第15話 エチカ ★イラスト有り
〜〜〜〜街の広場〜〜〜〜
「よーし、着いた着いた」
「お、重い〜、この剣重いよ〜」
「キルト、ちょっと置かせて」
と言ってキルトの背の上に大剣を乗せ、広場を歩き始めた。
「そして、やっぱりもうお腹空いて我慢できない〜」
「ピート、どっかでご飯食べよ」
「そうだね、俺もお腹空いた。ラルとキルトにも
そろそろ何か食べさせないといけないしね」
「あ、あれかぁ、森から見えたの」
広場の中央には大きな十字架を掲げた教会があり、
食糧桶を肩から担ぎ売っている人、ドラゴンマスター達、
修道着を来た修道女や巡礼者など、多くの人達で賑わっている。
「やっぱり、有名なプリーストが居るくらいだから、心身深い人達が多いのね」
「ん?んん!?」
「あそこ見て!教会の入口に座ってる子」
「さっき、森にいたリンゴ泥棒じゃない!?」
「ほんとだ!さっきの子だ!」
(それにしても…あの子、なんて綺麗なの…、
あんな子、現実世界でも見たことない…)
するとその子はポケットからリンゴを出して、
それを口に運びかじった。
「わ〜ん、リンゴが〜…」
〜〜〜〜教会前〜〜〜〜
「ねぇ、どこか美味しい物食べれるお店知らない?」
少女はハルカとピートを一瞥すると
「さっきの…」
少女は黙って真っ直ぐ前を指差すと
「あの路地の先に数件あるわ」
「あ、あの暖簾が出てるとこね」
「ありがとう!」
遥は少女の隣にいるドラゴンのネックストラップに目を止めた。
「え⁈ あなたもしかしてプリーストなの?」
「だったら何?」
「意外!だってあなたさっき弓矢持ってたじゃない!」
「だったら?」
「プリーストってこう…神々しい杖みたいな、そんな武器かな〜って」
「……あんた達この世界のプリーストのこと何も知らないのね」
「プリーストには回復や再生だけじゃなくて、攻撃を得意とする者もいるの」
「この街のプリーストは特に…」
ギュルルルル〜
「遥、もう食べに行こっか」
「ごめんごめん。私達もう行くからじゃあね!」
少女は無反応のまま、もう一つポケットからリンゴを
出して齧り付いた。
〜〜〜〜料理屋のカウンター〜〜〜〜
「美味しそう〜!いっただっきまーす!」
店主は遥をチラチラ見ながら
「おぉ、姉ちゃん美味しそうに食べてくれるね〜
大剣使いに、魔法使い? ここらじゃ見ない顔だけど
どっから来たのさ」
「マルの村ってとこからだよ」
「マルの村?知らねぇなぁ。」
「ここからは結構離れた小さな村だからね」
遥は食事をしながら店主に尋ねた
「あのぉ、この街に有名なプリーストが居るって
聞いて来たんですけど、どなたかご存知ですか?」
「有名なプリースト? この街には沢山プリーストいるけど…
エチカのことかな?金髪ツインテールで、青い眼の可愛い子なんだけど」
ブーーーー!!
遥は思わず口に含んでいた飲み物を吹き出した。




