41話:導いた答え
俺は、透の言葉の続きを待つ。
「【青空の噂】は、ほとんどが比喩だったんじゃないかってこと」
全て比喩?
「いと蒼き空は、たぶん、【空色透明】。そして、一羽の鳥が羽を広げは、雨月謳。透明な影に色が戻るは、兄ちゃんやあたしたちが普通に戻る」
意味不明だが。
「そして、一番難解なのが、天を突くとき。この天が【空色透明】……いと蒼き空と一緒だと思った時点で、この謎は解けない。天は、別の何か。それを壊すことで、あたしらは普通になれる」
天が何かって言われてもな。
「そもそも【空色透明】ってなんだよ」
ちなみに先ほどから置いてけぼりの二名は、何も話さずに聞くだけに徹している。
「それがあたしらの異能ってことだと思う。ああ、名前は、あたしが今考えた」
コイツ……。
「天が何かって話なんだけど、兄ちゃんが昔言ってたのよね。『僕は、一度、空の塊を見た』って」
「ああ、あれね。確か、適当に遊んでて道に迷った時に見つけて、地図を描いてた気がするけど、持ってくるわ」
透の姉が、二階へと走っていく。気まずい空気を感じたか、弓月(女)も着いていった。
「それにしても、空の塊、ね」
透が、呟いた。しかし、俺としては、もっと気になることがある。
「それよりも、まず、この【青空の噂】が何で、学園で流れたか、だ。そんな、よく分からない噂、それも、俺とお前しか、関わりのない噂をどうやって、誰が、何のために流したのかってことだよ」
「そもそも、何で、この異能のことを知っていたかっていう疑問も残るし」
そう、全てを含めてなぞだ。
そのとき、急にパタパタと二人が降りてきた。
「在ったわ。これよ」
「見つけるの大変だったよ」
そうして、地図を掲げた。
見慣れた、少し角ばった下手糞な字。まさしくあいつの字だ。




