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【400文字作文】インフルエン・ザ

作者: JUNYA

 前の車が思い出したように左側のターンシ

グナルを点滅させ、車体を左側にねじり自転

車や歩行者が横断歩道を渡り終わるのを待つ

ために停車した。まったく前に進めない俺は、

両手でハンドルを叩いた。

 数ヶ月前から満員電車に乗れなくなった俺

は車で通勤するようになった。駅と国道を結

ぶこの道はいつも混雑しているが、朝は人の

気配がまるで紙人形のようにペラッペラだ。

 この人達は駅へ向かっているんじゃなく誰

かに雇われ、ぐるぐるとこの道をみんなで回っ

ているのかもしれない、と真剣に思った。

 前の車がいなくなると、信号は赤になって

いた。人の群れよりブ厚い赤信号に敬意を表

して俺は停車したが、信号が青になったら俺

も左折し、人の群れに突っ込もうと決めた。

 どんな感情でもいい。人間の本当の顔を見

て、俺は安心したかった。

 信号が青に変わると、赤いランドセルの子

供がこっちへ走ってくるのが見えた。

                    


                    


                    


                    


                    


                    


                    


                    


                    


                    


                    

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