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第三十九話「ポーカーゲーム」

 最近、ザクロが目をつけているのが、トランプカードを使用する「ポーカーゲーム」だった。これには例の目的の人物達が数人以上でプレイをする為、彼等のマネーを減らすには絶好の場だった。


 今現在の時点で、彼等のマネーを底に尽かす作戦は順調であった。勝負に出たザクロは必ず相手のマネーをかっさらっているからだ。そして彼等は負けた分を取り戻そうと、新たな勝負に出る。またしても敗戦すると、さらに金額を上乗せして勝負へを繰り返し、どんどん火の車を作り上げていた。

 

 しかもこの巨大カジノ「トパーズ」はチップをツケにする事が出来るのだ。だから持ち前のチップがなくなっても、ツケでゲームの続行が可能だ。一見、カジノ運営側に不利益があるように思えても、ツケを取ってまでプレイをする人の心情を上手く利用し、利益を得ようとしている。

 

 もしツケにした人が返すお金を持っていなかったとしても、カジノ運営側はチップ相応の代品を徴収している。金目となる物品から最後には土地までと、いわば財産をしっかりと取り立てているそうだ。

 

 さてザクロがカジノのホールに姿を見せると、まるでスターが現れたかのような歓声が上がった。もちろん、私はコブ付きだとヤジを飛ばされているが…。(ガチ迷惑!)そんな文句を垂らしている間にも、ザクロは例のポーカーゲームが行われているテーブルへと赴いた。

 

 プレイヤー達を覗くと、見覚えのある顔があった。例の目的の人物達という事になる。あのおっさん達はまだ金銭に余裕があるって事だね。けっこうな金額を賭博して、ザクロに持ってかれていたけど、どれだけの財産をもっているのか。そう考えると、ちっとやそっと仕事をしていなくても食ってやってけるわけだ。

 

 でもそんな彼等のマネーをすっからかんにしなくちゃ調査は先には進まない。それまではひたすらザクロには頑張ってもらわんと。そんなヤツはジーッとプレイ中のゲームの様子を見つめていた。なにを考えているのかさっぱわからない。

 

 ……………………………。

 

 暫くすると、ゲームが終了となった!プレーヤーそれぞれの思いが飛び交う中、彼等がふとザクロを目にすると、不穏な表情へと豹変する。そりゃ、そういった顔を見せて当然だ。昨日まで賭け金を取られるだけ取っていった相手のつらなんぞ見たくはないよね!でも私の思いとは裏腹に、意外にもおっさん達は不敵な笑みを浮かべ始める。

 

「よぉ、兄ちゃん。今日も調子づいて来たってのか?」

「……………………………」

 

 負け惜しみにしか聞こえないけど、瞳があるのかというぐらいつぶらな目をしたおっさんがザクロに声をかけた。いつも通り、ザクロは返答しない。

 

「今日も勝負に乗るぜ」

 

 お!別に聞いちゃいないのに、自ら乗ってきてくれたんだ。ラッキー!つぶらな瞳のおっちゃんの言葉に、他のおっちゃん達も乗るような雰囲気だった。よしよし!今日ですっからかんに出来るかな!私はほのかな期待を膨らませる。

 

 ふとザクロから手を出された。これは「ゲームをやるから、早くチップを寄こせ」という意味だ。荷物持ちの私は仕方なく、バッグの中からチップを出し、ヤツに渡した。ザクロは素早くディーラーの元へと行き、次のゲームの参加の申し出をした後、そのままゲームの席へと着いた。

 

 さてこの「ポーカー」のゲームとは……私もプレイした事ないから、詳細は説明出来ないけれど、ザックリとした内容は次の通りだ!

 

 ※使用カード

 52枚

 

 ※概要

 一回だけカードを交換し、5枚のカードでポーカーの役を作る。チップを賭け、より多くのチップを獲得することを目的とする。

 

 ※基本用語

 アンティ

 参加料のこと。カードを配る前にすべてのプレイヤーが決められた額を支払う。

 

 ベット

 チップを賭けること。

 

 チェック

 チップを賭けずに様子を見ること。誰かがベットをした後には出来ない。

 

 コール

 前の人と同額のチップを賭けること。

 

 レイズ

 前の人よりも多い額のチップを賭けること。

 

 ドロー

 いらないカードを捨てて、捨てたカードと同じ枚数のカードを積み札から、補充すること。

 

 フォールド

 ゲームを降りること。

 

 ※ゲームの進め方

 参加するプレイヤーはアンティを支払う。

 ディーラーが各プレイヤーにカードを5枚ずつ裏向きにして配る。残りのカードはディーラーが預かる。

 各プレイヤーは配られたカードを見る。ディーラーの左隣の人から、順番にアクション(ベット、チェック、コール、レイズ、フォールド)をしていく。

 

 全員がアクションを終えたら一巡目は終了。

 フォールドした人以外は、ディーラーの左隣の人から、順番にカードの交換ドローをする。カードの交換はしなくてもよい。

 

 全員がカードの交換を終えたら、ディーラーの左隣の人から、順に二回目のアクションをしていく。

 手札を公開して役の強さを判定する。(役の強さは下記参照)

 一番強い役の人が、場に出たチップをすべて獲得することが出来る。また、一人以外全員がフォールドした場合は、残った一人が勝者となる。

 

 ※ポーカーの役(ポーカーハンド)

 ポーカーの役を、弱い順に紹介。二人のプレイヤーが同じ役を作った場合は、役を構成しているカードの数字が強い方(A、K、・・・2の順)が勝ちとなる。

 

 ワンペア

 同じ数字のカードが1組だけある。

 

 ツーペア

 同じ数字のカードが2組だけある。

 

 スリーカード

 同じ数字のカードが3組だけある。

 

 ストレート

 マークに関係なく、5枚の数字が連続する。(10-J-Q-K-Aはストレートとなるが、Q-K-A-2-3はストレートにならない。すなわち、KとAは連続するが、K-A-2含むものはストレートにはならない)

 

 フラッシュ

 同じマークのカードが5枚ある。

 

 フルハウス

 スリーカードとワンペアが1組ずつ出来る。

 

 フォーカード

 同じカードが4枚ある。

 

 ストレートフラッシュ

 同じマークで、5枚の数字が連続する。

 

 ロイヤルストレートフラッシュ

 同じマークの10、J、Q、K、Aを揃える。

 

 と、簡単に説明したつもりでも、長ったらしい説明となってしまった!そして数分後、ザクロ含む6名でゲームが開始された…。


ポーカーは実際に存在するゲームですね!ただ今回のポーカーは「ドローポーカー」です!これ日本人では馴染みがあり、ポーカーと言えばコレだ!と思いますが、世界ではレトロな種類だそうです!(苦笑)


ポピュラーなものは「テキサスホールデム」となっています。ただこれよりも、やっぱドローの方が分かり易いかな?と思って本編はドローを起用しました!さてどんな展開が待っているのでしょうか。ふふふっ。

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