鬼火
曼珠沙華は光るのです
鬼火のように光るのです
ぼうと光るその花を
提灯のように提げ持って
わたしは小道を行くのです
暗い夜道も安全に
わたしが育てたその花は
燃えて香りを巡らせる
消えずに燃える花の命は
闇に負けずに足元照らす
よその夜道の小さな鬼火は
誰かが提げる花火の光
ハーブの鞠と夏白菊
リラに紫陽花 金木犀
1つ1つは小さな鬼火
集まれ 集まれ 香り集まれ
蛍を誘う 静かな玉響
燻らせ 渦巻け 火の粉撒け
祈り確かな 光一筋
闇を照らして 魔を祓え
釣浮草は光るのです
夜道をまっすぐ照らすのです
あなたが闇に迷わぬよう
あなたが闇に凍えぬよう
消えぬ光を灯すのです
鬼火とともにいらっしゃい
導かれるままいらっしゃい
道の先には微かな光
夜を抜ければ満開の
陽の光の下 花畑
弥栄 弥栄 我が同胞と常春の国
新たなる世に 永久に