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今日も花が咲きました。それでは、どうぞ  作者: アマテラスちゃん
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都市伝説3「胡蝶の夢」

――――――――――――――――――

【夢で好きな人に会う方法】


 皆さんは夢の中で自分の好きな人に会いたいと思ったことはあるだろうか?彼氏?彼女?家族?それとも芸能人や推し?


 そんな自分の好きな人に夢で会う方法がある。それは


 ・枕の下に好きな人の写真を置いたまま寝る


 しかし、運がいいのか悪いのか。ある男が推しが出ている漫画を読んでいるとちょっと寝落ちしてしまい寝返りをうった際に漫画が枕の下に入り込んでしまった。その結果、男と推しが共に迷い込んで実際に会ってしまった。


 果たして夢を見ているのは男?それとも推し??


―――――――――――――――――― ――――――――――――――――――

 

「ただいま...。」


 玄関のドアを開けて少し気だるげな声が聞こえてきます。声の主は最近私の家に居候し始めた魔族の王女であるラブちゃん。


 靴を脱ぎおばあちゃーん。と私を呼びながらテクテク歩いています。この子は私が結婚してその後すぐに行方不明になった夫、星空清(ほしぞらきよし)の孫だと言うのです。


 私が子供をお腹に宿す前に行方不明になったかと思えば何やら異世界に居て魔界を統一、魔王の父となって孫までいる。そんな理解できない話をラブちゃんに聞かされた際は、意味のわからない怖い話を聞かされた時並みに理解不能でした。


 ですが、ラブちゃんがいつも首からかけてるネックレス。そこに装飾としてついてる指輪は確かに私と清が結婚した際に購入した安いけれど二人で決めた大切な結婚指輪でした。


 ラブちゃんはこの指輪と魔力を通して清とどこでも連絡を取れるとのことでした。なので、ラブちゃんが無事に清のところについたと連絡する際に私と恋も清と話すことにしました。


 私は彼をずっと1人で待ち続けていたのに、清は異世界で呑気に子供や孫と暮らしている。自分のこの想いはなんだったのか、ガツンと言いたくなりました。


「おじいちゃん!おばあちゃんの家についたわよ!」


 ラブちゃんが今までになく明るい声で清に話しかけます。この声のトーンは恋とそっくりでした。この子は本当にあの人が好きなんだね。そう思いました。


「おお!ラブや。無事ついたのかい?連絡もちゃんと取れるようで安心したよ。で、…。もしかして紗代子(さよこ)かい?さすがに変わってないね。もう一人ラブに似た子もいるけれど、そっちの子は誰だい??」

「清!あなた私を置いてどこにいるんですか?!しかも孫だなんて!私はあなたをずっと待っていたんですよ?」


 思わず怒鳴りそうになってしまったが、ラブちゃんや恋が入る前ではそんなことできません。が、少し声を荒げてしまいました。魔界の技術はすごく今で言うビデオ通話のようなことが異世界間で行えるようです。指輪を通して私に怒られ萎縮している清の姿が見えます。


「紗代子や...。言い訳をするつもりはない。すまない。友達との悪ふざけだったんだ。エレベーターを使ってな。じゃが、行けてしまったんだ...。」

「そうですか。それでそっちの世界で魔界を統一して結婚して子宝にたくさん恵まれて。いいですね。私の恩寵を存分に使ってくださりどうもありがとうございます。」

「そ、そういうわけでは...。いや、あの時はそうするしか生きていけなかったからな...。」


 嫌味たっぷりに清に私は言ってやりました。が、ここで誤算が生じました。ここには恋がいたのです。恋が私にこう聞いてきました。


「おばあちゃん。この人が私のおじいちゃんなの??」


 そこからの事はあまり覚えてませんが、全身に冷や汗をかいたのは覚えています。ここぞとばかりに清にそういうお前も孫がいるじゃないか。と反撃されたのは覚えています。そこで自分がとんでもないことを言ったと悟った恋の顔がものすごい青ざめ、部屋から逃げるように出て行ったような気がします。


