95話 トルーネの助言
なんだかんだ期待されてると思って良いのかな。まあとにかく今はなるべく早く果てなき森の入り口に到達した方がいいというのは間違いなさそうだな。ガタガタ林道の10階層目って言ってたな。……ちょっと階層が多いが、まあなんとかなるだろ。……ん? トルーネ?
トップの部屋を出たヒナタたちにトルーネが近づいてきたのである。トルーネといえば冒険隊アルラウネのメンバーである。近くに他のメンバーであるフラワやグリンは見えない。単独で行動しているのだろうか。
「やあ、君たち」
「……他のメンバーはどうした?」
「冒険隊アルラウネはいつもチームで行動してるわけじゃないよ。時には単独で行動することもあるのさ」
確かにヒナタたちはフラワに迷いの森の攻略を手伝ってもらった覚えがある。あの時残ったグリンやトルーネが何もしていないとは思われない。それぞれ単独で行動していたとなれば納得もできよう。
「なるほど、それじゃあ今はトルーネが単独行動をしている訳だな」
「そういうこと。……どうやらうちのリーダーは君たちのことを気に入ってるようでね。だったら一緒に攻略するためにもこれからガタガタ林道へ行くであろう君たちに助言をしようかなと思ってさ」
「助言?」
「そう、助言。……君たちはダンジョン攻略に同行できる仲間の数を知っているかい?」
……仲間の数か。今まで同行した仲間は……、依頼で同行したバラクーンと迷いの森の時のフラワくらいか。ということは3体以上での攻略は可能ってことか。でも数が多ければいいってものでも無いしな。……これくらいなのかなぁ?
「……4体、……とか?」
「お、鋭い。当たりだよ。ダンジョン攻略には最大で4体まで仲間モンスターをチームに編成できるんだ」
「なるほど。それじゃあ俺たちなら2体でチーム編成している冒険隊と一緒に攻略すれば4体で攻略に挑むことができるのか」
「もちろんそのパターンもある。でも中々ないかな。目的がまるっきり同じでない限り、違う冒険隊同士で攻略をするのは難しいだろう」
「……? それじゃあどうするんだ?」
「決まっている。ダンジョンで遭遇する敵モンスターを勧誘するんだ」
なるほど勧誘か……。確かに敵モンスターが勧誘できるっていうんなら結構心強いよな。……ん? 勧誘?
tips:
装備することで敵モンスターを勧誘しやすくなるアイテムがあるらしい……。




