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369話 見えないものを見るために


 よし、倒せたね。それじゃあ先へ進もう。回復は……、ちょっとペースが早いから一旦無しにしておくか。このペースで回復してるとアイテムが無くなっちゃう。まだまだ先は長いだろうし消費はほどほどにしておかないとね。お、階段だ。


――

天へと続く塔 上層 8階層

――


 ……お! 目の前に階段がある! ラッキーだな。これは運が回ってきたのかもしれない。ふふ、良いことだ。


――

天へと続く塔 上層 9階層

――


 また目の前に階段があるじゃんか。……まあ、ユニサイトもいるんだけどさ。多分もう大分終盤だと思うからユニサイトと遭遇するのはこれで最後くらいにして欲しいものだよ。さ、いつも通り倒すとしようかね。


『ヒナタのフレイムスピア ユニサイトに84のダメージ』

『ユニサイトのロックオン ユニサイトは狙いを定めた』


『ヒナタはブーメランを投げた ユニサイトに30のダメージ』

『ユニサイトのカオスレイ アクアに33のダメージ』


『ヒナタはブーメランを投げた ユニサイトに30のダメージ』

『ユニサイトのロックオン ユニサイトは狙いを定めた』


『ヒナタはブーメランを投げた ユニサイトに30のダメージ』

『ユニサイトを倒した 経験値を284手に入れた ヒナタはさらに経験値を142手に入れた』


 よし、無事に倒せたな。それじゃあ先へ進もう。


――

天へと続く塔 頂上

――


 頂上。そんな味気ない表記に呼応するかのように、ヒナタたちがたどり着いたその場所には何もなかった。今までは確かにあった壁すらもなく、少し強めの風が吹き抜けていた。地面は赤く染まって見える。だがそう見せているはずの光源がどこにあるのかヒナタには分からなかった。


「……オーブはどこだ?」

「何も見当たらないね。……どこにあるんだろ」


 辺りを見渡せどヒナタには何も見えなかった。あるはずのオーブがないこと。それがヒナタの判断を鈍らせていたのである。そもそも今自分が見ている景色がおかしいということにヒナタは気付けなかった。そのことにようやく気が付いたのは完全に後ろを振り向いたその時である。


「……あれ? アクア?」

「どうしたの? ……あれ? ヒナタがいない。さっきまでいたのに」


 声はすれど姿が見えない。何の仕掛けかは知らないがどうやら自分の見ている景色は本当のものとは異なるらしい。そのことに気が付いたヒナタは全神経を集中させた。見えなくなったアクアを探すためではない。見えていない他の存在を察知するためである。


「……ふむ、冷静だねぇ。不意打ちでもかましてやろうかと思っていたのに」


tips:

天へと続く塔 頂上

この世界で最も太陽に近い場所。その神秘さ故か幻を見たという噂が流れている。

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