 この日から少し機嫌が私は悪く、恋とラブちゃんが少し居づらそうにしているのを見た時2人にはものすごい罪悪感を感じました。それから恋もですが、せっかく来てくれたラブちゃんには特に優しく愛するようにしました。


 しかし、ラブちゃんは私が怖かったのかラブちゃんの方から私に話しかけてくることは滅多にありませんでした。ですが、その分恋との仲が深まったようでそれはそれでよかったです。


「おばあちゃん...。今日あたしの友達を2人家に泊めてもいいかしら??おばあちゃんの迷惑はかけさせないようにするし、あたしが全部部屋とかも準備するから...。」

「ラブちゃん。もちろんいいですよ。ごめんね。そんなに怖がらないで。と言いたいのだけれど、難しいですかね。」

「ううん...。おばあちゃんは怖くないって分かってるわ。だって恋もおばあちゃんが好きだもの。あたしも怖くないわ。」


 ラブちゃんが引きつった笑顔を見せます。やってしまったな...。とあの日のことはずっと後悔しています。あの清に怒った日どうやらラブちゃんは私の中に()()()()()を見たそうです。それが私と話すたびにチラリチラリと見えて怖いのだとか。


 ラブちゃんが連れてきた2人は私にとってとても都合のいい2人でした。1人は主人公。1人はヒロイン。本当は主人公...高雅とラブちゃんにのみ打ち明けようと思ってましたが、ちょっと酷なお願いにはなるのですが、ヒロインの美花ちゃんにもお願いしましょう。


 その3人に会うために歩いていると、部屋に移動する4人に会いました。


「おばあちゃん!どうしたの?」


 恋が私に話しかけてきました。


「こんにちは。おばあちゃん。今日泊めさせてもらう美花です。」

九々音(くくね)美花ちゃんね。よく知ってます。あなたの手紙は全部持ってますよ?」

「ん??手紙...ですか?」


 キョトンとする美花ちゃん。この子のファンレターには何度も励まされました。この子は私の小説と漫画の結構熱いファンなのです。


 そして、3人の女の子たちの後ろに私の本命がいました。何やら考え事をしていた様子。眉間に皺が寄っています。


「また会いましたね。高雅。私のこと覚えてますよね?」

「…?ああ。夢の中で会った...。」

「そうです。直接こうして話すのは初めてですね。」

「そうですね。」

「えっ?高雅って私のおばあちゃんと知り合いだったの?」


 ――――――――――――――――――


 恋が驚く。無理もない。俺はこの事を誰にも言ってないし、誰かに言ったところで、特に恋と美月には絶対に信じてもらえなかっただろうからな。それどころか恋と美月には言った途端におかしくなると思ったからだ。


 俺もまさか恋のおばあちゃんがその人だとは思わなかった。だが、背景から考えるに恋のおばあちゃんという立場になることは適性だっただろう。


 目の前にいる恋とラブのおばあちゃんの正体は『()』。今はアマテラスちゃんと名乗っているがあの神話に関わる天照とは全然別物だ。


 アマテラスちゃんというのは小説兼漫画の【今日も花が咲きました。】の作者。この本はファンからは【今花(いまはな)】と呼ばれていて、大人も読めるライトノベルをモットーに執筆された超がつくほどの名作迷作問題作。


 中3の俺が苦しい時に美花からの薦めで読み始め、すっかりはまってしまった。美花は確か何通もファンレターを送ってると言っていた。


「恋、すまない。俺は君のおばあちゃんと2人で話したいことがある。」

「ん?別にいいわよ。私の許可なんていらないわ。」


 話したいなら自由に話していいわよ。と雑に言い切る恋。もうちょっと何かしら突っこんでくるかと思ったがそうでもなかった。


「高雅。あと、ラブちゃんに美花ちゃんにも私は話しておきたいことがあるの。ごめんね恋。先に部屋に戻っててちょうだい。」

「そう…。私だけ仲間はずれは寂しいけれどわかったわ。」


 アマテラスちゃんに言われ恋は自分の部屋であろう場所に入っていく。


「さて、じゃあ私の書斎に案内しましょう。ちょうど人数分椅子がありますからね。」

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