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333話 例外なくすべて


 まやかしねぇ。……6文字の種族名を持つモンスターってことは進化の極致に至ったモンスターってことだよな。自分たちがそうだから実感も何もないけど、都市伝説と思っていた存在にいざ出会ったらそう考えるのも無理はないか。その1匹がどんなモンスターなのか知りたいところだけど、多分続きはその話じゃあないね。……だってまだ化け物たちの巣窟について何も分かってない。


「そしてとうとうたどり着いたのだ。ユグドラシルの神樹の、……単なる噂でしかなかった伝説の場所へと続くダンジョンにね。そして……そこから先は最早思い出したくもない。私は目の前で起こっていることが信じられなかった。そしてあのモンスターが言っていたことが正しかったのだと思い至った」

「……化け物たちの巣窟だと?」

「ああ、そうだ。ユグドラシルの神樹で遭遇するモンスターは例外なく、全て6文字の種族名を持つ。都市伝説とさえ思った場所に皆到達していたのだよ」


「私はそれを悟りユグドラシルの神樹の攻略を諦めたのだ。到達していない私たちには不可能の領域であると。ならば到達を願った。……だが、それもまた叶わぬ夢であった。私には到達する場所がなかったのだよ。ダクディアから進化することのできるモンスターは存在しない。それが進化の祠が導きだした答え。故に私は選別を始めたのだ。ユグドラシルの神樹を目指すものが進化の極致へ至れるものに限るために」


 なるほどね。そもそも進化先がないから到達しようがないのか。確かにダクディアは今まで遭遇してきたモンスターのどれよりも厄介だし強い。

 でもそんなダクディアでさえ攻略が不可能だと思った場所。それがユグドラシルの神樹だと。……なるほどね、それで進化の極致を目指す資格にして自身を圧倒するよう条件づけていた訳だな。……今更ながら恐ろしい場所を目指しているものだよ。


「それが資格というわけか」

「そうだ。そしてお前たちはそれを乗り越えた。胸を張ってユグドラシルの神樹へ挑むといい。……もっとも、それをするにはオーブが足らんがな」


 そうなんだよな、まだ足りないんだよ。今ものすごくユグドラシルの神樹に挑む流れになってたのにさ。あともうひとつどこにあるんだろうな。……それに


「ちなみにその出会ったモンスターってのは今どこにいるんだ?」

「なんだ、会ったことはないのか?」

「ん? そりゃないだろ?」

「ふむ……あいつの性格ならと思ったが、思い過ごしか? いや、少なくとも居場所は知っているはずだ。あいつは自分では到達できないと分かった瞬間から育成に舵を切った。まだ小さかった冒険隊ギルドまで譲り受けてな。そんな奴が到達したものとの繋がりを捨てるはずがない。あいつならその繋がりを最大限に活かしているはずだ。お前たちの言うモンスターはキュビクスに聞けば間違いなく会えるだろう」


tips:

ユグドラシルの神樹には数多くの強力なモンスターたちが棲息している。それ故に挑むことができるものもまた限られているのだ。

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