第59話 お買い物デート
ボクの筋トレグッズ……じゃなくて愛棒トレーニンググッズが七海さんに見つかってしまいました。しかも何故か中身がすり替わっていたのです。ぷに穴ミラクルDXはボクのだったけど、それ以外が酷いのだ。
ソフトに拘束する手枷と足枷がセットであったり、アイマスクがあったりと、まあそれだけなら七海さんに使ってアンアンっていう言い訳が出来たのだが、それの使い方を示すようなエッチな本が何冊もあったのです。
ボクのようなイケメンがベッドに拘束されてエッチなお姉さんが鼻歌を歌いながら愛棒をマッサージしているの本です。男の子がアウアウと悶えながらアヘ顔を晒しているのはダメだと思います。だってボク、ノーマルですからね!
「ユウ君、この服も着てみて」
「あ、はーい」
荷物整理が終わった後、ボク達は二人でお買い物に出掛けました。どうやらボクのファッションは七海さんのお気に召さない装備だったらしく、良いお店知っていると言われ連れ出されたのです。
モデルのお仕事をしている七海さんにボクがファッションを語るなんて出来るはずもなく、渡された洋服を着せ替え人形の如くお着替えをしてポージングをするのでした。
「着替えましたー! どうですかこれ?」
賢さが6しかないボクには言い表せないオシャレ装備です。長袖Tシャツにジャケット、スラックスという普通な装備だけど、お家にある部屋着とあんまり変わらないような……?
「ユウ君カッコイイよ~! よし、これも買おう。レモンちゃんこれもお願い」
「お買い上げあざーっす! ななちゃんの彼ピって幼い顔だけど磨けば光るんじゃないっすか? 肌とかちょー綺麗っすよね!」
七海さんが仲良しな店員さんとキャピキャピしながら服を選んでいた。もう既に5セットは買ってるのにまだ買うのか!?
それにしてもこの店員さんは個性的だ。セミロングの明るい茶髪で少し濃い目の化粧、少し肌を焼いているのか褐色ギャルのようです。こう見えてもボクより年下らしく、10代後半と思われる若さなのに店長さんなんだって。凄いね~。
「じゃあユウ君、次はこれね」
「わかりましたー!」
ボクはエロゲで学んだのだ。男の子は黙ってお買い物に付き合えって。ここで面倒くさい態度を取ったらバッドエンドへ一直線です。
そんな事を考えながら着替えていると褐色ギャル店長さんが急にカーテンを開けて来た。キャー!
「ま、まだ着替えてるんですけどー!?」
「ありゃりゃ、ごめんね~。でもキミ、本当に男の子なのかなーって気になっちゃって。あー、男の子だね。結構立派なもんついてんじゃん! これでななちゃんを堕としたのか~。ななちゃんってガードが硬くてね、男に言い寄られても付き合ってなかったし心配してたんだよねー。でもそっかそっか、コレには勝てなかったのかぁ」
「や、やめてぇ。七海さんに見られちゃうー!」
ボクがパンツ一丁になった瞬間に着替え室に入り込んで来たギャル店長さん。胸板をペタペタ触った後、パンツの上から愛棒を確認していました。さり気なく触るのはセクハラだと思います!
大きなお胸が魅力的で、香水の甘い香りがエッチな気分にしてくる。
「ねーねー今度女装してみない? いっぱい稼ごうぜ?」
「ボクは女装に興味ないですー! ちょっ、ダメですって」
ギャル店長さんが胸を押し付けながら女装を薦めて来る。
「冬の有明でコスプレして、ななちゃんと三人で参加しようぜ~。キミから言えばななちゃんも参加してくれるって。ちょっとエッチなコスプレしてさ、夜はホテルでしっぽりだよぉ?」
冬の有明で巨大な囲みを作りローアングラーに狙われる自分を想像してしまった。魅力を上げてからというもの、変な方向に進んでいる気がする。
「こ、コスプレでしっぽり?」
「うんうん! メイクとか衣装とか全部用意してあげる。だから……ヤろう?」
「ご、ゴクリ……」
ギャル店長さんの甘い吐息が頬を撫でた。も、もしかして3P……所謂三人プレイってやつですか!?
この褐色巨乳ギャルな店長さんはどんなコスプレでボクとバトルするのだろう……女装もいいかも♪
「…………ユウ君、どうしたの?」
「うぇっ!? そ、そそそ、そのぉ」
カーテンの向こう側から七海さんの声が聞こえて来た。さっきまで上機嫌だったのに声のトーンが低いのである。
オロオロするボクを見た店長さんがニヤリと笑いシャーっとカーテンをオープンにしてしまったのだ。
「ななちゃんの彼ピ、下着がダメっすよ? もっと色気のある下着が良いと思うっす!」
「ふふ、レモンちゃんには敵わないね。下着なんてすっかり忘れてたよ。じゃあユウ君、次は下着売り場に行こっか♪」
「あ、はい……」
どうやら危機は去ったのか? でも男の下着なんてどれでもいいような…………。
◇
あの後からのお買い物ツアーは大変だった。ボクのエッチな下着を探したり、七海さんのエッチな下着を選んだり、もう精魂尽き果ててグッタリですよ。
全部七海さん御用達なお店だからだろうか、買ったものは自宅まで送ってくれるそうです。あの量を持って帰るのは大変だもんね。まさにセレブなお買い物でした。
今はカフェで休憩ですが、もうボクはお疲れです。甘いココアを飲んで回復に努めます。
「いっぱい買えてよかったね~」
七海さんが笑顔で紅茶を飲んでいた。ちなみに、お支払いは全部七海さんの持つ黒いカードで終わりました。ヒモ生活みたいですよ。
既に辺りは薄暗くなってきており、あとは夕飯のお買い物をして帰ろうかな。
「夕飯どうしましょうか。実はボク、そんなにお料理上手じゃないんですよねー」
一人暮らしなボクですが、得意料理はチャーハンとカレーです。味は期待しないで下さい。
「うーん、私も家事はあんまりやってこなかったから色々と考えようか。でも今晩はお外で食べよう。予約してあるんだよ」
「何から何までありがとうございます……」
彼女にリードされっぱなしで良いところが何もないダメダメな彼氏です。そうだよね、初デートなんだから夕飯くらいボクが選ばないとダメだよね。
きっとオシャレなレストランで綺麗な夜景を見ながらお食事ですね。
ボクみたいな小市民とセレブな彼女では本当に釣り合うのかと自信を無くしてしまいそうだ。
「そろそろ予約の時間だから、行こっか」
そうして七海さんに手を引かれ、タクシーに乗り込んでレストランへ向かったのです。
辿り着いた先は地上20階にあるオシャンティーなレストランです。洋食メインな感じのお店でした。
ギャル店長さんのお店でお着替えをしてなかったら恥ずかしかったかもしれない。
七海さんはお家を出る時からオシャレコーデです。胸元が開いたドレスのような衣装にコートを羽織っていました。おっぱいがエロい。
「遅いぞ、ユウ!」
「あれ、ホッシー? それにみんなも……?」
ピシッとしたスーツ姿のオッサンに案内された少し大きなお部屋に行くと、何故か顔見知りが大集合していたのでした。
ホッシーから誘われた飲み会は断ったはず……どういう事だ!?




