、例えば攻撃が外れるイメージを持たせる事は出来るだろう。特にユウタみたいなアホっぽいモンスターには効果覿面だ』って言われて試してみたの」
『な、なんですと!?』
ギルマスは七海さんに甘い気がする。っていうかボクみたいにアホっぽいモンスターって酷いと思います!
七海さんはチート使いだったのか。ボクの時魔法はおっぱい触って若返りさせるか、愛棒さんを握って元気にさせるくらいしか役に立たないというのに……。
いや待てよ。スキルと違って魔法はMPが重要だ。七海さんがどれくらいMPを持っているのか知らないけど、そう連発出来るようなものじゃないはずだ。
『でもでもっ、MPは足りるんですか? さっきから魔法を連発してますけどMP切れたら使えませんよ!?』
「う~ん、今のところ大丈夫そうかな? どうやら私ってMPが多いらしいんだよね。ふふ……明日の夜は催眠エッチしてみよっか? 合図するまで封印するのと、感度3000倍のどっちがいい?」
『ぴゃわー!? ぼ、ボクは普通のエッチがいいですー!』
な、なんて危険な選択肢なんだ。そもそも感度3000倍って何ですか!? ただでさえ敏感な愛棒さんの感度が増したら死んじゃいますよー!
七海さんの賢さがいくつなのか知らないけど、レジストするくらいにレベルを上げられるのだろうか……。
◇
勇者七海さんの快進撃が続いていた。
階段を塞ぐようにスクラムを組むムキムキマッチョなラグビー選手のような猿のモンスターが4匹、どうやらこいつは1匹を攻撃するとまとめて攻撃してくるらしい。手を出さなければ無害だけど、階段前に居て邪魔なのです。賢い七海さんはワープの杖で一匹だけをテレポートさせて階段を降りていました。
次に現れたのは低階層に出て来たキノコとは色違いの真っ赤なキノコ、こいつは攻撃してしばらくすると自爆するのだ。自爆に巻き込まれるとHPが半分になる危険なキノコだけど、七海さんは自爆前の寸止め状態で放置する冷酷さを見せつけた。ガクガクブルブル。
15階からは見えない敵から攻撃されるというハプニングがあったけど、目薬を使うと見えるようになるらしく、落ち着いて対応していました。ちなみに、見えない敵の正体は幽霊みたいな透き通った女の子らしいですよ。ガクガクブルブル。
「思ったより簡単だね。このままクリア出来そうな気がして来たよ」
『そ、そうですね……』
まずい、このままではボクの威厳が失墜してしまう。万が一にもクリアしてしまったら、昼間はダンジョンネタで揶揄われ、夜はベッドの上で弄ばれてしまうのだ。いかん!
絶対領域を眺める作業を一時中断し、ボクはモンスターの動向を伺った。べ、別に七海さんがやられて欲しい訳じゃないですよ?
どうやら11階以降のダンジョンは真面目なモンスターしか出ないらしく、ハロウィンコスプレJDや魔女っ子のような色物系モンスターは出て来ないようだ。
アイテムに擬態したカメレオンのようなモンスターや、こちらの最大HPを減らす特殊攻撃をしてくる蚊のようなモンスターといったい癖のある敵が襲って来た。勇者七海さんの敵じゃなかったけどね……。
「やっと24階、景色が溶岩洞窟みたいになったね。全然熱くないけど」
24階に来た瞬間、辺りが燃え盛る炎に包まれた。ドロドロと流れる溶岩は触れたら溶けてしまいそうだし、床も赤く燃えた鉄板のようなのです。
そしてモンスターは更に強くなっていた。
「きゃっ!」
『こ、こいつは!?』
2階で遭遇したフェンリルベビーを大きくしたようなモフモフの塊が七海さんに襲い掛かった。きっと名前はフェンリルに違いない。でもフェンリルって寒いところに出るんじゃなかったっけ?
獲物を逃がさぬ素早い動き、二回行動、そして高い攻撃力でHPがゴッソリと削られる。七海さんの催眠魔法も効かないようだった。
何とか倒したけどかなりの消耗だ。
『27階まで急ぎましょう!』
「そうだね。階段探して急ごうか」
ギルマスのようなムキムキマッチョな男悪魔をワープの杖でサヨナラし、炎を吐く大きな赤いトカゲを眠りの杖で放置し、ワンコには鈍足の杖で対応した。
今まで貯め込んでいたアイテムを惜しみなく使い、遂に27階に降りる事に成功しました。でも……。
『はわわわ、モンスターハウス!?』
「しかも1フロア全体のやつかぁ」
こんな時に限って死神カードも無いのです。階段は現在位置からかなり遠く、モンスターを処理しながら進む以外に道はなく……。
「よし、最後まで諦めないで頑張ろうね!」
『七海さん……分かりました。ボクも頑張りますよ!』
「ふふ、クリアして帰れたらご褒美にいっぱい可愛がってあげるね♡」
『それ死亡フラグですよー!?』
ボクと違って綺麗で可愛くて凛々しくて神々しくて完璧な主人公のような七海さんにキュンとしてしまいました。
そうだ、ボクだって最後まで諦めないぞ!!
そうしてボク達はモンスターハウスの中を突き進んだのでした。
◇
「おう、帰ったか。惜しかったな」
「24階からのモンスターは手強いですねぇ」
「残念だったね。でも楽しかった~」
お察しの通りモンスターハウスでフルボッコにされました。四方八方からトカゲの炎が飛んできたりワンコが群がってきたり、そんな地獄のような中で生き残れるほどにアイテムが無かったのです。でもまあ、ボクはちょっとだけホッとした。だって七海さんがクリアしちゃったら完全にヒモみたいじゃん。
持ち帰り金庫は無かったけど、ゴールドがいっぱい手に入ったのでレベルアップしているに違いない。
【ハイスコア】
1:32,874G 冒険者のダンジョン地下27階で、ドラゴンに倒される。(NEW)
2:10,635G 冒険者のダンジョン地下10階から、脱出カードを使い帰還する。
3:6,842G 冒険者のダンジョン地下10階から、初級冒険者カードを持ち帰る。
4:3,418G 冒険者のダンジョン地下9階で、魔女っ子に倒される。
5:2,024G 冒険者のダンジョン地下7階で、キラービーに倒される。
6:1,324G 冒険者のダンジョン地下5階で、キノコに倒される。
7:428G 冒険者のダンジョン地下5階で、ハロウィンコスプレJDに倒される。
8:200G 冒険者のダンジョン地下3階で、フェンリルベビーに倒される。
9:0G 冒険者のダンジョン地下1階で、天王寺七海の悲痛な胸の内に触れる。
10:0G 冒険者のダンジョン地下1階で、夏子さんに倒される。
【累計スコア:57,745G】
おめでとうございます。レベルアップしました。
好きなステータスにボーナスポイントを割り振って下さい。
レベル:10(+3)
HP:63(+16)
MP:6(+1)
ちから:17(+1)
みのまもり:12
すばやさ:17(+1)
かしこさ:6
きようさ:17(+3)
みりょく:58(+3)(+3BP)
うんのよさ:99
称号:サキュバスクイーン・ビアンカの伴侶
:ヒモ野郎(NEW)
スキル
・自然治癒力強化:中
・テレポート
・時魔法
残高:31,896G
「な、何ですかヒモ野郎ってー!?」
酷い名前の称号が追加されていたのでした……。




